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2012年3月27日 (火)

ハンガリーのポテチ税

文:人見訓嘉 <info@coneri.co.jp>

私のような医学的専門知識を持たないものが健康を論じるとき、医学的裏付けの必要な話よりも、社会的、経済的な話に注目してしまう傾向があります。昨年9月からずっときになっていた、ハンガリーで、塩分や糖分の高い食品に課税する、通称「ポテトチップス税」が施行されたニュースはその一つです。

以下AFP BBニュースより引用しつつ。

「新税導入を推進した議員はAFPの取材に対し、『不健康で高価な食品は食べないように、という消費者に向けたメッセージであると同時に、メーカーに食塩・砂糖の使用量を削減するよう促す意図もある』と説明した」そうです。

これはまあ、健康の話。こうやって健康を気づかうと、結果、行政が負担する医療費が下がっていくのだろうと思います。それは、税を負担する現役世代ウエルカムです。

ニュースは、続きます。

「課税対象は袋入りスナック菓子、クッキー、炭酸飲料、栄養ドリンクなどで、国内メーカーと輸入業者が納税義務を負う。国民の食習慣の改善と肥満対策が目的だが、厳しい経済情勢の中で歳出削減に取り組む同国政府としては、年7400万ユーロ(約81億2300万円)相当の税収アップへの期待も伺える。」

課税をして、歳入増にもつながる、と。

そして、今度は食品業界からの視点です。

「ハンガリー食品生産者協会は、『業界への相談もなく早急に導入された法律で、中小生産者を苦しめるだけだ。外国企業を撤退に追い込み、闇市場をはびこらせることになる』と憤りを見せている。地元紙によると既に、ポップコーン工場の建設を計画していた独メーカーが「ポテトチップス税」の導入を受けてハンガリー進出を断念している。」

以上を総括すると、健康を気づかう国の規制・課税は、歳入増と健康関連の歳出の抑制につながるものの、食品会社の操業を圧迫すると、今度は法人税などが落ち込んでしまいます。そこに雇用されている人たちからの税金も見込めなくなるかもしれません。

健康にいい施策を国が実施するということは、生活者からすると歓迎ですが、短期的な利害と長期的な利害が錯綜し、それはなかなか難しい問題です。消費者の購買意識から食品業界を変えていくというのが、もっとも自然なのかもしれませんね。

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コメント

難しいところですね。健康推進と税収アップにつながりますが、国内での食品産業の発展にはブレーキになりかねない、皆が不満のない法律というのはなかなか作り出せないんでしょうね。どうしても良し悪しが出てしまいますよね。

投稿: タケノコ | 2012年4月 5日 (木) 17時31分

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