減量維持の鍵はタンパク質
文:屋台ブルー <ライフログ・オーガナイザー>
香川を元気にするクリエイター集団で構成される超10プロジェクトに参加してはや2年、今月から月一で記事を投稿することになった。基本的にライフログとかぶるトピックを扱うので、同じ記事をここでとり挙げるよ。
最初の記事は、ダイエットを維持させるためのポイント。減量をするために炭水化物をコントロールすると効果的ではあるが、減量した体重を維持、リバウンドさせないために鍵になるのがタンパク質だ。この考えをサポートする報告があったので紹介しよう。
ダイエットの話題に明るければ、「低炭水化物ダイエット」「低GI値ダイエット」もしくは「低インスリンダイエット」という言葉を聞いたことがあるでしょう。短期間に減量する方法として効果はありますが、減量を維持する方法として有効かどうか調べた報告はありません。今年の8月に雑誌Evidence-Based Medicineに新しい知見が報告されたので紹介します。
欧州の研究で、過体重もしくは肥満(BMI値27-45)の18歳から65歳の成人1209名に参加してもらい、最初に8週間のカロリー制限ダイエットをしてもらっています。体重の8%を減量(例えば体重80kgの人なら6.4kg)できた被験者938名から773名を無作為に4つの減量維持プログラム(食事療法)に割りふっています。高タンパク食(摂取カロリーの25%)か低タンパク食(摂取カロリーの13%)、それぞれのグループに高GI値食もしくは低GI値食を組み合わせた4つの減量維持プログラムです。脂肪の摂取はどのグループでも25-30%にコントロールされていました。6ヶ月後に減量維持プログラムに参加しなかったグループを含めて5つのグループの評価がされています。
結果ですが、8週間のカロリー制限ダイエットで平均11kgの減量ができています。減量維持に関して言えば、高タンパク食のグループは低タンパク食に比べてリバウンドが0.93kg少なく、低GI値食のグループは高GI値食グループに比べてリバウンドが0.95kg少なかったということです。体重が著しく増えたグループは、低タンパク食で高GI値食のグループで1.67kgの増加がみられました。サブ解析に面白い結果があります。高タンパク食のグループでも、高タンパクの食材を食べなさいと説明をうけただけでは0.54kgの減量しかみられなかったのですが、高タンパク食の食材を提供された場合2.7kgの減量ができていました。GI値食に関してはこの結果と全く逆になっていて、低GI値食の食材を選んでも効果は期待できず、低GI値の説明を受けて自分で選択した方が効果がありました。
こういうデータをみて言えることは、短期的なダイエットを試みて成功をした後、それを維持するために低GI値食に加えて高タンパク食をすることが効果があるということがわかります。しかし、注意して欲しいのは、低GIとラベルされた食材を選んで食べるより、低GIの食材がどういうものか自分で調べて選んだ方が効果的で、逆に自分で高タンパクだと思って選んだ食材を食べていても、実際は高タンパク食になっていない可能性もあるかもしれません。それに、長期間と言っても6ヶ月という短い期間なのでこの効果がいつまで続くのかわからないということも知っておいてください。
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