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2019年3月

2019年3月27日 (水)

間欠的断食は、カロリー制限ダイエットより中性脂肪が下がる

ライフログ・オーガナイザー:屋台ブルー

 今日の話題は、夜はちみつダイエット のフォロー記事にもなり、ダイエット指導に取り入れて検証していこうと思ってます。夜はちみつダイエット (115ページ/4行) に「ひとつの食事療法が全員にあてはまらないことを覚えておいてください。」の考え方からです。ある意味、今日の記事から、私の食事療法が変わるきっかけになりました。

 実は、今日のニュースもDiabetes UK Professional Conference (DUPC)2019 という、英国の糖尿病カンファレンスで発表されたプレゼンテーションの内容なので、まだエビデンスと言えないけど、タイトルの結果より私の興味を惹く内容が含まれていたので紹介しよう。

 英国、サリー大学(University of Surrey)のRona Antoni博士の発表によると、間欠的断食(以下IF)は、カロリー制限(以下CR)ダイエットより、食後の中性脂肪が約40%低下しました。

 IF というのは、週に2日間、630kcalに制限して、週の残り5日間はカロリー制限無しの健康的な食習慣をするパターンを 「間欠的 5:2 ダイエット」といいます。CRダイエットは、1日必要摂取量から600kcal制限した食事療法で、毎日続けるというもの。

 BMI値が30(30.1±1.0kg/m2)の健常者、27名を2つのグループに割り振っています。数が少ないので、この結果を検証する研究も、今後、必要になるでしょう。

 どちらのグループも、研究開始時の体重から5%減量、という目標を達成させています。減量という因子を交絡因子にしないためです。5%減量というのは、80kgなら4kgの減量、60kgなら3kgの減量になります。

 そして、プレゼンターの彼女が強調していたポイントを1つあげると、食事療法を比較する場合、今までの報告では、ほとんどの場合、空腹時の代謝因子しか評価していなかったのですが、普通に食生活を送っている人なら、1日の3/4は、食後の状態を送っているため、食後の評価をすべきだという考えで、食後の糖代謝と脂質代謝に注目しています。

 食後高血糖や食後脂質異常が、心血管疾患にたいして、独立したリスクファクターとして考えられるようになっていることを鑑みれば、当然の方向性だと思います。

 この2つのグループにおいて、実は、空腹時血糖や脂質のパラメーターに差は、みられなかったんです。しかし、食後の中性脂肪(トリグリセライド)値は、IFグループで、40%低下したという報告でした。

 私が注目した点は、ここじゃないんです。興味を惹いたのは、目的の5%減量値に達する時間が両グループ間で異なる点です。間欠的 5:2 ダイエット で、中央値59日、であったのに対して、カロリー制限ダイエットでは、中央値73日かかっていて、間欠的 5:2ダイエットが短かったんです!

 この、結果をみて、先日、私が紹介した インターバルトレーニング、やっぱり脂肪燃焼に いいね!」と似通った部分を感じました。

 短時間の運動でも、強度が高く、代謝系に刺激を加えると効果的であるように、食事療法でも絶食という過度なストレスを短時間でも与えれば、代謝経路の活性化は促されるんだろうと感じました。

 夜はちみつダイエット で説明している、「反応性低血糖」による空腹感の増長ですが、個人差が大きいんです。血糖が低値になっても、脂肪燃焼が即座に活性化してケトン産生が生じで空腹感を起こさない人もいれば、しばらく低血糖が続いてフラフラになる人もいます。低血糖でフラフラになる人は、脂肪燃焼が活性化しにくいのだと思います。活性化させるために鍛えないといけないんです。鍛えるというのは、極度の低炭水化物制限を続けるということで、鍛えていると脂肪燃焼が進みやすくなり、反応性低血糖を起こさず、空腹感を感じにくくなります。夜はちみつダイエット  (123ページ/5行目) に、「実は脂肪燃焼が活性化すると、お腹がグーグー鳴らなく鳴ります。」と書いている理由ですね。

