Flaxseed vs Fish: 植物性オメガ3か魚類オメガ3
文:Ctom
ライフログで取りあげたオメガ3系脂肪酸に関する話題
Flaxseed vs Fish: 植物性オメガ3か魚類オメガ3(2012/07/24)
魚と卒中(12/09/25)
オメガ3系で歯肉疾患の予防(10/12/30)
子供の脳の発達にかかわる必須脂肪酸 - オメガ3(10/11/13)
魚油は10代少年のうつ病を緩和させるかも - オメガ3(10/08/18)
食事の変化で高齢者のコレステロール値改善 - オメガ3(10/02/22)
魚油は統合失調症の予防になるか? - オメガ3(10/02/03)
魚油は細胞の老化を防ぐ - オメガ3(10/01/23)
オメガ3系脂肪酸は加齢性の失明を避けるかも(09/12/28)
食事中の脂肪酸は潰瘍性大腸炎のリスクになる - オメガ3(09/12/04)
魚を食べても心不全の予防にならないかも - オメガ3(09/10/17)
オメガ3系、研究によると、アルツハイマーに効果なし(09/07/14)
オメガ3系脂肪酸は黄斑変性の進行を抑えるかも(09/06/11)
不飽和脂肪酸、アラキドン酸で精神疾患の予防効果?(09/04/15)
オメガ3系脂肪酸に関する私見(08/11/18)
女の子は男の子より2倍重要なオメガ3系(08/06/30)
オメガ3系:いかに騙されているか(08/06/20)
少し古い記事ですが、2008年2月26日にFlax vs. Fish: The Alpha and the Omegaという記事がありました。デルタ6デサチュラーゼについて少し調べていた中で、少々興味深い内容だったのでこちらに紹介しようと思います。
ライフログの読者の皆さんにとってはオメガ3は聞き慣れた単語だと思います。健康的で人の体に必要な脂肪酸なわけですが、その摂取源について考えたことがあるでしょうか?主に2つのオメガ3の摂取源がありますね。植物由来のα-リノレン酸(ALA)と魚由来のドコサヘキサエン酸(DHA)です。
どちらも体内でプロスタグランジン3に変換され、EPAを体内で作ることになります。
以前の記事で、小児においてはALAは代謝されないために摂取は勧められないことはお分かりだと思います。
※子供の脳の発達に関わる必須脂肪酸
そのため、妊婦においてはALAの摂取を積極的に行って、胎児のうちからオメガ3を増やし、脳の発達に貢献することも紹介してきました。しかし、ALAがプロスタグランジン3(最終代謝産物)になるにはデルタ6デサチュラーゼが必要不可欠ですので、今回は代謝過程のおける話を含め、ALAとEPA/DHAを紹介したいと思います。
記事は多岐にわたってオメガ3について記載がありますので、ちょっと要約しきれませんが、がんばって読んでみてください。
では、いってみましょう
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Flax vs. Fish: αとオメガ
Dynamic Chiropractic – February 26, 2008, Vol. 26, Issue 05
オメガ3の食事もしくはサプリメントによって摂取する必要性はますます高まっています。医療従事者や患者は「それぞれのケースにおいてどんな方法がベストなことなのか」知りたがっています。
何が主要なオメガ3脂肪?
この“必須”というのは私たちの体内で作ることができないためにそう呼ばれます。その他二つのオメガ3脂肪はエイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)です。EPAとDHAは脂肪を含んだ魚によって供給され、1週間に3回~6回摂取することは健康維持に必要なことです。EPAは実際には“必須”ではなく、ALAから体内で作ることができます。ですが、体内での合成することは様々な因子によって合成は一律ではなく量も変化します。しかしながら、DHAはALAからはほとんど合成されないので、一部の権威者(専門家)はこれを“条件的必須”と分類すべきと考えています。
ALAは主にフラックスシードとクルミ、そしてフラックス油、キャノーラ油、大豆油に含まれています。フラックスシードとフラックス油は北アメリカの食品の中ではもっとも豊富にALAを含んでいます。3EPAとDHAは主に脂肪の多い魚、ニシン、サケ、サバや黒マグロそしてそれらを原料としたフィッシュオイルサプリメントに含まれています。海藻類は基本的に食物連鎖の基礎をなしていますが、豊富なDHAの源ですが、EPAは少量しか含みません。
全てのオメガ3脂肪を摂ることが健康的?
