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2012年8月 7日 (火)

夜の咳と寝る前のハチミツ

文:fumixie <fumixie@gmail.com>

2012年8月6日付けでロイターに載った "Honey may ease nighttime coughing in kids"(ハチミツは夜咳をする子どもに効く)という記事によると、夜寝る前にスプーン1杯のハチミツを食べておくと、咳をする子どもは(そして親も)ぐっすり眠れるようになるそうです。

これは PEDIATRICS誌に発表された "Effect of Honey on Nocturnal Cough and Sleep Quality: A Double-blind, Randomized, Placebo-Controlled Study" という研究が元ネタのようです。

米国ペンシルバニア州立大学の小児科医イアン・ポール博士は、この研究には関与していないそうですが、

"The therapies for cough and cold symptoms… have problems in that they're not very effective, or not effective at all, and they have the potential for side effects. ... honey over age one is almost completely safe"
(咳や風邪の治療には問題がある。さほど効果があるとは言えないし、効果がまったくない場合もある。それに副作用が現れる可能性もある。...中略... ハチミツなら1歳以上にはまず間違いなく安全だ)
だそうです。日本で風邪や咳の治療はどうかというのは、話がまったく別ですが...

この記事では、売薬を使うと、親が誤って規定以上の量を与えてしまうのではという危険性とともに、子どもがドラッグに手を出してしまうのではないかという、お国柄を表してるような懸念を挙げています。しかし、ハチミツならまったく安全だというわけです。

この研究の抄録によると、被験者は、過去1週間以内に「上気道感染症」、つまり風邪をひいて夜咳が出る子ども300名です。この子らに1回分10グラムのハチミツ(ユーカリ、かんきつ系、シソ科)ないしは偽薬(ナツメヤシのエキス)の4種類のうちいずれか一つを無作為に、就寝30分前に与えました。そして咳の回数、咳のひどさ、咳による煩わしさ、親と子の睡眠の質を調べました。

偽薬にナツメヤシが使われているのは、研究者がイスラエルの人たちだからでしょうか。

その結果、面白いことに、ハチミツと偽薬の両方で、大きな効果が得られたそうです。

ただし、前述の調査項目すべてで、ハチミツの効果の方が偽薬を上回りました。

このことから、この研究の "CONCLUSIONS:" では、ハチミツは上気道感染に伴う咳と睡眠障害に対する好ましい治療だと結論づけています。

この研究に対して、イアン・ポール博士は別の見方をしています。

「ハチミツは抗酸化物質がたっぷり入っているから、どういうものであれ咳の症状を引き起こす感染症と戦ううえで何らかの役割を演じているのだろう。それに濃くてトロッとしていて甘いものを食べると安心するからね」

さらに、甘い液体を摂取すると唾液の分泌を促すので、粘液を薄め、上気道の通りをよくする、とこの博士は説明し、「子どもの咳には試す価値はあるよ」と言っています。

1回分10グラムということは、このサイトの情報によれば、ざっと大さじ半分ほどということになりますね。

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コメント

興味深い内容ですね。私もたまに喉がイガイガする時があるので、そんな時にはハチミツを食べてみます。食べ過ぎると太っちゃいそうですけど笑

投稿: HY | 2012年8月 8日 (水) 12時16分

気道の乾燥と気道過敏は密接な関係が有ります。何らかの理由で気道粘液が減少すると、外的刺激物質がバニロイド受容体などを活発に刺激することになります。ハチミツの様な粘液を服用することは理に適っていると思います。ただハチミツが届くのはせいぜい咽頭までで、気道過敏にまで対応できるかは不明ですが?

投稿: ojalman | 2012年8月10日 (金) 06時52分

HYさん、コメントありがとうございます。
なにかのおりには、試してみてください。
私の知り合いのケアマネージャーも、自分の息子に試したところ、よく効いたと言ってました。

投稿: fumixie | 2012年8月10日 (金) 19時05分

ojalmanさん、コメントありがとうございます。

みなさんも、ojalmanさんのコメントも参考のうえ、試してみてはいかがでしょうか。

投稿: fumixie | 2012年8月10日 (金) 19時06分

たしか寝る前のハチミツはダイエット効果もあるということでしたよね?今回の咳をとめる効果もそうですが、ハチミツは非常に興味深い食品ですね!

