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2011年11月15日 (火)

デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のサプリメントの影響

文:Ctom

いろんなことで仕事に押されていて記事の投稿が随分遅くなってしまいました。
記事の投稿ができていないことに焦りを感じていたんですけど、なかなかこれといった記事もないなぁと思いつついたのも遅くなってしまった要因ですかね。


さてさて。今日は少し難しい話をしたいと思います。
これはまだ日本ではピンとこない話なんですけど、ちょこちょこと見かける機会があったので、個人的な興味もあって紹介します。


題に入る前にみなさんはストレスについてどれくらいご存じだろうか?
ストレスにはハンス・セリエ博士が説いたものが専門家の中でも一般的なんだろうけれど、ストレス学というのは割と最近の学問なんですね。

僕も大学生の頃、先生からストレス学について講義を言うけていたけれど、正直先生も歴史が浅いからわからないことが多い的なことを言っていた気がします。(たぶん)


人が感じるストレスというのは何も対人的なストレスのみじゃないんですね。基本的なストレスの種類は下記の通りです。

身体的ストレス(痛みとか寝不足、運動過剰、関節可動域の低下などなど)
精神的ストレス(対人関係とか、やりたいことができないとかよく言うストレス)
温度的ストレス(環境的ともいえるのですが、温度の変化ですよね。それによるストレス)
化学的ストレス(基本的には口に入る全ての物。細菌類もここに入るかな。薬や食べ物もストレスですよね)


この4大ストレスというのが基本にあります。
そして、僕らは常にストレスに抵抗しているのですが、それにもストレスの度合いによって時期があるといわれます。


○警告期
 ストレスに対して警告を発する次期で、例えば真夜中に興奮するとかは警告期に入りますね。かえって強くなるといった感じ。でもストレスは感じています。

○抵抗期
 ストレスに抵抗しようとする時期。この時期になるとホルモン分泌もすごく多い状態で、ランナーズハイみたいな状態がこの状態。レースで気力を振り絞っている時期なんかもこれに当てはまるのかな。

○疲弊期
 ストレスに抵抗できない状態で、完全に身体が疲弊している状態。この時期になると免疫機能も弱くなってしまって、風邪などの感染症にかかりやすい。例えばセンター試験まで徹夜続きで、試験が終わった途端に風邪をひくパターン。ホルモン分泌も少なくなり、抵抗する手段がない状態です。慢性疲労症候群や鬱もこの時期に出てきやすいと言えます。


というようにストレスは受け続けることで3つの時期を迎えます。
そうすると、私たちはどこでストレスを感知していると思いますか?ストレスは脳ではないんですね。ホルモン分泌を行う臓器がストレスを感知しています。


甲状腺/副腎/生殖腺/脳下垂体/松果体/胸腺

というどれもこれもホルモンを分泌する臓器たちです。
つまり、ホルモン分泌量のいかんで私たちはストレスの度合いを測っています。


特に副腎のホルモンは身体の活性に関わっているので、ストレスに関しては中心的な臓器ともいえます。
免疫機能や身体のダルさ、活発さにも関係していますから、副腎ホルモン系の薬剤を使い続けていると副腎の機能は著しく低くなって免疫機能の弱さ、体が怠かったり、活発になれなかったりすることに関連しています。


さて、上記の予習を踏まえて今日の記事へ行ってみましょう。(上記だけでは不足している部分も多いのですが)
今日の記事はDynamic Chiropracticから2006/5/8の記事です。Dehydroepiandrosteronという小難しそうなタイトルですが、将来的にこれは日本でも注目されるのではないかと思いますので、その前に注意喚起として取り上げたいかなと思います。

Photo

これは僕が他で翻訳していた資料を抜粋したものです。
デヒドロエピアンドロステロンはコレステロールから代謝されるホルモンの一種です。


基本的にすべてのホルモンはコレステロールから代謝されます。そのために、私たちの体は常にコレステロールを代謝し続けています。LDLあるいはHDLという概念ではありませんが、コレステロールは常に摂取するべきです。一部の研究によれば1日に1000mgのコレステロールは代謝されているという報告があります。ただし、LDLコレステロールに代謝されやすい食べ物(例えばトランスファットを含む食品、ラードやココナッツオイル)を食事にとり続けることでコレステロールは正しくホルモンへと代謝されずにLDLコレステロールへと変換されてしまうでしょう。


