カテゴリー「オメガ3」の記事

2013年3月29日 (金)

オメガ3系サプリメント、赤ちゃんの脳の発達に影響しない?

文:屋台ブルー <ライフログ・オーガナイザー>

ライフログで取りあげたオメガ3系脂肪酸に関する話題
オメガ3系サプリメント、赤ちゃんの脳の発達に影響しない?(13/03/29)
オメガ3系脂肪酸に関する私的話題(13/03/28)
Flaxseed vs Fish: 植物性オメガ3か魚類オメガ3(12/07/24)
魚と卒中(12/09/25)
オメガ3系で歯肉疾患の予防(10/12/30)
子供の脳の発達にかかわる必須脂肪酸 - オメガ3(10/11/13)
魚油は10代少年のうつ病を緩和させるかも - オメガ3(10/08/18)
食事の変化で高齢者のコレステロール値改善 - オメガ3(10/02/22)
魚油は統合失調症の予防になるか? - オメガ3(10/02/03)
魚油は細胞の老化を防ぐ - オメガ3(10/01/23)
オメガ3系脂肪酸は加齢性の失明を避けるかも(09/12/28)
食事中の脂肪酸は潰瘍性大腸炎のリスクになる - オメガ3(09/12/04)
魚を食べても心不全の予防にならないかも - オメガ3(09/10/17)
オメガ3系、研究によると、アルツハイマーに効果なし(09/07/14)
オメガ3系脂肪酸は黄斑変性の進行を抑えるかも(09/06/11)
不飽和脂肪酸、アラキドン酸で精神疾患の予防効果?(09/04/15)
オメガ3系脂肪酸に関する私見(08/11/18)
女の子は男の子より2倍重要なオメガ3系(08/06/30)
オメガ3系:いかに騙されているか(08/06/20)

サプリメント反対!という立場ながら実はこっそり服用していることを昨日ぶっちゃけた屋台ブルーです(^_^;) 色々服用している中の1つがEPA・DHA、そうオメガ3系脂肪酸なんです。

オメガ3系脂肪酸が脳の発達に重要な役割を担っているという報告は以前からある。ヒトの脳や眼にEPA・DHAの含有量は多く胎児の脳の健全な発達に不可欠な存在だ。妊娠時期に胎児が必要なDHAは、母親に蓄えられている脂肪組織や母親が摂取する食品から得ていることになる。←DHAは必須脂肪酸なんでね。

魚の食べる量が多い母親から生まれた赤ちゃんは、生後1月目の神経機能や運動能力の発達が優れていいたというデンマークの疫学調査から、妊娠時期の母親にオメガ3系脂肪酸サプリメントを服用させると胎児の脳の発達に好影響を与えるんじゃないかと期待がもたれていた。

今年1月30日にオーストラリアの研究チームが雑誌The American Journal of Clinical Nutritionに寄せたレニュー記事によると、オメガ3系脂肪酸サプリメントを服用しても子供の脳神経や視神経の機能に何ら好影響も悪影響も及ぼしていないという。

11の臨床試験、被験者総数は5,272名の妊婦が無作為にオメガ3系脂肪酸サプリメント群と偽薬群の2群に割りふられて評価されている。

オメガ3系脂肪酸の含有量は240mgから3,300mg/日、脳神経と視神経の機能評価時期は新生児から7歳までと幅広かった。

著者の説明をみると、栄養学的な臨床研究で期待される結果は僅かなため(薬剤のように強力な効果が期待できないから)、サプリメント群と偽薬群の差は微妙になるので、妊娠合併症を除外していくと、有意差を導き出すには被験者数が少なすぎていて、子供の発達をみるにも追跡期間も短すぎらしい。

前述したデンマークの疫学調査の結果も解釈に注意が必要だ。魚をより多く食べる母親は、どちらかと言えば高学歴で裕福な場合が多く、こういう因子も子供の発達に重要だからだ。

2011年9月29日にロイターヘルスで報告された別の研究報告でも、妊娠中に母親が魚油を摂っても子供のIQ値も視神経機能の改善は見られなかったものがある。

まだ妊娠時期のDHAサプリメントがいいのか悪いのか結論を下すのには早すぎるだろう。ポジティブに見れば、オメガ3系脂肪酸サプリメントを服用しても悪影響はなさそうだということだ。