 この脂肪燃焼系を鍛えるために、極度の炭水化物制限としての IFダイエット というのは、理にかなっています。

 私が勧めていた サウス・ビーチ・ダイエットは、2週間という制限のきつい低炭水化物制限をする時期があり、ある意味、IFダイエットに基づく考え方です。実際の報告をみれば、3日ほど絶食にすると脂肪燃焼がかなり活性化されるので、夜はちみつダイエット (116ページ/13行)に「一度に大量の炭水化物を摂ると、34日経たないと脂肪のエネルギー利用がはじまりません」と書きました。しかし、厳密にいうと、脂肪燃焼が活性化しはじめるのは、16時間ぐらいの空腹が続いたら生じるのですが[Obesity. 2018 February ; 26(2): 254–268. doi:10.1002/oby.22065. ]、しっかり燃え始めるのは、2日ぐらい経ってからです。

 脂肪活性化の観点からみれば、2週間の炭水化物制限期を設けるのもいいけど、間欠的 5:2 ダイエットを続けるのも効果的ではないかと感じました。今後のダイエット指導で、できそうな人に実践してもらい効果を検証してみます

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2019年3月25日 (月)

心房細動に関する、酔いも覚める衝撃的ニュース

ライフログ・オーガナイザー:屋台ブルー

 走り始めた理由の1つに、ビールを美味しく飲むため、という中高年の市民ランナーは多いと思います。私もビールを飲んでも太らないために走っているような、40代だったと思います。

 アルコールと不整脈の関連性は、多くの観察研究で示されている。特に、不快感を感じる心房細動というタイプの不整脈との関連性が示されているので、心房細動を持っている患者さんには、当然のようにアルコールの摂取量を減らすか、止めるように指導していました。

 こういうライフスタイルに対する指導は、たいがいのところ、観察研究を元にアドバイスされているため、批判的に論じられることも多いんです。

 医学情報を読み解くために 知っておかなければないらない基本事項として、観察研究をどう解釈するか、考える必要があります。統計的な意味をを理解したければ、「観察研究」とか「コホート研究」というキーワードで検索してください。

 私が言いたいことは、観察研究から得られた結果は、「アルコール摂取」と「心房細動」に関連性があるという事だけで、「アルコール摂取」をすれば「心房細動」が増える、といった因果関係までは、言えないということ。だから、疑い深い人は、何か他に交絡因子が絡んでいるんだろう、なんて ツッコミを入れます。

 ACC.19(第67回米国心臓病学会)で、とうとうオーストラリアのグループが、ランダム化比較試験、Alcohol-AF 研究の結果を発表しました。

 6つの医療機関が協力して被験者を登録しています。もともと登録する患者さんは、中等度のアルコール常飲者(週にアルコール16 dinks[注:オーストラリアでは1 drink アルコール10g)でなければならなかったため、中等度のアルコール常飲者に禁酒させることがどれほど困難だったことか!

 700名近い患者さんを募集したのですが、禁酒グループと飲酒量を変えないグループに、それぞれ70名ぐららいしか振り分けられなかったみたいです。そして、1年間フォローアップする予定も6ヶ月で中止になっています。やっぱり酒飲みに酒を止めろと指導するのは難しかったそうです。参加者の強い意志がなかったらできなかった研究だったことがうかがえます。

 心房細動は、不快に感じる不整脈というのが、問題ではなく、心原性脳梗塞の強力なリスクファクターであることが問題なんです。慢性心房細動になれば、抗凝固薬という血液サラサラのお薬を生涯飲み続ける必要があります。これは患者さんにとって経済的負担を強いられます。できるだけ発作性心房細動の段階で、カテーテル治療であるアブレーションをして根治することが望まれるし、慢性心房細動への進展を防ぎたいところです。

 発作性心房細動と言えども、他のリスクを評価した場合、抗凝固療法が望ましい場合があります。不整脈以外のリスクを評価する目的で、医療サイドは、心房細動を発症した患者さんに対して、CHA2DS2VAScスコアという評価をを使います。詳細は他のところでみてください。この研究で登録した被験者は、平均1.5ポイントというリスクの低い人たちでした。平均年齢が61歳で、2/3の人は発作性心房細動を持っていて、1/3の人はアブレーションの既往があるグループです。

 なんと、禁酒グループの61%にあたる43名(70名中)は、6ヶ月間の完全な禁酒をしています!そして86%の人は通常のアルコール摂取量の70%をカットしたんです。素晴らしい!

