« 買う、剥く、食べる・・・リンゴとコレステロール | トップページ | オリーブオイルは卒中を防いでくれるそうな »

2013年2月23日 (土)

座っている時間と慢性疾患の関係

文:fumixie

2013年2月20日付けで Medical News Today に、Time Spent Sitting Related To Risk Of Chronic Diseases (座っている時間と慢性疾患にかかるリスクには関係がある)というタイトルの記事が載っています。

オーストラリアの人たちとは、食生活を含めて生活習慣が違うでしょうから、このままわれわれにも当てはまるとは言えないでしょうが、まったく関係がないとも言えないのではないかという気もします。

とはいえ、この記事を読みながら、「そう言われてもなあ、仕事が仕事だし・・・」という思いも抱きました f(^^) それでも、ちょくちょく椅子から立ち上がって、体を動かす必要はありそうです。私の場合、座っている時間は、おそらく1日8時間くらいにはなっているのではないかと思っています。

カンザス州立大学 human nutrition 准教授リチャード・ローゼンクランツ氏(Richard Rosenkranz) は、Western Sydney 大学 の研究者エマ・ジョージ(Emma George)氏およびグレゴリー・コルト氏(Gregory Kolt)らと共同で、オーストラリアの中年男性を被験者に、座っている時間と慢性疾患の関係を調べ、その研究を International Journal of Behavioral Nutrition and Physical Activity 誌発表 しました。ちなみに、この論文は Open Access になっているので、誰でも全文読めるようです。

この研究は、26万7千名を越える人を対象にオーストラリアで実施された老化に関する最長の研究 45 and UP Study の一環で、対象になったオーストラリア、ニュー・サウス・ウェールズ州の45歳から65歳までの男性 63,048名は、慢性疾患の有無、および座っている時間(4時間未満、4時間から6時間、6時間から8時間、8時間超)を申告しました。

研究の結果、1日あたりの座っている時間が4時間以下の場合と比較して、4時間超の場合は、ガン、糖尿病、心臓疾患、高血圧といった慢性疾患を抱えているとの報告数がきわめて多く、その数は、座っている時間が長くなるほど増加したらしいです。

論文 の "Results" を見ると、座っている時間が1日4時間未満の場合と比べて、

4時間以上6時間未満
AOR 1.06, 95% CI 1.00 - 1.12, p = 0.050
6時間以上8時間未満
AOR 1.10, 95% CI 1.03 - 1.16, p = 0.003
8時間以上
AOR 1.09, 95% CI 1.03 - 1.15, p = 0.002
となっています。(AORは調整オッズ比)

体を動かす度合いや年齢、身長、体重、その他が同じような人には、同じような傾向が見られ、BMI(体格指数)が同じでも、座っている時間が長い人の方が慢性疾患を多く抱えていたとのことです。

ローゼンクランツ氏の話。

「座っている時間が長くなるほど、慢性疾患にかかるリスクは着実に高まることがわかった。座っている時間が8時間を越えている被験者グループは、間違いなくリスクも最大だった」

同氏は、こうも言っています。

「体を動かす人の方が間違いなく健康だと言えるが、座っている時間を減らすことにも目を向けるべきだ。長時間座っていなければならない多くのオフィスワークは健康に有害な場合がある。体を動かさないし、エネルギーの消費レベルも低いからだ」

さらに、

「この研究は男性に着目している。糖尿病や心臓病を抱えている割合が高いからだ。しかし性別や人種などには関係ないと思う」
と言い添えています。

ただ、研究者らによると、現在の研究結果はおおむね、座っている時間と慢性疾患には因果関係があることを示唆しているが、座っている時間が長いから慢性疾患が発症するのか、慢性疾患にかかっているから座っている時間が長くなるのかは、この研究でははっきりしないそうです。ローゼンクランツ氏によると「鶏と卵の関係」なんだとか。

|
|

« 買う、剥く、食べる・・・リンゴとコレステロール | トップページ | オリーブオイルは卒中を防いでくれるそうな »

コメント

私も座っていることがメインな仕事ですので、気になりますね。。。。
かといって運動することも出来ませんし。
当然の結果といえば当然でしょうが、日本の労働事情では改善するのが難しそうです。。。

投稿: @K | 2013年2月25日 (月) 17時19分

@Kさん、コメントありがとうございます。

そうですか、@Kさんもそういうスタイルの仕事なんですね。

自宅なら、タイマーをセットして、一定時間経過したら体を動かすように生活スタイルを変えることはできますが、会社ではそういうわけにもいきませんから、辛いところですよね。

投稿: fumixie | 2013年2月25日 (月) 21時32分

座っている時間というのは、デスクワークしている時間ということですかね。車の運転時間とか、食事の時間なんかも入っているのでしょうか?確かに、畑仕事をしているお年寄りは元気ですし、体を適度に動かすことはいいことなんでしょうね。