実際、欧米では科学的エビデンスに基づいて、DHAサプリメントが妊婦に勧められている訳ではない。大きなお金の動くサプリメント市場、政府を含め業界団体が、何かしらポジティブなデータを待ち望んでいているのだろう… やっぱりサプリメントは怖いな(^_^;)

次はポジティブな報告を紹介していこう。

First published January 30, 2013, doi: 10.3945/​ajcn.112.045781 Am J Clin Nutr March 2013 ajcn.045781

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2013年3月28日 (木)

オメガ3系脂肪酸に関する私的話題

文:屋台ブルー <ライフログ・オーガナイザー>

ライフログで取りあげたオメガ3系脂肪酸に関する話題
オメガ3系脂肪酸に関する私的話題(13/03/28)
Flaxseed vs Fish: 植物性オメガ3か魚類オメガ3(12/07/24)
魚と卒中(12/09/25)
オメガ3系で歯肉疾患の予防(10/12/30)
子供の脳の発達にかかわる必須脂肪酸 - オメガ3(10/11/13)
魚油は10代少年のうつ病を緩和させるかも - オメガ3(10/08/18)
食事の変化で高齢者のコレステロール値改善 - オメガ3(10/02/22)
魚油は統合失調症の予防になるか? - オメガ3(10/02/03)
魚油は細胞の老化を防ぐ - オメガ3(10/01/23)
オメガ3系脂肪酸は加齢性の失明を避けるかも(09/12/28)
食事中の脂肪酸は潰瘍性大腸炎のリスクになる - オメガ3(09/12/04)
魚を食べても心不全の予防にならないかも - オメガ3(09/10/17)
オメガ3系、研究によると、アルツハイマーに効果なし(09/07/14)
オメガ3系脂肪酸は黄斑変性の進行を抑えるかも(09/06/11)
不飽和脂肪酸、アラキドン酸で精神疾患の予防効果?(09/04/15)
オメガ3系脂肪酸に関する私見(08/11/18)
女の子は男の子より2倍重要なオメガ3系(08/06/30)
オメガ3系:いかに騙されているか(08/06/20)

「オメガ3」をキーワードにしてここに来る人が最も多く、アクセス数が1番多いのも「オメガ3系:いかに騙されているか」という状態がここ数年続いている。そういう理由から「オメガ3」に注目していてアップデイトな内容を維持しようとしていたんですが…

私の記事更新は2010年12月30日で止まっていて、ゲストライターのfumixieさんやCromさんに細々と繋いでもらっている状態でした(^_^;) >fumixieさん、Ctomさん、私が不在の間、ありがとう!!!

そろそろ手を入れなきゃね。またそうしなきゃいけない理由もある。実は2013年2月から医薬品としてオメガ3系脂肪酸のEPA・DHA製剤が日本で使えるようになったからだ。今までEPA製剤しか利用できなかったけど、ここにきてやっとDHA製剤が医薬品で利用できるようになったのは嬉しい!!!

1990年代から世界各国で医薬品として承認を受けているEPA・DHA製剤が、去年やっと国内で承認された。現状の医療財政を考えると、サプリメントが医薬品として承認されたのは珍しいことだと思う。当然、適応疾患の「高脂血症」に対して治療効果があることが認められたからだ、そうなると私がこのブログでとり挙げている副次的効果も十分期待できるだろう。

自分の事は話さず、サプリメント反対の姿勢を貫いていましたが、本当の事を言ってしまえば、いくつかサプリメント的薬剤を服用している(>_<) これまでは医薬品のEPA製剤を服用していましたが、このEPA・DHA製剤が利用できるようになってから切りかえているのは当然のこと(^_^)v

私の脂質パラメータ(2012年)を紹介すると、中性脂肪(TG)は36mg/dL、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)は114mg/dL、HDLコレステロール(善玉コレステロール)は64mg/dLなので、「高脂血症」という病態からはかけ離れた状態。当然、医療費を使ったEPA・DHA製剤は利用できない。ということで、1日薬価254円を全額支払って服用している。30日分になると7620円払っていることになる。私が巷で利用できるサプリメントに手を出さないのは、安全基準が甘いサプリメント市場の製品が怖くて飲めないからだ(理由1理由2理由3)。医薬品は副作用もしっかり報告されていて危険性がある程度推測できる。この副作用報告と安全性は一致するものじゃないからね。

あなたに「高脂血症」という病名がついているならラッキーだ。だって、このEPA・DHA製剤を3割負担もしくは1割負担で購入できるからだ。是非、かかりつけ医に頼んでみたらどうでしょう。このブログを見たなんて先生に言っちゃ駄目ですよ。お叱りを受けそうで(^_^;)