 そして、主要評価項目である発作性心房細動の再発時間の延長が、禁酒グループで37%伸びました! 2つめの評価ポイントであAF burden(心房細動負荷:心電図上の所見)も劇的に改善したそうです。禁酒グループで46名、飲酒グループで25名が、0%AF burdenでした。

 他にもいいことはあります。禁酒グループは、BMI値、血圧も明らかに低下しました。MRIを使って心房容積の変化をみても、左房容積(LA area)の減少、左房駆出量(LA emptying fraction)は増えていました。

 この結果は、あくまでも学会発表の内容なので、まだエビデンスにはなっていません。それでも、今までの観察研究と組み合わせると、因果関係がかなり示されてきていると思われるため、心房細動に禁酒がどれほど効果的なのか示されています。文献が発表されるのが待ち遠しいですね。

 しかし、酒飲みで、ランナーの私には悩ましい選択を迫られています。ランニングも飲酒も心房細動のリスクファクターとなれば、心房細動を起こさず、走って飲むためにアブレーションを受けた方がいいということでしょう。まだ心房細動を経験したことがないが、心房細動を発症したら、まずアブレーションを受けた方がいいですね。

 そして、週末にしか飲酒しないライフスタイルに変更しました!

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2019年3月23日 (土)

やっぱり怖い糖質入り清涼飲料水

ライフログ・オーガナイザー:屋台ブルー

ジュースの摂取量と病気の関わり、という話は、以前から話題になっていて、ダイエット指導の時に、まず言うことは、「清涼飲料水を止めなさい」です。

REUTERS Health の記事に、雑誌 Circulation の報告が紹介されていました。糖質をたっぷり含むソーダやスポーツドリンクを飲む米国人は、飲まない人と比べ、心疾患や癌になって早死にしやすいという結果が出ていました。

毎日飲む人は、病気で早死にするリスクが28%高くなります。そのなかで、心疾患による早死にリスクは、31%高く、癌による早死にリスクは、16%高くなるという関係性が示されました。

この報告によると、米国民の半分が、毎日、糖質入りの飲み物を1本飲んでいるそうです。いやあ、私としては、こっちの事実の方が衝撃的です。やっぱり米国って、国民が糖漬けなんですね(笑)。日本も人のことは言えないかも。ちゃんとした統計をみていないので

米国では、ここ10年、糖質入り飲料水の摂取量は減っていたそうですが、ここにきて、反転して増え始めているそうです。平均的な米国成人は、糖質入り飲料水から、約 145kcal のエネルギーを毎日摂っているそうです。

この研究報告は、糖質入り飲料水が、直接、死亡率上昇の原因になっている という結果を示しているわけではありませんが、この飲料水から得られるカロリーが、何かしら影響していると言えます。

男女かかわらず、糖質入り飲料水の摂取が増えれば、死亡リスク上昇と関連性があったからだ。

Health Professionals follow-up 研究に登録した男性、37,716名を28年以上フォローして、13,004名亡くなりました。3,757名が心疾患、4062名が癌で亡くなっています。

Nurses Health 研究に登録している女性、80,647名を34年間フォローして、23,432名が亡くなりました。4,139名が心疾患、9,318名は癌で亡くなりました。

ここで、私が気にしている人工甘味料入り飲料の記述がありました。

糖質入り飲料水を多く飲んでいる人が、1本だけ人工甘味料入り飲料水に変更すると、死亡リスクは僅かに改善したのですが、4本以上飲む女性は、明らかに死亡リスクの上昇が見られました。

夜はちみつダイエット本にも書きましたが、人工甘味料入り飲料水は、短期的に減量の手助けになりますが、長期的にみると体重増加を招くという話をしましたが、何か共通点を感じました。

今回の結果をみると、体重の増加どころか、死亡リスクの増加という恐ろしい結果なんで、人工甘味料入り飲料水と死亡リスクの関連性を、もっと詳しく調べる必要はあるでしょう。

そして、この結果ですが、10万人以上の登録者を30年前後でフォローした貴重なデータから得られていますが、対象者が全て医療従事者という偏った集団なので、一般住民を反映した結果ではないこと。そして、米国民なので、そのまま日本人に当てはまらない。という点に注意しないといけないでしょう。それでも、糖質、人工甘味料、どちらにしても清涼飲料水の摂取は控えた方がいいでしょう。

特に、糖質入り缶コーヒーの摂取量の多い日本の中高年男性も、無糖のコーヒーに変更した方がいいんじゃないかな。

糖質依存が強い人は、糖質入り飲料水から人工甘味料入り飲料水に変えていき、人工甘味料入り飲料水を飲んでいる人は、徐々に炭酸水に切り替えていくといいでしょう。

そういうことで、私も最近は炭酸水をよく飲みます。シュワッとした喉ごしが止められません(笑)

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2019年3月22日 (金)

走ることを躊躇しているひとへのランニング講座 2019春!