このデヒドロエピアンドロステロンは副腎のホルモン代謝を行う上で非常に重要な物質です。
画像にもありますが、慢性的なストレスを受けることで代謝経路が変化してしまうことにも注意してください。慢性的にストレスを受け続けている人にとってDHEAのサプリメントは有用かもしれませんが、誰でも摂っていいというわけではありません。


では、記事を読んでみましょう。


デヒドロエピアンドロステロン

ヒドロエピアンドロステロン(DHEA)は議論の絶えないサプリメントです。いくつかの研究では加齢による変化をゆっくりにしたり取り戻したりする効果や、いくつかの健康状態を改善するために役立つものです。そのほかの研究では潜在性の肺や前立腺、そのほかの癌の成長を促進するといわれています。


くの患者が専門家の指導のもと、DHEAを含む様々なサプリメントを用いています。したがって、ヘルスプラクティショナー達もこのサプリメントの研究や人の健康における潜在的な効果について知るべきです。下記はDHEAの簡単なレビューであり、合成、代謝、様々な健康状態への効果、副作用や薬剤との相互作用などのアウトラインです。

特徴

DHEAはステロイドホルモンの中間産物であり、多くは副腎から産生されます。すべてのステロイドホルモンはコレステロールから由来しています。副腎アンドロゲンホルモンで合成され、コレステロールはプレグネノロンに変換され、その後DHEAになります。DHEAから、副腎でアンドロステンジオンを合成でき、その後テストステロンへと変換されます。脂肪組織では、アンドトステンジオンがエストロンホルモンをアロマターゼ酵素によって変換することができ、アロマターゼはエストロゲン合成ホルモンとして知られています。従って、DHEAサプリメントによってアンドトステンジオン、テストステロン、エストロゲンの生産を増加することができます。

DHEAは副腎で作られるほとんどのホルモンを含んでいます。一部のDHEAは副腎や血流によって分泌され、他の組織(例えば脂肪、精巣、卵巣)で吸収されたり、DHEAから他のアンドロゲンもしくはエストロゲンに変換されていきます。リンパ液にはDHEA(DHEA硫酸塩)が集中し、様々な身体状態を確認する際に副腎アンドロゲン生産物を計測するためにリンパ液が用いられています。

DHEAサプリメントは研究所でジオスゲニンから作られており、ワイルドヤムからステロイドを調合しています。しかしながら、私たちの体はジオスゲニンからDHEAもしくはその他のホルモンに変換することができません。したがって、ワイルドヤムをサプリメントとして摂取するのはホルモンレベルに影響を与えるかどうか実証されていません。

人では、DHEAの血中レベルのもっとも高い時期は早期の成人であり、その後は下降線をたどります。70歳では、DHEAレベルは若い人たちの血中の値と比較して75%程度失っています。90歳では、若い人たちと比較すると90%が生産できません。

これらの発見は一部の研究者たちが研究して青年期のDHEAレベルが戻るかによって(サプリメントを摂取して)、アンチエイジングや退行変性を予防できるかどうか調査したものです。予備研究では矛盾しているとみなしました。一部のエビデンスではDHEAの摂取(1日25~200mg)によって加齢や健康状態に関連する一部の状態を回帰することができると提言しています。その他の研究ではDHEAの血中の値が高い(一部サプリメントによって補充されている)ことと前立腺癌、閉経後の乳がんや卵巣腫瘍の発生率を増加することと関連づけています。

結果、多くの著者はアンチエイジングとしてDHEAのサプリメント摂取をすることに注意を促しています。ここの既往歴、家族歴で乳癌、卵巣腫瘍、前立腺腫瘍のある人にとってはまだ研究が整っていないためDHEAを無差別に投与するべきではありません。男性では平均して1日にDHEAを31mg、女性においてはおおよそ19mg生産しています。


投与研究と臨床応用


全身性エリテマトーデス(SLE):スタンフォードメディカルセンターの研究で、DHEAのサプリメント摂取(200mg/1日)によってSLEの活動性指標がプラセボグループと比較してだいたい2ポイント減少していました。DHEA投与群では炎症反応が減少するとともにコルチコステロイド薬を必要量用いたところ35%減らしても症状がコントロールされましたが、反対にプラセボグループではコルチコステロイド薬が40%増加しました。これは3か月間のみの研究です。長期間投与することでの変化はまだわかりませんが、この研究では中程度から重症の皮膚疾患(ニキビ)がDHEA投与の女性グループで副作用としてみられました。