この次は、EPA・DHA、オメガ3系のちょっとしたネガティブな話題をとり挙げようと思ってます。では(^^)/

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2012年7月24日 (火)

Flaxseed vs Fish: 植物性オメガ3か魚類オメガ3

文:Ctom

ライフログで取りあげたオメガ3系脂肪酸に関する話題
Flaxseed vs Fish: 植物性オメガ3か魚類オメガ3(2012/07/24)
魚と卒中(12/09/25)
オメガ3系で歯肉疾患の予防(10/12/30)
子供の脳の発達にかかわる必須脂肪酸 - オメガ3(10/11/13)
魚油は10代少年のうつ病を緩和させるかも - オメガ3(10/08/18)
食事の変化で高齢者のコレステロール値改善 - オメガ3(10/02/22)
魚油は統合失調症の予防になるか? - オメガ3(10/02/03)
魚油は細胞の老化を防ぐ - オメガ3(10/01/23)
オメガ3系脂肪酸は加齢性の失明を避けるかも(09/12/28)
食事中の脂肪酸は潰瘍性大腸炎のリスクになる - オメガ3(09/12/04)
魚を食べても心不全の予防にならないかも - オメガ3(09/10/17)
オメガ3系、研究によると、アルツハイマーに効果なし(09/07/14)
オメガ3系脂肪酸は黄斑変性の進行を抑えるかも(09/06/11)
不飽和脂肪酸、アラキドン酸で精神疾患の予防効果?(09/04/15)
オメガ3系脂肪酸に関する私見(08/11/18)
女の子は男の子より2倍重要なオメガ3系(08/06/30)
オメガ3系:いかに騙されているか(08/06/20)

少し古い記事ですが、2008年2月26日にFlax vs. Fish: The Alpha and the Omegaという記事がありました。デルタ6デサチュラーゼについて少し調べていた中で、少々興味深い内容だったのでこちらに紹介しようと思います。

ライフログの読者の皆さんにとってはオメガ3は聞き慣れた単語だと思います。健康的で人の体に必要な脂肪酸なわけですが、その摂取源について考えたことがあるでしょうか?主に2つのオメガ3の摂取源がありますね。植物由来のα-リノレン酸(ALA)と魚由来のドコサヘキサエン酸(DHA)です。

どちらも体内でプロスタグランジン3に変換され、EPAを体内で作ることになります。
以前の記事で、小児においてはALAは代謝されないために摂取は勧められないことはお分かりだと思います。
※子供の脳の発達に関わる必須脂肪酸

そのため、妊婦においてはALAの摂取を積極的に行って、胎児のうちからオメガ3を増やし、脳の発達に貢献することも紹介してきました。しかし、ALAがプロスタグランジン3(最終代謝産物)になるにはデルタ6デサチュラーゼが必要不可欠ですので、今回は代謝過程のおける話を含め、ALAとEPA/DHAを紹介したいと思います。

記事は多岐にわたってオメガ3について記載がありますので、ちょっと要約しきれませんが、がんばって読んでみてください。

では、いってみましょう

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2012年1月15日 (日)

果物と野菜をもっと食べるべき理由がまた増える

文:fumixie <fumixie@gmail.com>

Medical News Today に載った "Link Between Diet, Nutrient Levels And Cognitive Ability, Brain Shrinkage(2012年1月4日付け)(食事や栄養と認知機能および脳の収縮のつながり)という記事によると、数種類のビタミンとオメガ3脂肪酸の血中濃度が高い高齢者ほど、知力テストの結果が良く、アルツハイマー病によく見られる脳の収縮も少なくなる一方で、「ジャンクフード」を食べているとちょうど反対の結果が生まれるそうです。

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2011年9月25日 (日)