Manyuchou2019haru_1ライフログ・オーガナイザー:屋台ブルー
 地元のウォーキングイベント、「まちかど漫遊帖」の2019年春コースが始まります(4/1 - 6/30) ! 全部で31コースあり、地元再発見の まち歩き企画の中で、異色のコースが、私の企画する「走ることを躊躇しているひとへのランニング講座」です。
 実は、2013年からお手伝いしていて、今年は7年目に突入しました(^^)/
 最初はひとりで企画実行していましたが、挫折しそうになったところ、寒川さんの応援を受け、ここまで続けることができています。
 6、7kmの距離を歩きながら、運動療法と食事療法の話を続けるタフな企画です(笑)。運動し続けながら、私の話を聞かなければいけない参加者も大変ですけどね。
 歩きながら話を聞くのが辛いということで、昨年から、春コースは、座学のみになりました!
 毎年、参加してくださる人、新しく参加してくださる人、何度も同じ話をすることができないので、かなり気をつかうのですが、今年は、私の本、「夜はちみつダイエット」が出版され、興味を持ってくださっている人が多くいらっしゃいます。
 定員は10名と少ないので、興味がある人は、早めにお申し込みください。よろしくお願い申し上げます。

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2019年3月21日 (木)

きのこ、認知障害の予防?

ライフログ・オーガナイザー:屋台ブルー

 夜はちみつダイエット、で取りあげている はちみつに残念ながらエルゴチオネインは含まれません。なぜかって?今日の報告を読みましょう。

 きのこを、週に2ポーションより多く摂ると、軽度認知障害(MCI)の発症が50%低下するかもしれないという シンガポールの観察研究の報告が、発表されました。
 さて、「ポーション(portion)」というのは、どの位の量でしょう?

 彼らの定義によると、2ポーションというのは、3/4カップの調理されたきのこの量、だいたい150gぐらいで、お皿で半分

 調理されたきのこ150gがどのくらいかイメージしにくいですね。こういう時は、「きのこ150g」で画像検索してみるといい。お皿に載ったきのこが見つかります。

 きのこの種類は、ゴールデン(golden)、ヒラタケ(oyster)、シイタケ(shiitake)、マッシュルーム(white button)、そして、ボタンマッシュルーム(button)の乾燥、缶入り、水煮など6種類という記載。

 シンガポールで、60歳以上の650人が参加している Diet and Healthy Aging (DaHA)研究から得られたデータなので、シイタケという日本人に馴染みのあるきのこが含まれているんでしょう。

 きのこの摂取と認知機能への影響をしらべた疫学研究は、いままで報告が少なく、ここまではっきりと認知障害の予防効果が示された報告はない。

 MCIのある被験者は、当然、高血圧症、糖尿病、脳卒中の既往があり、社会活動にも非積極的です。そして、きのこの摂取量も少なめでした。

 当然ですが、こういう交絡因子、性差、体格、居住地、生活習慣、病気の状態、食事状況も 肉、野菜、果物、ナッツ類の摂取量など様々な要因を調整したあ後も、週に2ポーション以上きのこを摂取するグループは、週に1ポーション以下のグループと比較して、相対リスクが52%低下したという驚くべき結果でした。

 じゃあ、きのこに含まれる何が、その認知障害をおさえるのでしょう。

 彼らによると、いくつかの生理活性物質の候補があがっています。

 まず、ヘリセノン(hericenones)、エリナシン(erinacines)、スカブロニン(scabronines,)、そしてディクチオフォリン(dictyophorines)という耳慣れない菌糸類が持っている有機化合物は、神経成長因子(NGF)の働きを促進させる働きを持っています。

 そして、最有力候補に挙がっているのが、エルゴチオネイン(ergothioneine)です。

 最近、勉強不足で知らなかったですが、エルゴチオネイン、めちゃ注目されていますね。きのこ しか含まれていない上に、生体において、ビタミンEC、グルタチオン還元系で対応できない大量のヒドロキシラジカル除去能を有する抗酸化、抗炎症作用を持っているため神経変性を遅らせる可能性があるそうです。