オメガ3脂肪はいくつかの方法が似ていますが、異なっている点もあります。ALA、EPAそしてDHAは細胞膜の柔軟性/弾力性を維持し、炎症と凝固の合成を阻害します。心臓疾患、糖尿病、腫瘍や関節炎などの慢性炎症性症状のことを指しています。従って、すべてのオメガ3脂肪は炎症を抑制することで慢性疾患を減らす手助けになります。適度な高コレステロールの成人を対象にした臨床研究では、クルミを摂取させることで豊富なALAを摂らせ、クルミ油とフラックス油が血中レベルの一つの炎症指標を75%軽減しました。Nurses Health Studyでは大量のALA摂取で血中の炎症指標結集を減らしました。
EPA/DHAの摂取はより強く心臓血管系疾患や関節の炎症性疾患に関連すると認知されています。DHAは唯一の健康への影響力を持っています。それは目、脳そして神経系の発達を助け、おそらく小児においてDHAは特別に必要です。注意しなくてはいけないのは、新生児にアラキドン酸を摂らずEPAの摂取をすることで、成長を阻害し、DHAだけ、EPAだけの食物を新生児に用いるのはやめてください。大人ではDHAが必要になります。ある研究ではシカゴに住んでいる815人の年配者を対象とした研究で、大量のDHA摂取が最もアルツハイマー病の予防因子であったと報告しました。
亜麻仁因子
亜麻仁の種子は最も多くのALAを供給します。亜麻仁はおおよそ38%の油が主にα-リノレン酸で次にリノレン酸(LAは必須オメガ6脂肪酸)とオレイン酸(オメガ9脂肪酸でオリーブオイルに多い);28%が線維(おおよそ2/3が不溶性);20%がタンパク質と大豆に類似するアミノ酸;7%が炭水化物(単糖、リグナン、フェノールさんとヘミセルロース)と3%より少ない値で消化しやすい炭水化物;4%の灰;2%のミネラル群(マグネシウム、カリウム、カルシウム、鉄、リン、ナトリウム、銅、亜鉛、マンガン、セレン);0.32%のビタミンA、B1、B2、D、Eとナイアシン;0.15%のレシチン;0.1%のフラボノイド;そして0.1%のフィチン酸を含んでいます。
オメガ3を含むほかに、亜麻仁のもっとも有用な合成物はリグナンと線維です。リグナンは植物性エストロゲンで植物が合成するエストロゲンに似た働きをする物質です。このリグナンとALAの働きを通して、亜麻仁は動物における腫瘍の成長抑制と人における様々な腫瘍リスクの軽減を助けます。それは、内因性毒素と外因性エストロゲンが競合するような状態です。主な亜麻仁に含まれるリグナンはファイトケミカルポリサッカライドの一種、Secoisolariciresinol Glucoside(SDG)であり、乳癌治療薬のタモキシフェンのような化学的作用を持つ強力な植物性エストロゲンです。閉経後の女性は5から10グラムの粉砕した亜麻仁を7週間以上消費することで血中のもっとも効能のあるエストロゲン、エストラジオールの結集抑制とエストロンを減らすことが見られました。これは乳がんリスクが高まる閉経後の女性では望ましいことです。
SDGリグナンはまた、抗ウイルス、殺菌、免疫機能増進効果があり、抗酸化効果はビタミンEの500%も強い効果があります。SDGリグナンはNational Cancer Instituteの研究によって驚くほどの潜在能力が見られました。パースのQueen Elizabeth 2メディカルセンターで行われたコントロール研究では“植物性エストロゲンを豊富に摂取(排泄によって観察)した女性では確実に乳癌のリスクが減少し、イソフラボン由来の植物性エストロゲンエコールとリグナンエンテロラクトン(SDG代謝産物)特有のものです。さらに、イギリスのUniversity of Wales College of Medicine researchersはリグナン集合体を前立腺液に用いたり、高濃度のリグナンと植物性エストロゲンは関係があったり、一部では、地中海地方とアジア諸国の男性で前立腺癌の発生率を低くする反応がみられたと報告しています。
亜麻仁は血中コレステロールを低くし、狭心症や心筋梗塞のリスクを下げる手助けになるが(おそらく食物線維と関連している)、ALAの一部の活動を通しています。特に重要なのはベジタリアンと低脂肪の魚を摂っている人々です。45,000人より多いアメリカ人男性群では14年間、1日1グラムのALA摂取量を増やしたところ16%もの心臓血管系疾患のリスクが減少されました。さらに、それらの人々が少量食べるか全く海産物を食べず、1日1グラム食事中にALAの摂取量を増やしたところ47%心臓血管系疾患のリスクが減少されました。76,000人以上の女性被験者で10年間最も高濃度のALAを摂取(おおよそ1.4g/日)したところ、最も少ない量の摂取(~0.7g/日)女性群に対して致命的な心臓血管系疾患は45%の減少がみられました。医療従事者達によるフォローアップ研究で45,722人の男性でALAを毎日同量摂取したところ47%心臓疾患リスクを低減した男性群は少量のEPAとDHAを摂取(<100mg/日)していました。亜麻仁の不溶性食物繊維は排便を促進し、腸管の健康と血糖をコントロールしています。幸運にも、亜麻仁は木の実が多く、穀物のような味で食事に組み込みやすいです。
どうして魚を食べるのか?