魚と卒中

文:fumixie <fumixie@gmail.com>

ライフログで取りあげたオメガ3系脂肪酸に関する話題
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魚と卒中(12/09/25)
オメガ3系で歯肉疾患の予防(10/12/30)
子供の脳の発達にかかわる必須脂肪酸 - オメガ3(10/11/13)
魚油は10代少年のうつ病を緩和させるかも - オメガ3(10/08/18)
食事の変化で高齢者のコレステロール値改善 - オメガ3(10/02/22)
魚油は統合失調症の予防になるか? - オメガ3(10/02/03)
魚油は細胞の老化を防ぐ - オメガ3(10/01/23)
オメガ3系脂肪酸は加齢性の失明を避けるかも(09/12/28)
食事中の脂肪酸は潰瘍性大腸炎のリスクになる - オメガ3(09/12/04)
魚を食べても心不全の予防にならないかも - オメガ3(09/10/17)
オメガ3系、研究によると、アルツハイマーに効果なし(09/07/14)
オメガ3系脂肪酸は黄斑変性の進行を抑えるかも(09/06/11)
不飽和脂肪酸、アラキドン酸で精神疾患の予防効果?(09/04/15)
オメガ3系脂肪酸に関する私見(08/11/18)
女の子は男の子より2倍重要なオメガ3系(08/06/30)
オメガ3系:いかに騙されているか(08/06/20)

2011年9月23日付けでロイターに載った "Food for thought: can fish lower your stroke risk?"(魚は卒中のリスクを下げるか?)という記事によると、毎週何回か魚を食べている人は、ほとんど、ないしはまったく食べない人よりも卒中のリスクが下がるのだそうです。

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2010年12月30日 (木)

オメガ3系で歯肉疾患の予防

ライフログで取りあげたオメガ3系脂肪酸に関する話題
Flaxseed vs Fish: 植物性オメガ3か魚類オメガ3(2012/07/24)
魚と卒中(12/09/25)
オメガ3系で歯肉疾患の予防(10/12/30)
子供の脳の発達にかかわる必須脂肪酸 - オメガ3(10/11/13)
魚油は10代少年のうつ病を緩和させるかも - オメガ3(10/08/18)
食事の変化で高齢者のコレステロール値改善 - オメガ3(10/02/22)
魚油は統合失調症の予防になるか? - オメガ3(10/02/03)
魚油は細胞の老化を防ぐ - オメガ3(10/01/23)
オメガ3系脂肪酸は加齢性の失明を避けるかも(09/12/28)
食事中の脂肪酸は潰瘍性大腸炎のリスクになる - オメガ3(09/12/04)
魚を食べても心不全の予防にならないかも - オメガ3(09/10/17)
オメガ3系、研究によると、アルツハイマーに効果なし(09/07/14)
オメガ3系脂肪酸は黄斑変性の進行を抑えるかも(09/06/11)
不飽和脂肪酸、アラキドン酸で精神疾患の予防効果?(09/04/15)
オメガ3系脂肪酸に関する私見(08/11/18)
女の子は男の子より2倍重要なオメガ3系(08/06/30)
オメガ3系:いかに騙されているか(08/06/20)

GarypuppetNewlogo

今年最後の締めくくりになる話題は、久しぶりにオメガ3系脂肪酸だ。Ctomさんも11月の末にDHAの話題を取りあげているけど、Life-LOG(ライフログ)には、「オメガ3」をキーワードにして来て下さる訪問者が多いからちょうどいいだろう。

しかし、オメガ3系の話題といっても、インパクトのある内容じゃない。観察研究なので、オメガ3系脂肪酸の摂取によって予防効果が示されたのではなく、歯周病の発症が少なかった人は、オメガ3系脂肪酸の摂取が多かったという内容だ。本当に予防効果があるがどうか知るために、先ほど説明したように、オメガ3系脂肪酸を摂取させて予防できるかどうか確かめなければならないだろう。まだまだ中途半端な研究報告だよね。

それでも、オメガ3系脂肪酸の新たな可能性を示した報告の1つにはなる。今までオメガ3系脂肪酸の多彩な働きに触れてきたけど、このオメガ3系脂肪酸の多彩な報告をみていると、近年のビタミンD への関心の高まりと重なって見える、そうそう、ビタミンDも脂溶性ビタミンの1つで、脂溶性物質の特性の1つ、細胞膜への親和性の高さは、細胞内、閣内レセプターへの働きが示唆されるわけで、こういう脂溶性物質には、まだ未知の制御機構が存在するんだろう。

私はまだまだ勉強不足なので、これからも脂溶性物質を注目していこう。

文:屋台ブルー

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2010年11月13日 (土)