 2007年の報告によれば、きのこすべてにエルゴチオネインが含まれているみたいじゃありません(読めていないので確認できていません)。彼らの報告で6種類のきのこというのは、こういう理由なのかもしれません。誰か確認を〜

 どちらにしても、きのこは大好きで、よく食べますが、これからは意識して食べよっと。

 そして、注意点。きのこが認知障害予防によさそう、という印象は受けますが、これはあくまでも観察研究であり、因果関係を示したものではありません。人が考える上をいく何か他のファクターがかかわっている可能性が残されています。まだまだ確認するための研究報告が必要だと言うことです。

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2019年3月20日 (水)

インターバルトレーニング、やっぱり脂肪燃焼に いいね!

ライフログ・オーガナイザー:屋台ブルー

 私の著書、夜はちみつダイエットでは、食事と睡眠の話が中心で、ダイエット三本柱の1本、運動に関して、全く語れていないので、それが、ちょっと心残りでした。実は、2003年頃にダイエットに取り組み、体が軽くなって、2006年から1年間のトレーニングを経て、2007年に初めて走ったウルトラマラソン、宮古島100kmウルトラ遠足を11時間34分で完走してから私のランニングライフは続いています。

 このブログでは、積極的に運動の話題をとりあげます。というのも、私の人生後半のテーマは、本でも触れていますが、「80歳でウルトラマラソン完走」それも、好タイムで走りたいという希望を持っているからです。

 ダイエットの情報集めに加え、運動に関する話題も集めるようになって、日本スポーツ協会認定スポーツドクターの資格も取ったというわけです。

 高強度インターバルトレーニング、HIIT(High Intensity Interval Training)を知ったのは、2009年の記事、「タバタ式インターバルで心肺機能を鍛えようを書いた頃でした。

 簡単に説明すると、20秒間ダッシュして、10秒間の減速しながらの休憩、再びダッシュのインターバルを8回繰り返すだけです。合計して、たった4分間のトレーニングですが、はっきり言って、キツいんです。私も練習に取り入れていた頃がありました。30分ぐらジョギングした後に、このタバタ式トレーニングをするのですが、8回もできません。やってみれば理解できるでしょう。中年オヤジには、本当に56回するのがやっとです。

 運動をしなくなる原因の1つが、強度が強すぎることです。毎日このトレーニングをするのが嫌になってくるので、週に2回、いや、週に1回という風に減ってしまって、最近はほどんとタバタ式トレーニングをしていないのが現状です(^_^;)

 その後、2016年にタバタ式トレーニングより楽にできるスプリント・インターバルトレーニング、SIT(Sprint Interval Training)に関する報告が発表されました。45分の中強度持続トレーニングと比較して、同様の運動効果が示されたという結果でした。 

 このトレーニングは、ダッシュする時間は、タバタ式トレーニングと同様の20秒ですが、減速しながら休憩する時間は長く、2分間息を整えることができます。そして、ダッシュする回数も3回と少なく、合計で5分のトレーニングです。明らかに4分間で8回ダッシュするタバタ式トレーニングより楽にできるので、私はSITを練習に取り入れています。

 雑誌British Journal of Sports Medicine.214日の報告は、インターバルトレーニング(IT)と中強度持続トレーニング(MOD)を直接もしくは間接的に比較した786報告のシステマティック・レビューおよび、メタ解析の結果を示したもので、IT(HIITSITを含む)とMODは、どちらも脂肪燃焼に優れているという結果が示されました。

 まず、体脂肪率の低下は、ITで -1.5%低下、MODで -1.44%の低下がみられました。ITMODを比較してみましたが、統計学的な有意な差は示されませんでした。

 しかし、脂肪の絶対量を比較すると、ITでは、-1.58kgの脂肪量減少MODでは、-1.13kgの脂肪量減少がみられました。さらに、ITMODを比較すると、ITの方が、MODと比べて -2.28kgの相対的な減少が見られました。

 サブ解析として、SITとMODを比較すると、SITがMODよりも-3.22kgの絶対脂肪量の減少と相関したんです。

 脂肪燃焼という観点からると、インターバルトレーニングが優れているという結果が示されました。そして、HIITより少し楽にできるSITの方が、脂肪燃焼に優れているというのは嬉しいニュースです。この結果は、心肺機能を強化するトレーニングとして どちらが効果的かという報告ではなく、インターバルトレーニング、特にSITは、脂肪減量効果が期待できるということです。

 すでにダイエットのために、ウォーキングやランニングを取り入れている人は、途中で、20秒間の早歩きやダッシュをしてみたらどうだろう、2分休憩(完全に止まるわけではないです)して、再び20秒のダッシュ! 3回すると、合計1分の激しい運動ができたということで、これで脂肪燃焼の効率は高まるでしょう。

 さあ、私もランニング中にSITをちゃんと実行しよう。


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2019年3月17日 (日)

なんと!やっぱり卵は危険 !?