魚には良質なたんぱく質と栄養素、特にビタミンDとB12が含まれています。しかし、高脂肪の魚にのみ高濃度のEPA/DHAが含まれます。たくさんの魚を摂取する日本人やイヌイットは加齢に伴う様々な疾患や心臓疾患の発生率が低いです。多角的な臨床研究では高脂肪の魚の油、EPAとDHAは心臓循環器系、脳、視覚機能、免疫機能、肌、炎症調整や関節の健康に貢献します。ALAのEPA合成は低く、様々な因子に影響され、DHAへの合成は微小でしかないため、週2回脂肪の多い魚を消費するか、魚油サプリメント摂取によってEPA/DHAを増やす方法になります。
いくつかの因子が短鎖ALAを長鎖に変換するのを抑制(elongation enzymesを経由して)し、EPAとDHAを含んでいます。
○オメガ6必須脂肪酸を含む食事で、飽和脂肪やトランス脂肪(アメリカでは一般的)がALAをEPAに変換するのに必要な酵素を抑制します。
○大量のアルコール摂取
○ビタミンB3、B6、Cと亜鉛もしくはマグネシウムの不足、それらの不足はエロンガーゼ(elongase)とデルタ6デサチュラーゼが合成する酵素によって必要になります。
○低下したデルタ6デサチュラーゼの活動は正常な加齢に必要になります。
○糖尿病、関節リウマチ、ウイルス感染や薬物/薬剤を用いている状態
○人種による影響として、インディアン、イヌイット、アジア人、ノルウェー人やアイルランド人では効果的に体内でALAをEPAに変換することができないのは、遺伝的に高脂肪の魚を多量に摂取する歴史のある国の人々に起こっています。逆に、遺伝的にベジタリアンの大部分の人はALAからEPA/DHAへの変換が効果的に行われています。
魚を食べて大丈夫?
American Heart Associationは“いくつかの種類の魚には人体に影響するレベルのメチル水銀、ポリ塩化ビニール(PCBs)、ダイオキシンと環境汚染物質を含んでいます。これらの因子は汚染された水や海の魚、それらは水産食品の食物連鎖によって成分が濃縮され、より長く生きていたり、大きい魚であったり、捕食性の魚や海の哺乳類に移ります。アメリカ環境保護機関では実際に魚の消費にお関するアドバイスを行っています。それでもなお、カナダとアメリカの連邦健康機関(federal health agancies)は魚を摂取することが重要だと示しています。水銀やPCB、ダイオキシンが含んでいるにもかかわらず。しかしながら、この両国では妊娠中、授乳中の女性、これから妊娠する予定であったり小さな子供においてはこれらの因子を含む魚を食べることは避けるようにと忠告してます。
魚油サプリメントとは?