子供の脳の発達にかかわる必須脂肪酸 - オメガ3

ライフログで取りあげたオメガ3系脂肪酸に関する話題
Flaxseed vs Fish: 植物性オメガ3か魚類オメガ3(2012/07/24)
魚と卒中(12/09/25)
オメガ3系で歯肉疾患の予防(10/12/30)
子供の脳の発達にかかわる必須脂肪酸 - オメガ3(10/11/13)
魚油は10代少年のうつ病を緩和させるかも - オメガ3(10/08/18)
食事の変化で高齢者のコレステロール値改善 - オメガ3(10/02/22)
魚油は統合失調症の予防になるか? - オメガ3(10/02/03)
魚油は細胞の老化を防ぐ - オメガ3(10/01/23)
オメガ3系脂肪酸は加齢性の失明を避けるかも(09/12/28)
食事中の脂肪酸は潰瘍性大腸炎のリスクになる - オメガ3(09/12/04)
魚を食べても心不全の予防にならないかも - オメガ3(09/10/17)
オメガ3系、研究によると、アルツハイマーに効果なし(09/07/14)
オメガ3系脂肪酸は黄斑変性の進行を抑えるかも(09/06/11)
不飽和脂肪酸、アラキドン酸で精神疾患の予防効果?(09/04/15)
オメガ3系脂肪酸に関する私見(08/11/18)
女の子は男の子より2倍重要なオメガ3系(08/06/30)
オメガ3系:いかに騙されているか(08/06/20)

-----屋台ブルーによる追記(101230)-----

この報告は、私にも興味がある話題だ。不飽和脂肪酸の摂取が胎児期の脳神経の発達に影響を与えるという報告を以前紹介している「女の子は男の子より2倍重要なオメガ3系」が、胎児期のDHA摂取が、その後の胎児のIQと相関が示されているというのは興味深い。これから妊娠を考えていたり妊婦さんはよく考えた方がいいだろう。

しかし、この報告でも指摘されているけど、魚に豊富に含まれているエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)の摂取は、水銀汚染という観点から、我が国でも注意喚起されている。
厚生労働省> 食品安全情報> 汚染物質> 魚介類に含まれる水銀について

妊婦に向けたパンフレット(PDF)> 妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項(平成22年6月1日改訂)

-----ここまで-----

供の脳が正常な発達をするために気をつけていることってあるだろうか?最近の若い妊婦やお母さんは平気でタバコやアルコールに手を出す傾向にあります。その危険性を知っている人たちからしたら、すごい悪い環境ですよね。先日も、居酒屋に2歳くらいだろうか。そんな子供を連れたファミリー数組を見かけましたが、その中の父親らしき人たちは平気でタバコを吸っていた。ホント頭にきちゃうよね。Life-LOGの読者はそういった人たちは少ないだろうと思いつつ、今日の記事を読んでみましょう。

回の記事は、2008年12月2日付のものなので少し古いのだけど、妊婦をよく診ることがあったので、この記事をチョイスしました。元記事はEssential Fats for Child Brain Developmentから。少し難しい文章の書き方をしているので、かいつまんで、重要な部分だけ紹介したいと思います。

文章がとても長いので、最初に要約をすると・・・

筆者はオメガ3脂肪酸の重要性は胎児~生後3カ月の間にも及ぶと述べています。
胎児の頃からオメガ3脂肪酸であるDHAを高濃度で摂取することで、子供の脳の発達に著しく影響を与えます。そればかりか、研究によるとその期間にオメガ3脂肪酸を十分に摂取することで子供たちのIQが高くなることがわかりました。

オメガ3脂肪とは、主にαーリノレン酸、EPA(エイコサペンタエン酸)、が当てはまりますが、これらの脂肪酸からDHA(ドコサヘキサエン酸)が体内で合成されます。

DHAは胎児のうちや幼児のうちは体内で合成されず、母乳や胎盤を介してでないと供給できません。そのため、母親が妊娠中や出産後のみならず、妊娠前にDHAを体内に十分に蓄えておくことも重要なことだと指摘しています。

そのために、魚(特に青魚)を1週間に2人前は摂取すること。それに加えてFish Oilのサプリメントや亜麻仁(Flaxseed oil)、ルリジサの種油(Borage seed oil)などのサプリメントを摂取することも推奨しています。しかしながら、タラの肝油などのサプリメントでα―リノレン酸、DHAを摂取することはオススメしません。魚の肝油から抽出される油には水銀などを含む重金属や汚染された物質も集中しているため、それは母親はおろか、胎児にも同様の影響を与えます。そのため、魚の肝油から抽出するサプリメントは避けるべきです。

では、長文ですが、本文にいってみましょう☆

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2010年8月18日 (水)