ライフログ・オーガナイザー:屋台ブルー

今日 JAMAオンライン を眺めていると...

Associations of Dietary Cholesterol or Egg Consumption With Incident Cardiovascular Disease and Mortality、というタイトルに目がとまった。「え!」卵の摂取と、心血管疾患の発症に関係あり?なんと、死亡率とも関係している?

まず、考えた事は、卵の摂取が増えると、心血管疾患の発症リスク低下かな。

なんて、暢気に考えながら内容をよむと、ガックリ(^^;)

食事性コレステロールの摂取量が1日あたり 300mg 増える毎に、心血管疾患の発症リスクが増え、死亡率も上昇する。同様に、卵を、なんと半分食べる量が増える毎に、同様のリスクが上昇することが示されました。

この結果は、6つの前向きコホート研究に登録されている米国の成人29615人を対象に1985年から2016年まで17.5年の追跡調査をした結果でした。

エディトリアルによれば、米国の食事摂取ガイドラインの改定時に考慮されるべき内容でした。

うーん、どちらかと言えば、私は、卵に関していえば、以前から肯定的な立場でした。過去の記事を読んでもらえば分かります。

2008年5月9日:「卵:健康に良いの悪いの?

昔の記事でも言っていますが、卵は、いかに調理するか 重要です。JAMAの報告は本文を読むことができない(有料のため)ので、詳しい内容を確認することができず、断定的なことは言えませんが、米国のコホート研究ということを鑑みれば、摂取する卵というのは、目玉焼き、スクランブルエッグや、オムレツなど、油を使って調理された卵が多いと思われます。

「卵が半分増えると、リスクが上昇」とありますが、卵のコレステロール含有量は、200〜300kcalと考えれば、その半分の100〜200kcalの摂取ってことになります。食事性コレステロール摂取の場合、300kcal増える毎にリスク上昇なので、卵は、調理時の油付加を考慮しなければならないのかな、なんて勘ぐりました。

少なくとも、この報告の本文を読まないとこの判断はできません。どなたか、本文の内容を教えてくださいm(_ _)m

私が推奨する、ゆで卵や生卵、卵スープなど低温で調理した卵の量と、心血管系疾患発症リスクはどうなのか、気になるところです。

卵摂取でコレステロールが上昇するのにも個人差があり、一括りにした話はできないけど、 この報告からも考えると、今まで以上に油で調理した卵の摂取は控える必要がありそうです。

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2019年3月15日 (金)

体重1kgが7700kcalという誤解

ライフログ・オーガナイザー:屋台ブルー

 私の書いた本、夜はちみつダイエットは、一般書なので、記載した内容の出典元が書かれていません。ちょっと疑問に感じられている人もいると思うので、疑問に答えるフォローアップ記事を このブログに書いていくつもり。

 まず、カロリー偏重主義に陥っている読者の皆さんに、カロリー計算にまつわる誤解も解きたいと思ってます。

 体重1ポンド(450g)を増やすのに、3500kcal摂取しなければならない という説が、米国では、まことしやかに言われ続けている。1959年の報告を根拠にした数字であり、そこから計算される体重1kgあたりのエネルギーが、7700kcalってことになる。

 しかし、この古き知恵で計算された3500kcalより遙かに多くのカロリーを摂取しなければ、1ポンド増やすことができないという実証実験は、既に、1971年のThe Vermont prisoner研究で示されているんです。

 さらに面白い研究報告がある。Bounchard氏のグループが1990年に報告した内容もおもしろいんです。

 双子のグループを入院させ、84日間、厳密にモニターして、過食させた実験報告です。

 1日あたり約1000kcal過剰なカロリーを摂取させ続けたところ、古き知恵で計算すると、10.8kgの体重増加するはずですが、実際は、4〜13.5kgの増加に留まったんです。