魚油カプセルはもっともオメガ3脂肪の集約したものです。けれども少量の水銀、いくつかのポリ塩化ビフィニール類(PCBs)も含んでいるでしょう。PCBsは化学物質を用いる産業過程で生じ、人における癌の原因になるでしょう。消費者はサプリメントのラベルに記載のある推奨摂取量に従って摂取することで一日の上限の43%ものPCBsを摂ることになります。魚油カプセルとPCBに汚染された魚を摂取することでPCB毒性のリスクは上昇するでしょう。
もっとも大きな問題は魚油の品質の悪化は悪臭がすることです。この主要な原因は酸化による悪臭です。もっとも一般的な酸化における評価方法は過酸化物価(PV:Peroxide value)の期間値、アニシジン値(AV:anisidine value)とtotox valueの期間によります。しかしながら、最も確実で簡単な方法は“味覚テスト”によります。もし油の味もしくはニオイが悪い場合、おそらくそれは悪い状態でしょう。それは脂質過酸化によるもので、一般的に魚油サプリメントと一緒にビタミンEを摂取することを推奨します。治療レベルでの摂取量は1日3グラム以上の摂取(900mgのEPA/DHA)を推奨し、心臓疾患や関節リウマチの人に推奨しますが、出血傾向を増加するために免疫機能をかえって阻害するかもしれません。自己免疫溶血性貧血の場合には専門家が指示する分量に従ってください。
安全な海に比べて、考慮しないといけない主な因子は魚油の味と素材であり、飲み込みにくかったり、後味が生臭かったり、Fish burpsに注意してください。我々が忘れてならないのは、魚は主要なビタミンDの摂取源であり、ほとんどの魚油には含まれていません。タラの肝油はビタミンDを含んでいますが、多すぎるビタミンAも含んでいます。最近の研究ではより多くのビタミンD3の消費は加齢に伴う様々な疾患、特に大腸癌による死亡率を低下させることが提唱されています。
ベジタリアンのDHA
ベジタリアンにおけるDHAを生成する食物源は海藻類です。海藻は唯一のベジタリアンの重要なDHA供給源です。DHAはオメガ3で唯一脳、目、心臓に供給し、健康に貢献しています。今日、DHAはPCBsやダイオキシンなどのリスクを含まないコントロールされた環境下では素晴らしい感覚特性を生み出します。亜麻仁とともに、海洋性DHAが用いられたパン、シリアル、ジュース、卵などの機能食品があります。
オメガ6、オメガ3比率
オメガ6脂肪酸、特にリノール酸とアラキドン酸(AA)は必須脂肪酸になります。しかしながら、オメガ3脂肪酸とは全く逆の働きをします。つまり、炎症を促進したり、血栓の原因になります。オメガ6はまたALAからEPAとDHAへの変換のための酵素の働きを抑制します。それらを評価したら、オメガ6とオメガ3脂肪酸の比率は、おそらく1対1の割合になります。今日、この比率は西洋風の食事は10対1より多い割合でオメガ6が多く、その原因にリノール酸を多く含む植物油の使用や、脂肪中心や人工飼料によるアラキドン酸を多く含む肉、魚の消費量の減少があります。
機能食品
広い視野でみれば十分な量の魚を消費しており(魚そのものの消費は少ないが)、魚油サプリメントや亜麻仁、EPAやDHAを含んだ機能食品は重要な栄養源として増え続けています。
味の品質を劣化させないために、素材と簡潔な材料(含み過ぎない)、効果的な食事補助には安定化した亜麻仁種子、海産物由来のDHA、相乗効果的にビタミンD3、EそしてB複合体を勧めます。最近の技術では安定化した粉砕亜麻仁種子とEPA/DHAを合成し、γトコフェノールやSGDリグナンといった豊富な抗酸化剤が亜麻仁に含まれており、魚油を安定化しています。機能食品は亜麻仁と植物性DHA、そして相乗効果を持つビタミン類を合成し、植物油のリノール酸由来のオメガ6脂肪(コーン油、サフラワー油、ヒマワリ油)、豊富なアラキドン酸、高脂肪食や人工飼料によって飼育された動物脂肪、トランス脂肪やお臭を放つほど熱された油、そして少量のアルコール摂取はオメガ3/オメガ6の比率を以前の状態に近づけてしまうでしょう。これは科学的に効果的で、安全で環境維持をする手段になります。
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コメント
今回は聞き慣れない用語が多くて、理解に少し難しかったです…まだまだ勉強不足ですね。とりあえず小腹が減った時の間食は、スナック類ではなくナッツ、というのもてがるでいいかもしれません。
投稿: まるゆ | 2012年7月26日 (木) 12時52分
とにかく1982年度のノーベル医学賞を参考にすることです、医者はとにかく参考にすべきです!!この研究から脂質栄養学は一変したのです!!