魚油は10代少年のうつ病を緩和させるかも - オメガ3

ライフログで取りあげたオメガ3系脂肪酸に関する話題
Flaxseed vs Fish: 植物性オメガ3か魚類オメガ3(2012/07/24)
魚と卒中(12/09/25)
オメガ3系で歯肉疾患の予防(10/12/30)
子供の脳の発達にかかわる必須脂肪酸 - オメガ3(10/11/13)
魚油は10代少年のうつ病を緩和させるかも - オメガ3(10/08/18)
食事の変化で高齢者のコレステロール値改善 - オメガ3(10/02/22)
魚油は統合失調症の予防になるか? - オメガ3(10/02/03)
魚油は細胞の老化を防ぐ - オメガ3(10/01/23)
オメガ3系脂肪酸は加齢性の失明を避けるかも(09/12/28)
食事中の脂肪酸は潰瘍性大腸炎のリスクになる - オメガ3(09/12/04)
魚を食べても心不全の予防にならないかも - オメガ3(09/10/17)
オメガ3系、研究によると、アルツハイマーに効果なし(09/07/14)
オメガ3系脂肪酸は黄斑変性の進行を抑えるかも(09/06/11)
不飽和脂肪酸、アラキドン酸で精神疾患の予防効果?(09/04/15)
オメガ3系脂肪酸に関する私見(08/11/18)
女の子は男の子より2倍重要なオメガ3系(08/06/30)
オメガ3系:いかに騙されているか(08/06/20)

久しぶりにオメガ3系脂肪酸に関する話題をとり挙げよう。脳神経の発達において、オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸の摂取時期、そして、摂取比率が重要になるんじゃないかという話を、「魚油は統合失調症の予防になるか? - オメガ3」でしている。

胎児期のアラキドン酸、そしてティーンエイジャーにおけるEPAやDHA摂取の重要性が考えられている。今日の報告をみても、ティーンエイジャーにおけるオメガ3系脂肪酸の重要性は示唆されているけど、今回の報告は、気分障害(うつ病)に関する報告なので、以前に紹介した統合失調症の予防と意味合いは少し異なってくるかもしれない。更に、この報告は、あくまでも観察研究の結果なので因果関係が示された訳じゃない。今後の確認研究が待たれるってことだ。

さて、多価不飽和脂肪酸と脳神経に関しちゃ、東北大学の大隅典子先生が有名なので、日本神経精神薬理学雑誌2010年6月30日号に載っている彼女の研究に関する総説を紹介しよう(日本語の文献だけど、PubMedの英語の要約しかない...)

脂肪酸シグナル、神経新生、そして精神障害
Fatty acid signal, neurogenesis, and psychiatric disorders
脳は、脂質と脂肪酸結合タンパクが非常に多い器官であり、脂肪分子の中でも、多価飽和脂肪酸(PUFAs)、特にドコサヘキサエン酸(DHA)とアラキドン酸(ARA)は、主要な構成要素になっている。しかし、PUFAsの正確な役割は分かっていないし、脳の形成、維持、そしてメンタルな機能におけるシグナル伝達に関して全く分かっていない。神経新生は、脳の発達と維持において鍵になる現象の1つだろう。海馬における神経新生の低下と、統合失調症などの精神障害で必ず現れる表現形の1つのプレパルス抑制(PPI)の障害に存在する興味深い関連性は、いくつかの動物実験で報告されている。今のところ、動物モデルを使った神経新生とPPIの整合性から「神経新生理論」を提案していて、さらに神経新生を操作することでPPIに影響を与えることができる可能性を模索している。また同じように、PUFAsは、細胞膜のFabpのリガンドであり神経幹細胞/前駆細胞に豊富に発現しているので、食事性のPUFAs、ARAにDHA(有り/無し)によって神経新生を引き起こし、PPIを改善することができるかどうか確認した。我々の結果から見れば、出生後の神経新生を増大させることで、神経障害に関わるPPIを改善させる可能性がPUFAsにあることが示唆された。

これは彼女の過去の報告、「不飽和脂肪酸、アラキドン酸で精神疾患の予防効果?」と同じ内容だと思われる。原文を手にいれて確認が必要だろう。

さて、今日の話に戻るけど、今回の報告によると、二大精神疾患の1つ、気分障害にも多価不飽和脂肪酸が関連するかもしれない。しかし、その効果が少年にしか現れないかもしれないというのは興味深い。今後の研究報告が楽しみだ。