 全く同じ食事によるカロリーオーバーを続けても、ある人は太りにくく、ある人は太りやすい、この差は双子の間では見られなかったため、遺伝的な素因がかなり強く関わっていることが示されました。

 そして、この遺伝的要因の強さを実証した報告が、同じ1990年のStunkard氏のグループから報告されました。双子を対象にした同様の報告ですが、生まれた後に離ればなれに育てられ、そうです、環境因子がどれだけ体格に影響を与えるか調べたものですが、双子のBMI値は驚くほど似ていたということ。

 遺伝的な要因が環境要因を上回るという報告は、養子を縁組みの親子を対象にした報告でも示されています。養子にはいった子供は、生みの親の体格に似るが、養い親には似ないということも示され、食事、習慣、家庭環境に関係なく遺伝的な要因が大きいことが示されました。

 そして、体脂肪量を変化させないようにする体の働きは、摂取カロリーを帳消しにするために、代謝率を増やし、体重増加を抑えようともします。体重を落とすときも同じです。代謝率を減らして体重が落ちないようにするんです。

 カロリー計算のみで、減量を試みて挫折する理由がここにあったんです。

 さらに、脂肪組織のカロリー計算値にも誤解があります。脂肪1gの熱カロリーが9kcalという熱力学的なエネルギー量がよく使われます。そこから、脂肪組織として計算した場合、その脂肪の含有量などから1gあたりのエネルギーが7kcalという説明が数多く散見されます。ネットで検索したらいくらでもヒットするでしょう。

 しかし、熱力学的な脂肪組織のカロリー計算が本当に正しいのか? 根拠がどこにあるのか分からなかったので調べてみると、2012年にHall博士が発表した「人体における代謝適応とエネルギー調整の計算モデル(Modeling Metabolic Adaptations and Energy Regulation in Humans )」という有名な報告が見つかりました。

 夜はちみつダイエットの(118ページ/5行目) で、「脂肪組織をエネルギー源としてみると、1グラムあたり9.4キロカロリーもあります」という記載をして、筋肉は、(118ページ/9行目) で、「脂肪組織以外のエネルギー源としてみると1グラムあたり1.8キロカロリーしかありません」という記載をしたのは、そういう理由からです。

なんにせよ、食事として摂取エネルギー量がそのまま体に蓄積されはずもなく、個々の体質もかなり異なるので、あまりカロリーに拘らず、自分にあったダイエット方を続ける必要があります。

カロリー偏重主義に陥ると、ダイエットは上手くいかず、大きな落胆をすることでしょう。無理のない正しい食生活を続けることが非常に重要です。

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2019年3月14日 (木)

低炭水化物で、心房細動!?

ライフログ・オーガナイザー:屋台ブルー

米国のコミュニティベースの前向き臨床試験、ARIC(Atherosclerosis Risk in Communities)研究を使った 新しい解析結果が、ACC2019カンファレンスで発表されました。

私にとってインパクトのある結果で、ちょっと考え方を改めないといけなくなりました。

体重をコントロールするために「低炭水化物」にすることは、理にかなった やり方という説明を、私の本、夜はちみつダイエットで説明しています。

ウルトラマラソンランナーを対象にした 低炭水化物ダイエットの効果を調べた 2016年の報告にも感銘を受け、私自身、2018年の四万十川ウルトラマラソン大会 参加時に、炭水化物を控え、レース直前も鰹節だけ食べて発走してみました。

いつもは、レース前にカーボローディングをしていたのですが、炭水化物なしでもそれなりに走れたんで、超長距離走における低炭水化物ダイエットのパフォーマンス面において実証実験ができて満足していました。

しかし、心配事はあります。疫学調査をみても 前向き試験をみても、ランナーの不整脈 発症リスクは高く、特に、 合併症が厄介な 心房細動のリスクが高くなことが知られています。

ランナーとして記録を狙いたい という気持ちは、強く持っていますが、できるだけ長いランニングライフを 送りたいと考えているので、心房細動のリスクを考え、50歳を過ぎてから無理な記録狙いを捨てています。

その代わり、ウルトラマラソンを ある程度のペースで走りきる目標を掲げ、負担のない走りのために、低炭水化物でランニングに取り組んでいる矢先!