投稿: タケノコ | 2012年8月20日 (月) 16時27分

タケノコさん、コメントありがとうございます。

そうですね、スコットランド在住のスポーツ栄養学の専門家によると、寝る前にハチミツを食べておけば、寝ている間に体脂肪が燃える体内環境が整うようです。

また別のある医学博士などは、ハチミツを機能性食品と呼んでいます。

投稿: fumixie | 2012年8月21日 (火) 23時00分

小さい頃に、咳が出るときには金柑の蜂蜜漬けを食べてました。
あながちハズレでもなかったんですね!
おばあちゃんの知恵袋とは凄いものですね(笑)

投稿: @K | 2012年8月22日 (水) 12時32分

運動前に服用すると体脂肪を燃やすという某ドリンクも蜂がプリントされてますもんね。機能性食品というのもわかりますね。

投稿: kirichan | 2012年8月23日 (木) 17時52分

@Kさん、コメントありがとうございます。

昔ながらの経験則には、耳を傾ける価値のある内容もありますよね。

投稿: fumixie | 2012年8月23日 (木) 23時13分

kirichanさん、コメントありがとうございます。

世界には、ハチミツを研究している研究者もいらっしゃるようですが、なかなかそのあたりの情報は伝わってきませんね。

ハチミツには、殺菌効果以外にもいろいろな機能があるようです。調剤薬局などに行くと、薬剤師さんが監修している「まちアポ」という冊子がおいてあります。

その2010年6月号が「ハチミツ特集」だったのですが、それによると、

*整腸効果、美肌効果
*カリウムの塩分排出促進作用による血圧改善効果
*利尿作用によるむくみ解消効果
*コリンやパントテン酸の働きによる強肝効果
などが載っています。

それに、ハチミツの約8割を占めるのはブドウ糖と果糖で量はほぼ半々。これらはそれ以上分解する必要の無い単糖類でそのまま吸収され短時間でエネルギー源となる、とも書かれています。

2年前のまちアポを置いてあるところは少ないでしょうが、もしあれば、読んでみてはどうでしょう。

投稿: fumixie | 2012年8月23日 (木) 23時27分

”良薬は口に苦し”と言いますが、これはまさにその逆で、さしづめ”良薬は口に甘し”ですね。特に小さい子供にとっては朗報ですね。私も個人的に試してみようと思いました。

投稿: yasupon | 2012年8月28日 (火) 16時55分

yasuponさん、コメントありがとうございます。

そうですね、なにかのおりには、この人類最古の天然甘味料をぜひ試してみてください。

投稿: fumixie | 2012年8月28日 (火) 22時18分

ハチミツは体にいい、というざっくりとしたイメージは持っていましたが、とりわけ子どもの夜の咳に効くというのは、子はもちろん親にとっても健康上・精神上その貢献は大きいですね。

投稿: まるゆ | 2012年8月29日 (水) 12時26分

まるゆさん、コメントありがとうございます。

知り合いのケアマネージャもお子さんに試したところ、よく効いたといって、喜んでました。親御さんもお子さんも、それまでよりもよく眠れるようになったのではないでしょうか。

投稿: fumixie | 2012年8月29日 (水) 23時15分

小児喘息だった時期がありましたが、私の母親もハチミツをお湯に溶いて飲ませてくれていました。母は苦し紛れに飲ませていたんでしょうが、意外と理にかなっていたんですね。

投稿: さくらもち | 2012年9月13日 (木) 17時13分

さくらもちさん、コメントありがとうございます。

昔から伝わっている経験則や知恵には、素晴らしいものがありますよね。

投稿: fumixie | 2012年9月13日 (木) 23時42分

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