魚油は10代少年のうつ病を緩和させるかも - オメガ3
Fish oil may curb depression among teen boys
(ロイター・ヘルス) - イワシ、サケ、そしてブリのような脂っこい魚を多く食べるとティーンエージャーの少年の気分的な落ち込みが改善する可能性が新しい日本の研究で報告されている。

しかし、同様の効果がティーンエイジャーの少女では認められない。

オメガ3系脂肪酸、EPAやDHAは主に脂っこい魚に含まれている。これら栄養素が脳機能で重要な役割を担っていると考えられているので、多くの研究者は摂取量を増やせば、うつ病の危険性を下げるかもしれないと考えていた。しかし、成人を対象にした研究で、この関連性に関して結論は出ていない。

今まで、身体が衰弱させるうつ病になりやすい青年期で、この関連性を研究者は調べていなかったから、東京大学の村上健太郎氏のグループは、12-15歳の6,500名の日本の中学生の食事とうつ病の程度を解析した。

最終的に、少年の23%と少女の31%が、価値が無くなってしまう感覚、絶望感、そして睡眠障害といったうつ病の症状に苦しんていた、と雑誌Pediatricsに報告している。

年齢と両親の教育レベルで補正して食事内容に関する質問票から、全体の摂取量を5段階にわけて、最も量の多い少年グループは、最も少なかったグループに比べて、うつ症状のオズ右が27%低下していた。

同様の差は、魚に含まれるEPAやDHAを個別に見ても認められていた。

一方、少女では、魚油によるうつ病への効果が見られなかった。

少年と少女にある効果の差を説明することは難しいと研究者は考えているけど、女性は男性に比べて、うつ病発症に遺伝的な関連性が強いところに原因の可能性があるかもしれないと考えている。

彼らによると、今回の結果は、魚油がうつ病発症リスクを低下させられるエビデンスになっていないと警告している。

因果関係を確認するため更に研究が必要ではあるが、EPAやDHAの摂取を増やすことで、うつ病発症予防の重要な治療法になりえる可能性はあると結論づけている。

文:屋台ブルー

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2010年2月22日 (月)

食事の変化で高齢者のコレステロール値改善 - オメガ3

ライフログで取りあげたオメガ3系脂肪酸に関する話題
Flaxseed vs Fish: 植物性オメガ3か魚類オメガ3(2012/07/24)
魚と卒中(12/09/25)
オメガ3系で歯肉疾患の予防(10/12/30)
子供の脳の発達にかかわる必須脂肪酸 - オメガ3(10/11/13)
魚油は10代少年のうつ病を緩和させるかも - オメガ3(10/08/18)
食事の変化で高齢者のコレステロール値改善 - オメガ3(10/02/22)
魚油は統合失調症の予防になるか? - オメガ3(10/02/03)
魚油は細胞の老化を防ぐ - オメガ3(10/01/23)
オメガ3系脂肪酸は加齢性の失明を避けるかも(09/12/28)
食事中の脂肪酸は潰瘍性大腸炎のリスクになる - オメガ3(09/12/04)
魚を食べても心不全の予防にならないかも - オメガ3(09/10/17)
オメガ3系、研究によると、アルツハイマーに効果なし(09/07/14)
オメガ3系脂肪酸は黄斑変性の進行を抑えるかも(09/06/11)
不飽和脂肪酸、アラキドン酸で精神疾患の予防効果?(09/04/15)
オメガ3系脂肪酸に関する私見(08/11/18)
女の子は男の子より2倍重要なオメガ3系(08/06/30)
オメガ3系:いかに騙されているか(08/06/20)

皆さん、ご免なさい(^_^;)、先週は全く更新してませんでした。というのも新しい知識をインプットするのに忙しく、アウトプットする暇が無かったのよ。

いやあ、目から鱗の知識を仕入れたんで、吟味して咀嚼していたら新たな疑問が生まれ、それを調べていると、とてもライフログで取りあげられる容量を超越してしまった。なんかもったいぶって話しているけど、この秘密の内容は。4月から始まる超10大学の講義でしていくよ。近隣の人は参加してね。

エクセサイズの知識も増えている。実は、先週末、日本体育協会のスポーツドクター養成講習会に参加して、伊藤静夫先生から最新トレーニング理論の講義を受けた。「40歳からのアスリート」を目指している身として、非常に興味深い内容だったから、更なるリサーチと実践をしていこうと思っている。