痴呆(加齢性):脳はDHEAを高濃度で含んでいることが発見されています。加齢に伴って減少傾向にありますが記憶と認識機能に影響を与えるでしょう。DHEAサプリメント摂取によって記憶を高め、認識能力を改善させることが証明されています。(男性:25-50mg/日、女性:15-25mg/日)


勃起障害:二重盲検法の研究で勃起障害を持つ男性に1日に50mgのDHEAを投与したことで改善がされました。その他のファイトニュートリエントでも勃起障害を改善することができますが、それらは潜在的な効果はDHEAより副作用少ないことが知られています。(例:ハマビシ、イチョウ、ボロボロノキ科)


糖尿病:2回の短期間研究(それぞれ3週間)でDHEAのサプリメントを1日25-50mg摂取によってインシュリン感受性の上昇がみられました。これは長期にわたる研究でないのでDHEA適切な糖尿病研究の指標となったかどうかわかりません。


摂取許容範囲

○全身性エリテマトーデス:100-200mg/日を3週間; 維持用量については不明
○痴呆:男性で25-50mg/日、女性で15-25mg/日
○勃起障害:50mg/日
○糖尿病:25-50mg/日ですが、検証が必要


副作用と中毒性

50-200mg用いた場合、患者にはしばしば皮膚疾患(にきび)が表れ、ヒゲや発汗増加作用があります。頻繁というほどでもないですが、副作用に胸部の圧痛、体重増加、気分の浮き沈み、頭痛、油っぽい肌や不規則な月経が報告されています。


禁忌

既往歴や家族歴の中に乳癌、卵巣、前立腺腫瘍(これらのケースにおいては使用に際して細心の注意を払ってください)の人たちに無差別にDHEAをサプリメントを服用することのないように。男性でDHEAの摂取をしている方はPSA(前立腺特異抗体)の値を評価して前立腺腫瘍の進展を観察してください。女性でDHEAを摂取している方は乳癌、卵巣腫瘍、子宮内膜腫瘍の進展を確認する必要があります。


薬剤と栄養素の相互関係

メチルテストステロン:DHEAのサプリメント摂取によってテストステロンの血中濃度がメチルテストステロンによって上昇します。従って、DHEAのサプリメント摂取によってメチルテストステロン治療が過剰に血中テストステロン濃度が上昇するとともに副作用の影響を受けるリスクも上昇します。

                              ※

これに関連する記事はいくつかありますので、また今後機会を追って載せていきたいと思っています。

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コメント

アンチエイジングを抑制するためにホルモンバランスに手を加えることになるのですから、良くも悪くも何も起こらないことはないように思います。
これからの研究には注目したいですね。

投稿: @K | 2011年11月17日 (木) 11時48分

@Kさん。コメントありがとうございました。

DHEAは色々なシーンで登場するサプリメントになりつつあります。日本に入ってくるのはまだまだ先でしょうが、販売メーカーは数多あります。

実際に用いることで強力に改善補助してくれるケースがありますが、そのケースを見つけるにはいくつかのテクニックが必要の様子です。今後とも注意してこの情報は扱っていかないといけないかなと思いました。

投稿: Ctom | 2011年11月17日 (木) 14時18分

サプリメント等はあまり服用したことがないのですが、副作用のことを考えると少し気が引けるような気がします。
自分の体なので、自分自身でしっかり体調を管理していく必要がありますね。

やはりコーヒー効果みたいに生活のなかで普通に摂取できるものがいいですね。

投稿: ten | 2011年11月22日 (火) 10時54分

将来日本で上市されたら注目されるお薬でしょうね。
ただ長期間服用時のデータが出るまでは怖そうですが…
新しい情報を楽しみにしてます!!

投稿: MK | 2011年11月22日 (火) 15時18分

ザプリンクス(アメリカの通販)から購入して4年以上服用しています。
最初は25mg60タブレットのを、その後50mg(25mgのを販売しなくなったので)1瓶半、この段階でにきびが出はじめたので、半分にカッターして、その半分を残りわずかまで毎日服用しました。
それでも、この頃はたまににきびが(1個~2個)顔面にでますので、にきびがでると、一週間ほど服用を控えています。
人よりずっと若く見られますし、気分が明るくなりましたし、スポーツセンターでの運動能力も向上しているようです。
良いサプリメントに出会えて良かったと思います。
このたび、後期高齢者の仲間入りしましたので、これからは、少しづつ服用を控えて歳相応の暮らしがベストかな?などとも思っています。

投稿: フリージア | 2013年3月14日 (木) 17時08分

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