投稿: 能登の管理栄養士。 | 2012年7月26日 (木) 16時09分
まゆるさん。コメントありがとうございました。
僕の訳も悪くてわかりにくい部分も多かったのも悪かったと思います。言い回しの表現がうまく表現できていませんでした。
ここでの話はFlaxseedのすばらしい効能に注目している点と、ALAは日本人を含めて魚文化の人種のおいては摂取してもデルタ6デサチュラーゼが働きにくいためにEPA/DHAに変換されにくい点に注目していただければ。そのため、オメガ3とオメガ6のバランスをとろうとした際にも、ALAではうまくバランスがとれない可能性があるということですね。そのために、デルタ6デサチュラーゼの活性化が必要なのですが、そこはここでは触れていません。
また、オメガ3ばかりを小児に摂らせるのはオメガ6を抑制するために、注意が必要だということ。でも、多くの人は10:1の割合でオメガ6が多いので、1:1を目指して脂肪摂取のバランスを保つことが理想的だという点に着目してください。
日本人は魚油からのEPA/DHA摂取は欧米人に比較すれば代謝されやすいのですが、一方で、サプリメントでは重金属の問題がある点にも注意を置いてください。
ちなみにナッツ類ではオメガ6を含むものが多いですが、クルミはオメガ3を含んでいます。スナック類はやっぱりよくないですよね・・・。
また、ご質問などあればよろしくお願いします。
投稿: Ctom | 2012年7月27日 (金) 10時30分
能登の管理栄養士さん。コメントありがとうございます。
もし、よろしければ、そちらの文献のタイトルなどをご提示ください。
投稿: Ctom | 2012年7月27日 (金) 10時31分
文献ではありません、プロスタグランジンの発見ノーベル賞に輝く、と検索。1982年から今年で30年。
投稿: 能登の管理栄養士。 | 2012年7月27日 (金) 12時47分
EPAやDHAが身体に良いということは一般人にも広く知れていますね。
一方で日本人の魚食が減っているということは私も含め、実感している方も多いのではないでしょうか。。。
サプリメントも含め、上手く付き合って行くことは重要ですね。アルツハイマーにはできればなりたくないので(汗
投稿: @K | 2012年7月27日 (金) 12時48分
能登の管理栄養士さん。
分子栄養学は今でもあちらこちらでセミナーが行われていますね。彼らもよい情報を提供し続けていますよね。
PGに対する理解は重要ですね。それ以外にもいろいろとありますが、脂質代謝とPG、腸管機能は栄養関連の話の基本にあると思います。
よい情報をありがとうございました。
投稿: Ctom | 2012年7月27日 (金) 15時05分
@Kさん。コメントありがとうございます。
その通りですね。僕もアルツハイマー病が怖いので留意しております(苦笑)
No Trans Fatはいつになったら実現するのかという感じでもありますが・・・。メディアや企業がもっと取り入れてほしいですね。
投稿: Ctom | 2012年7月27日 (金) 15時08分
たびたび投稿いたします。今回の表題 植物性オメガ3VS魚類オメガ3 についてですが、脂肪酸の成分データ集 と検索してぜひ御覧下さい。植物は脂肪酸組成的にはオメガ6系の食品です、対して魚類はオメガ3系の食品です。驚かされるのは魚類に含まれるオメガ6系のγリノレン酸の含有量です!!植物にγリノレン酸はほぼゼロです、アマランサ、ケシの実、月見草にあるくらいです。トータルでのオメガ6/オメガ3比率(オメガスコア)と個々の脂肪酸組成が大切だと思います。
投稿: 能登の管理栄養士。 | 2012年7月28日 (土) 00時17分
能登の管理栄養士さん。
そうですね。おっしゃる通りです。基本的に植物の多くはオメガ6含有ですが、この記事で紹介されている植物とはオメガ3を多く含有しているFlaxseedのみを指しておりますので、ご留意ください。
γリノレン酸も非常に重要な成分ではありますが、この記事ではピックアップされておりませんので、紹介は省かせていただきます。また、今後紹介することがあるかと思いますので、その際にはどうぞコメントお願いいたします。
投稿: Ctom | 2012年7月28日 (土) 08時54分
DHAがアルツハイマーの予防因子になるというのははじめて聞きました。今後も高齢化社会が進む日本にとっては更に欠かせない栄養分ですね。
投稿: タケノコ | 2012年8月30日 (木) 14時48分
はじまして。
たくさんの情報をありがとうございます。
質問がありコメントさせていただきました。
「亜麻仁のもっとも有用な合成物はリグナンと線維」とあり、「リグナンは植物性エストロゲンで植物が合成するエストロゲンに似た働きをする物質」とありますが、この場合、エストロゲンを摂ってはいけない場合には、フラックスオイルはよくないということになるのでしょうか?
