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2011年9月26日 (月)

ビタミン・ミネラル不足の兆候を知るアンケート Part2

文:Ctom


先日の記事に加えて、本文にも掲載されているもう一つの質問表も載せようと思います。
今回は薬剤を使用し続けることで不足しやすい栄養素を知るための目安を載せておきます。

記事の引用は前回と同様Clinical Signs and Other Indications of Vitamin/Mineral Deficiencies November 8, 2006, Vol. 24, Issue 23です。後半の質問表を載せてみます。


もし、この記事の読者の方々が質問表に該当する薬剤を通常使用している場合には、不足しやすい栄養素があることも留意しておくことで、不定愁訴や生活習慣病など本来の症状以外の疾患に関連する問題を予防することが可能です。しかしながら、薬剤を生涯飲み続けなくてはいけない状態であるならば、食事の管理、ライフスタイルなど多くの面で変更が必要でしょう。


僕は薬剤に頼りきるのではなくて、自分自身で改善させるために努力することも強くお奨めします。
タバコやお酒のみならず、睡眠の習慣や食事の内容までいろいろと健康を害する要素が多くありますので、多方面で自分自身の健康を守るために努力してほしいです。


では、さっそくいってみましょう!

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 今回や“薬剤が引き起こす栄養素の欠乏”を紹介します。


  <質問表>
1.下剤を日常利用していますか?

2.長期間にわたって抗生物質を使用していますか?

3.コレステロール低下剤:コレスチラミン、コレスチポール、クエストラン、コレスタイド、アトミド-Sを使用していますか?

4.抗痛風薬:コルキシンを使用していますか?

5.ステロイドホルモン:コルチゾン、プレドニゾンなどを使用していますか?

6.関節炎に対するアスピリンやその他の疾患に対して非ステロイド性抗炎症薬:イブプロフェン、ナプロキセンなどを使用していますか?

7.制酸剤:マーロックス、ミランタ、ロレイド、ディオボルなどを使用していますか?

8.経口避妊薬を使用していますか?

9.睡眠薬/精神安定剤:フェノバビタール、フィオリナール、フェナフェン、アトロピンなどを使用していますか?

10.エストロゲン置換薬を使用していますか?

11.カフェイン:コーヒー、紅茶、エスプレッソなどのカフェイン含有飲料を飲みますか?

12.喫煙をしますか?

13.抗うつ薬:プロザック、パキシル、ゾロフト、セレクサ、アミトリプチリンなどを使用していますか?

14.アンフェタミン(覚醒剤):アデラール、シレート、リタリン、ベネドリン、デキセドリンなどを使用していますか?

15.レボドパ(パーキンソン病治療薬)を使用していますか?

16.抗痙攣薬:ジラチン、セロンチン、ゾロンチン、カルバマゼピン、フェノバルビタール他を使用していますか?

17.心臓の薬剤:ジゴキシンもしくはジギタリスを使用していますか?

18.炎症・痛みどめ:インドメタシンを使用していますか?

19.利尿薬:チアジド、ヒドロクロロチアヂド、モデレット、アポトリザイド、ミダモアなどを使用していますか?

20.高血圧、ACE阻害薬:カプトプリル、キャポテン、ロテンシン、バソテック、ラミプリル、アルテース、プリニビルを使用していますか?

21.高血圧、βブロッカー:アテノロール、メトプロロール、プロパノロール、アセブトロールを使用していますか?

22.高コレステロール、スタチン系薬剤:リピトール、クレストール、メバコール、ゾコー、レスコール、プラバコールを使用していますか?


                                 

1. 下剤をよく利用する場合は下記の栄養素が関連して不足してしまいます。
vitamin A
vitamin D
vitamin E
カルシウム


2. 抗生物質をよく利用する場合は下記の栄養素が関連して不足しています。
vitamin B1
vitamin B2
ビオチン
パントテン酸
vitamin C
vitamin E
vitamin K
カリウム
マグネシウム
亜鉛


3. コレステロール降下剤を使用し続けることで下記の栄養素の不足に関連します。
vitamin A
vitamin B12
ベータカロテン
葉酸
vitamin D
vitamin E
vitamin K


4. 痛風薬を使用し続けることで下記の栄養素の不足に関連します。
vitamin A
vitamin D
vitamin B12
葉酸


5. ステロイド性薬剤を使用し続けることで下記の栄養素不足に関連します。
葉酸
vitamin D
亜鉛
マグネシウム
vitamin C
カルシウム


6. 非ステロイド性抗炎症薬を使用し続けることで下記の栄養素の不足に関連します。
葉酸
vitamin C
vitamin K


7. 制酸剤を使用し続けることで以下の栄養素の不足に関連します。
vitamin A
vitamin B1
葉酸
vitamin B12
クロム


8. 経口避妊薬を使用し続けることで以下の栄養素の不足に関連します。
βカロテン
vitamin B1
vitamin B6
葉酸
vitamin B12
ビオチン
パントテン酸
vitamin C
マグネシウム
亜鉛