今日読んだ報告で愕然としました。

米国のコミュニティーベースの臨床試験なので、対象はランナーとは違います。しかし、低炭水化物ダイエットが、単独で、心房細動のリスクになるという報告に落胆しました。

ARIC研究に登録されている住民の総数は、13385名、その平均年齢は、54.2歳、なんと私とほぼ同年齢! 34.1%が高血圧症、4.7%が脳卒中の既往、4.8%は冠動脈疾患、4.5%が心不全、そして26.8%が肥満(米国の肥満の基準は日本と異なり、BMI>=30kg/m2)でした。

22.4年間の追跡をして、一日の総カロリーに占める炭水化物摂取比率から 3つのグループに分けました。炭水化物摂取の割合が44.8%以下を低炭水化物群、44.8%から52.4%が普通群、52.4%以上を高炭水化物群として、心房細動発症のリスクをみると、炭水化物の比率が、減れば減るほど リスクが高まるという結果でした。

低炭水化物ダイエットで、動物性食材もしくは 植物性食材、どちらをメインにしても、このリスクに差が見られなかったんです。

この解析の問題点は、当然、色々あります。20年間以上の経過中、食事の内容はかなり変化していると思われます。病院のカルテ記録のみの解析のため、心房細動のタイプもわかりません。

しかし、1つ言えることは、闇雲に過度な低炭水化物ダイエットをするとランナーにとって危険なようです。 レースのパフォーマンスは良くなってもランニングライフが短命になるのは嫌ですよね。やはり、レース前やレース中は適度な質の良い糖質摂取をするようにします。

F1medium
Volume 73, Issue 9 Supplement 2, March 2019
DOI: 10.1016/S0735-1097(19)33766-0から改変

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2019年3月13日 (水)

「週末の寝だめ」でダイエット?

ライフログ・オーガナイザー:屋台ブルー

「睡眠不足で体重は増える」という説明を、私の書いた本「夜はちみつダイエット」 の中で説明しました。

じゃあ、その睡眠不足を 週末に寝だめすることで 解消できるかどうか、という疑問に答えた報告が、雑誌Current Biologyに載っていたので紹介しましょう。

非常に興味深い内容で、これを読むと、日頃からしっかり睡眠時間を確保しようと思いますね。

36名の健康なボランティアに2週間の睡眠実験に参加してもらいました。まず3日間9時間の睡眠を取ってもらってから、以下の3つのグループに別れます。

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9時間睡眠を1週間とり続けるコントロールグループ、5時間の短時間睡眠の睡眠不足グループ、そして、平日の短時間睡眠を週末で取り戻す、寝だめグループです。

最後の寝だめグループは、一般的に、多くの人が、こういう睡眠習慣をもっているので、いい検証実験だと思います。

この3つのグループは、食事からとる摂取カロリーの差は、統計学的に差は無かったという結果でした。しかし、体重増加に関してみれば、コントロールグループでは、統計的に差のある増加がみられなかったけど、睡眠不足グループと、寝だめグループでは、統計的に差のある増加がみられたという結論でした。

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食事から摂るカロリーに差が無いのに、どうして睡眠時間が短いと、体重が増えるのか? その原因は夕食後のスナック菓子の摂取にあったんです。生物学的な睡眠サイクル(午後10時頃から午前9時ぐらいのメラトニンと呼ばれるホルモンが分泌される時期)に食べると、同じ摂取カロリーでも、生物学的な日中サイクルに食べるより体重増加は進んでしまうんです。この実験は、24時間自由に食べ物が食べられる環境なので、睡眠不足グループと寝だめグループは、午後10時から午前9時までに夜食としてスナックを食べてしまっているんです。そして、太る。

しかし、この実験、問題はあります。コントロールグループは、9時間の睡眠を取っているにもかかわらず、統計的な差はないというものの2週間で1kgの体重増加傾向がみられます。被験者の数が8名という少ない数だったから、体重増加との関連性は示されないだけかもしれません。そして米国の人は、24時間自由に食べられる環境下に置かれると、2週間で1kgぐらい太ってしまう可能性があるんですね。なんか、怖いですね。

でも、はっきり言えることは、寝不足は太るってことと、寝だめして睡眠負債を週末取り戻そうとしても、週末の睡眠だけでは、体重増加を止められないというのは事実です。

ね、皆さん、ダイエットを成功させるために睡眠は重要です。しっかり私の本を読んで、いい睡眠を取りましょう(笑)

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