パワーアップした食事理論とエクササイズ理論を組み込んだ「超10大学」の講義は面白いと思うよ。参加して下さい(宣伝、宣伝(^^;)。

じゃあ今日のライフログの内容に移ろう。食生活の改善に遅すぎるってことは無いという話だ。ちょっと前まで高脂血症と呼ばれていた脂質代謝異常だけど、医療機関でコレステロール値の高値を指摘され、既にスタチン系の内服薬を飲んでいる人でも、食生活を改善させる意味はある。

表向き、3ヶ月の食事や運動療法でコレステロール値が改善されない場合、スタチン系の薬剤を勧められて飲んでいるだろう。3ヶ月の食事や運動療法で改善効果が見られなくても、頑張って続けていると良くなる可能性はあるよ。諦めないことが重要だと思う。

オメガ3系脂肪酸を摂れば改善効果は高いとい話だけど、これは昔から言われているよね。だってオメガ3系脂肪酸のエイコサペンタエン酸(EPA)は保険適応薬として使用されているからね。スタチン系に比べればコレステロール低下作用は弱いけど、その他のオメガ3系脂肪酸の効果は無視できないんじゃないかな。こういう内服薬は積極的に使っていきたいと思うよ。

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2010年2月 3日 (水)

魚油は統合失調症の予防になるか? - オメガ3

ライフログで取りあげたオメガ3系脂肪酸に関する話題
Flaxseed vs Fish: 植物性オメガ3か魚類オメガ3(2012/07/24)
魚と卒中(12/09/25)
オメガ3系で歯肉疾患の予防(10/12/30)
子供の脳の発達にかかわる必須脂肪酸 - オメガ3(10/11/13)
魚油は10代少年のうつ病を緩和させるかも - オメガ3(10/08/18)
食事の変化で高齢者のコレステロール値改善 - オメガ3(10/02/22)
魚油は統合失調症の予防になるか? - オメガ3(10/02/03)
魚油は細胞の老化を防ぐ - オメガ3(10/01/23)
オメガ3系脂肪酸は加齢性の失明を避けるかも(09/12/28)
食事中の脂肪酸は潰瘍性大腸炎のリスクになる - オメガ3(09/12/04)
魚を食べても心不全の予防にならないかも - オメガ3(09/10/17)
オメガ3系、研究によると、アルツハイマーに効果なし(09/07/14)
オメガ3系脂肪酸は黄斑変性の進行を抑えるかも(09/06/11)
不飽和脂肪酸、アラキドン酸で精神疾患の予防効果?(09/04/15)
オメガ3系脂肪酸に関する私見(08/11/18)
女の子は男の子より2倍重要なオメガ3系(08/06/30)
オメガ3系:いかに騙されているか(08/06/20)

オメガ3系脂肪酸の話題で、「不飽和脂肪酸、アラキドン酸で精神疾患の予防効果?」を覚えてる?脳神経の発達時期にあたる胎児期に障害が加わると統合失調症の発症が増えるけど、この障害の原因として多価不飽和脂肪酸の摂取不足が考えられている。特に、オメガ6系脂肪酸のアラキドン酸は脳神経発達の鍵になっていることが動物モデルを使った実験で示された。

この研究を主導した大隅典子先生は、神経発生におけるアラキドン酸の重要性に触れてますが、オメガ3系脂肪酸も脳神経細胞の主要なコンポーネントになっていて、神経の成熟過程で必要不可欠な存在だと説明している。

今日のニュースは、オメガ3系脂肪酸を13歳から25歳のちょっと精神病症状の出ている若者に摂取させた時、症状の改善が見られたという話なんだけど、なんとなく分かるよね。13歳から25歳という年齢は、脳神経の発達から見ればほとんどできあがっている状態なんで、神経細胞の分化安定にかかわるオメガ3系脂肪酸はいいだろう。胎児期に脳の発達障害が少しばかり生じて、将来的に精神病を発症させてしまいそうな危うい子供でも、オメガ3系脂肪酸を摂取すれば、残っている神経細胞の分化安定を進めて、病状悪化の予防になる可能性はあるよね。

じゃあ次のようにも考えられるんじゃないかな。最も脳が発達する0歳から3歳の時期にアラキドン酸摂取していれば、こういう危険な若者にもなりにくくなるかもしれない。どうなんだろう?疑問も生まれるよ。乳幼児から小学生低学年ではどうなんだろう?発達と分化が入り乱れる時期は、オメガ3系脂肪酸やオメガ6系脂肪酸の比率が重要になるかもね。この分野の報告はこれからが楽しみだよ。

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