私は甲状腺に問題があり、大豆
摂取を禁止されました。当時はT3に問題があり、大豆のエストロゲンがホルモンを刺激するからという理由でした。
現在は、T4の数値も低くなってしまいましたが、食事制限については海藻の摂取を控えるというくらいで、他はよく理解していません。
この記事を読んでから、念のため、フラックスの使用は停止し、かわりにヘンプオイルを摂取しています。
素人的な質問で恐縮ですが、この件に関して教えていただけませんか?
よろしくお願い申し上げます。
投稿: かよ | 2013年8月 4日 (日) 21時12分
かよさん。コメントありがとうございました。
大豆の摂取制限ということは、甲状腺機能低下(橋本病)症があるのでしょうか。橋本病を持っている人にとってエストロゲン値が上下することはいくつかの問題を発する場合があります。幾人かの女性においては、妊娠によってホルモンと免疫系の影響から、エストロゲンが橋本病の引き金になってしまいます。
また、エストロゲン過多になってしまうと、Thyroid-bindingタンパクを作り出してしまい、甲状腺機能を抑制してしまうことがあります。コルチゾール値が上昇し、Thyroid-bindingタンパク値の上昇は甲状腺ホルモンが各細胞へ働くことを抑制してしまうでしょう。
さて、本題に入る前に知っておいてもらいたいので、甲状腺からのT3とT4の代謝について軽く触れておきます。
T3とT4の代謝はまず脳から始まります。視床下部からTRHが松果体に行きます。
松果体からはTSHが放出され、甲状腺へ行きます。
TSHを受け取った甲状腺はTPO(Thyroid Peroxidase)が活性化し、ヨウ素を使用してT4とT3ホルモンを放出します。
甲状腺から放出されるT4は93%。残りの7%がT3となります。
60%のT4は肝臓内でT3に変換されます。そして、20%は不活性型のT3になり、20%はT3SとT3AC(どちらも不活性型)になりますが、T3SとT3ACは小腸内で活性型T3に変換されます。
そして、残りの40%のT4は末梢組織内にてT3に変換され、用いられています。
さて、T4の数値が低いということは、上記の過程を考慮すれば、T3そのものの絵興味少なくなっている状態です。T3の原料が少ない状態なので、甲状腺ホルモンの働きは低いことが予想できます。されに、腸管のコントロールやケアができていなかったりすれば(下痢や便秘をしていたり、正しいサイクルの排便ではない)、小腸内での活性型T3への変換も難しくなってきます。
話しは逸れましたが、Flaxseedオイルがエストロゲン様作用を体に引き起こすために、過剰摂取は確かに勧められません。しかしながら、甲状腺機能を改善させるためにはオメガ3の脂肪酸は必要なので、Flaxseed以外で摂ることは望ましいことです。
エストロゲンの代謝を正常化させるための栄養補助ということでは、肝臓のDetoxificationに注意を払う必要がありますので、肝機能の改善(詳しくは長くなるので割愛しますが)と維持が必要であること、モリブデンのキレート、マリアアザミ、ダンディライオンの根、gotu kola nut、L-グルタチオン、グリシン、NアセチルLシステイン、DLメチオニンなども効果的です。
さらに、胆嚢の機能補助として上記の加え、生姜、タウリン、ビーツ抽出物、ビタミンC、フォスファチヂルコリンの摂取も勧められます。そして、メチレーションを助けるために、コリン、トリメチルグリシン、MSM、ビーツの根、ベタインHCLなども考慮すべき要素となります。
実際には、橋本病について検討すれば、もっと多くのことを考慮する必要があります。洋書ですが、thyroidbook.comを参照するのも個人的にはお奨めします。
何かご質問等がありましたらまたお知らせください。
投稿: Ctom | 2013年8月 5日 (月) 16時21分