投稿: ドキンちゃん | 2013年2月26日 (火) 11時36分

運動不足は健康によくないということがあると思うので、座っている時間と慢性疾患の相関は納得です。では座っている時間が長いが、意識して日常的に運動を取り入れられている方ではどうなのかなと興味を持ちました。

投稿: anmitsu | 2013年2月26日 (火) 15時52分

「ドキンちゃん」さん、コメントありがとうございます。

座っていれば、すべて「込み込み」のようですよ。いずれにしても、体を動かすことは必要ですよね。

投稿: fumixie | 2013年2月27日 (水) 00時06分

anmitsuさん、コメントありがとうございます。

なるほど、それはたしかに興味深い生活スタイルですね。

投稿: fumixie | 2013年2月27日 (水) 00時09分

仕事柄、車に乗っている時間が長いので、当てはまってしまいました。適度な運動はしていますが、極力座らない時間を増やしていこうと思います。慢性疾患、避けたいところです。

投稿: tommy | 2013年2月28日 (木) 11時05分

座っている時間に目をつけているのはとても面白いです!
運動を毎日するのは私にとってまだまだハードルがたかいですが、【ちょっと立ってみるか】ならすぐに出来そうです。まずはここからですかね(u_u)

投稿: Neco | 2013年2月28日 (木) 15時19分

tommyさん、コメントありがとうございます。

私も、思いっきり当てはまっていますので、極力座りっぱなしは避けるようにはしているのですが・・・

投稿: fumixie | 2013年3月 2日 (土) 00時13分

Necoさん、コメントありがとうございます。

無理せず、自分のできる範囲で、「とりあえずやってみる」というのが「吉」のような気がします。

投稿: fumixie | 2013年3月 2日 (土) 00時15分

ちょっとした歩行や立ち仕事が、積もり積もれば結構運動になっているという納得の結果ですね。一時流行った乗馬マシンやペダルつき椅子を、日常座る椅子に応用しては如何でしょう!ペダルを漕いで発電しパソコンを動かせば一石二鳥ですね。

投稿: ojalman | 2013年3月 4日 (月) 15時49分

ojalmanさん、コメントありがとうございます。

「ペダルを漕いで発電しパソコンを動かせば・・・」は、たしかに効くでしょうね。「瞬断」してディスクの中身が飛んだりしたら、目も当てられません。

投稿: fumixie | 2013年3月 5日 (火) 00時10分

あくまで、参考までに、ということで・・・

wired に、こんな記事が載っていました。興味のある方はご覧ください。(英語版はこちら

投稿: fumixie | 2013年3月 5日 (火) 14時56分

やはり、体を動かすことが良いということですね。
座っていることが多いので、普段から食べたら歩く、飲んだら歩くという点にいつも気を付けています。ただ、歩くことによりさらに飲んでしまう事もありますが・・・

投稿: sakichan | 2013年3月 5日 (火) 15時28分

sakichanさん、コメントありがとうございます。

努めて「歩く」ようになさっているとのこと、しかも「いつも」そのことに気を配っていらっしゃるのが素晴らしいです。私も見習います。

投稿: fumixie | 2013年3月 5日 (火) 19時09分

階段の昇り降りを自分の脚ですると結構な負荷がかかりますよね。やっぱり日常の何気無い行動で意識すると変わってくるんですね(^^)

投稿: kirichan | 2013年3月 7日 (木) 16時30分

kirichanさん、コメントありがとうございます。

「意識すると変わる」というのは、まさしくそのとおりだと思います。知り合いのケアマネージャが言ってましたが、「歩くとき、『意識して』後ろの足で地面を蹴る(後ろに押しやる)ようにするのも、効果的な運動になる」んだとか。

投稿: fumixie | 2013年3月 7日 (木) 17時57分

逆に考えて見ました。「1日のうちどれ位立っているのだろう」………たぶん5時間もないのではないかと思います。いろんなバランスを取るためにも意識して、立ったり歩いたりしないといけないなと思いました。

投稿: まりおん | 2013年11月18日 (月) 18時23分

まりおんさん、コメントありがとうございます。

視点の転換がすばらしいです。

私の場合は立つ/歩くといっても、日常的には、自分の部屋(2階)と台所(1階)の往復がメインになっているので f(^^) 、改善する余地はかなりあります。

坐ったまま同じ姿勢で仕事をしていると、肩が凝って、それが頭痛につながるので、たまには体を動かしてストレッチ運動などする必要があるのですが、なかなか実践できていません。

投稿: fumixie | 2013年11月18日 (月) 18時48分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/117495/56823748

この記事へのトラックバック一覧です: 座っている時間と慢性疾患の関係:

« 買う、剥く、食べる・・・リンゴとコレステロール | トップページ | オリーブオイルは卒中を防いでくれるそうな »