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2012年2月16日 (木)

減少、縮小の時代を、いかに豊かにいきるか

文:人見訓嘉 <info@coneri.co.jp>

先日、日本の人口の予測が報道されていました。それによると、日本の総人口は2060年までに現在の約1億2770万人から約3割減の約8670万人になる。そして、このまま今の状況が変わらなければ、2110年までに約4290万人まで減少するとしています。

まず、1億を切るということに衝撃を覚えます。これまで、増加、増大、成長が当たり前だったものが、減少に転じるわけです。人口の減少は、経済の縮小を意味します。例えば、大阪の私鉄・近鉄が、電車の運行本数を減らすというニュースが流れました。単純に、団塊の世代の大量リタイアで、通勤者が減ったのだと容易に想像がつきます。走らせても、乗る人がいないのです。それは、売上げの減少をともなうものですが、乗る人が単純に減るということは、たとえ外国人旅行者を呼んできたところで埋めようのない、致し方のない現象です。

これから、日本のあらゆるビジネスは、パイを縮小させることになると思います。消費のパイが減るということだけではありません。働き手だって、減っていくのです。こういう時代は、これまでの成長の文脈のまま生きていると、心が荒むさみしい気持ちになってしまいます。大きいことはいいことだ!増えることはいいことだ!と信じ込んでいたものが、ある日突然下り始めるのですから。1億円売っていた店が、8000万円しか売れなくなったとか、毎日1000個のお菓子が売れていたのが半分しか出なくなったとか。あたらしい価値を創造してもなお、下降のスピードに追いつけないかもしれません。そういう時代、人々は暗い気持ちになりがちです。心療内科にかかる人が増えたり、自殺を考える人が増えたりしても無理はないかもしれません。

しかし、人口の減少は、おそらくいま生きている誰もが初めて経験することであり、皆が模索することになると思います。経済規模が縮小していく現象だって、実際にどういうものか、学者の予測とは別に、肌で感じながら生きていくしかありません。減少が負であると考えるのは、一方に増加が正であるという対極を設定しているからですが、そういう設定はもはや有効性を失っているのでしょう。そういう状況のなかでいかに豊かに生きていくのか。前回のコラムに書いた「生きがい」という言葉は、この時代、こういう意味を内包していると考えています。

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コメント

私もこの人口予想の報道を聞きましたが、このまま一方的に人口減少に突き進むとは考えていません。おそらくここ数年の経済状況を背景として子供を生み育てるには難しい時代が来ているのだと考えています。逆の見方をすればIT化や機械化であまり人手を必要にしない時代が来ているとも考えられ、失業率がそれを物語っています。多すぎる人口を減らす目に見えない社会的な調整局面に来ていると考えています。この先経済が好転すれば人々に余裕が生まれ、出生率も回復するのではないでしょうか。長い周期で減少と増加を繰り返すのが本来の姿だと考えています。これからは人口の増減を読み、戦略を打出すことが経営者に求められる最大の能力になるでしょう。

投稿: ojalman | 2012年2月16日 (木) 15時19分

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