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2012年5月22日 (火)

ベリー類と認知機能の関係

文:fumixie <fumixie@gmail.com>

2012年4月26日付けで Medical News Today に載った Strawberries And Blueberries Halt Cognitive Decline In Elderly(イチゴとブルーベリーは高齢者の認知機能低下を抑える)という記事によると、イチゴとブルーベリーをたくさん食べる高齢者は、ベリー類をほとんど、ないしはまったく食べない人に比べて認知機能が低下しにくくなることを、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院(Brigham and Women's Hospital:ハーバード大学医学部の関連病院)とハーバード大学医学部 の研究者らが Annals of Neurology に発表しました。

この研究によると、食事にフラボノイドが豊富に含まれているベリー類も加えると、認知機能の低下を最大で2年半遅らせることができるそうです。

フラボノイド、特にアントシアニジンを摂取すると、認知機能が改善できることはこれまでの研究でわかっていましたが、それはすべて動物を使った研究、ないしはごく少数の人間を対象とした研究でした。

研究チームのリーダーElizabeth Devore博士によれば、

「米国人が年を重ねるにつれて、彼らが直面している健康上の問題を理解することは、ますます重要になる。この研究では、ベリー類の摂取量を増やすと認知機能が低下する割合を抑えられるかどうかを調査した」

この研究で用いたのは、30歳から55歳の正看護師の女性121700名に関する健康とライフスタイルに関するNurses Health Study の情報で、1980年以後はずっと、4年ごとに被験者の食習慣を調査しました。このうち16010名(全員が70代)については、1995年から2001年にかけて2年ごとに認知機能を評価しました。現時点では平均年齢は74歳、BMIは26です。

この結果、ブルーベリーとイチゴの摂取量が多い被験者は、他の被験者に比べて認知機能の低下が遅くなっていました。アントシアニジンやフラボノイドの摂取量が多い人も認知機能の低下が遅くなっていました。具体的には、ベリー類の摂取量が多い高齢の女性は、摂取量が少ない人に比べて、認知機能の低下が平均で2.5年遅くなっていたそうです。


研究チームのリーダーElizabeth Devore博士はさらにこう言う。

「この研究は、高齢の女性では、ベリー類が認知機能の低下を遅らせる場合があるという初めての疫学的な証拠になる。この結果は公衆衛生にとって重要な意味がある。食事の内容を変えてベリー類の摂取量を増やすという実に簡単なことで、高齢者の認知機能が保護されることが調査できるからだ。」

この研究の抄録 からは、どのくらいの量を食べればいいかがわかりませんが、近所のスーパーマーケットで普通に売っている食材でこういう効果が得られるのは、実にありがたいことです。

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コメント

ブルーベリーが目にいいとか、イチゴはビタミンが豊富だとかいう話はよく聞きますが、認知機能の低下まで抑えてくれるとは!
庭でブルーベリーを育てていますが、それの成長がより楽しみになりました!

投稿: @K | 2012年5月25日 (金) 17時52分

@Kさん、コメントありがとうございます。

園芸素人も私でも育てられますか? プランターではダメでしょうか?

投稿: fumixie | 2012年5月25日 (金) 23時01分

ベリー類が、目に良いというのはだいぶ前から言われていたかと思います。今回のデータは女性のようですが、男性はどうなんでしょうか?気になるところです。

投稿: tommy | 2012年6月 5日 (火) 10時57分

tommyさん、コメントありがとうございます。

たしかにそうなんですよね。でも僕も最近はブルーベリーなんかを積極的に食べるようにしています。目のこともありますが、認知機能にも効いてくれるといいんだけど、と思っています。

投稿: fumixie | 2012年6月 5日 (火) 22時14分

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