9. 鎮静剤/精神安定剤を使用し続けることで下記の栄養素の欠乏と関連しています。
vitamin B2
vitamin C
vitamin D
葉酸
vitamin B12
パントテン酸


10. エストロゲン補充療法を用いていることで下記の栄養素の欠乏と関連します。
vitamin B1
vitamin B2
葉酸
vitamin B12
ビオチン
パントテン酸
vitamin C
マグネシウム
亜鉛


11. カフェインを摂り続けることで下記の栄養素の不足と関連します。
vitamin B1
カリウム
亜鉛


12. 習慣的な喫煙によって下記の栄養素の不足と関連します。
vitamin B1
葉酸
vitamin B12


13. 抗うつ薬を使用し続けることで下記の栄養素の不足と関係します。
vitamin B2
vitamin B6
カルシウム
マグネシウム
コエンザイムQ10


14. 覚醒剤を使用し続けることで下記の栄養素の不足と関連します。
vitamin B1

15. レボドパを使用し続けることで下記の栄養素の不足と関連します。
vitamin B6

16. 抗痙攣薬を通常使用し続けることで下記の栄養素の不足と関連します。
葉酸
ビオチン
vitamin D
vitamin E
亜鉛


17. ジゴキシンを使用し続けることで下記の栄養素の不足と関連します。
vitamin B1


18. インドメタシンを使用し続けることで下記の栄養素の不足に関連します。
vitamin B1


19. 利尿薬を使用し続けることで下記の栄養素の不足に関連します。
vitamin B1
カルシウム
カリウム(チアジド化合物)
マグネシウム
亜鉛


20. ACE阻害薬を使用し続けることで下記の栄養素の不足に関連します。
亜鉛

21. 高血圧のβブロッカーを使用し続けることで下記の栄養素の不足に関連します。
コエンザイムQ10


22. :高コレステロールのためにスタチン系薬剤を使用し続けることで下記の栄養素が不足します。
コエンザイムQ10

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コメント

 今回の内容は、薬を服用している方にとって、不足している可能性のある栄養素を知ることで、補充すべき栄養素がわかるので大変参考になると思いました。

投稿: まっしー | 2011年9月29日 (木) 08時36分

まっしーさん。コメントありがとうございます。

こうやってチャートのようになっているとわかりやすい面もあるので、一般の方々にとっても興味深い内容かと思いました。

コメントありがとうございました。

投稿: Ctom | 2011年9月29日 (木) 12時41分

私はコーヒー、紅茶をよく飲みます。
ビタミンB1、亜鉛、カリウム不足ですね。
自然に摂取できる食材を探してみます。

投稿: ten | 2011年10月 2日 (日) 14時52分

私はコーヒーもよく飲み、たばこも吸うのでvitamin B1
カリウム、亜鉛、vitamin B1、葉酸、vitamin B12が必要なのですね。
さらに食生活も不規則になってきているのでビタミン・ミネラルの摂取がたくさん必要のようです。

投稿: ジョンソン | 2011年10月 4日 (火) 19時43分

tenさん。コメントありがとうございます。

自然に摂取できる点は大事ですね。サプリメントに頼りすぎない方が僕もよいかなと思っています。体調に変化が出るようでしたら、ぜひご報告ください。

投稿: Ctom | 2011年10月 6日 (木) 09時03分

ジョンソンさん。コメントありがとうございます。

栄養を補助するという検討よりも根本的な変化が加えられれば理想的かな?と思うコメントでした。

生活が不規則になっている中で、タバコやカフェインの摂取はなかなか心身にとってつらいものがあります。細かな栄養を補助しようと努力されるより、いくつかの摂取物をやめる方がよい効果が得られるかもしれません。

もし、気が向けばぜひともそちらもトライしてみてください。

投稿: Ctom | 2011年10月 6日 (木) 09時05分

実に様々な薬剤はミネラル不足に影響を及ぼしているのですね。まさに知らぬは一生の恥といったところでしょうか?薬剤間の相互作用とは恐ろしいものですね。気をつけます。

投稿: yasupon | 2011年10月 6日 (木) 17時33分

薬剤はこんなにも人体に影響を及ぼすんですね。
ただ単に薬に頼るだけでなく、慢性的に薬を飲むことになった際には日常生活から変えていかないといけないということがよくわかりました・・・・。

投稿: @K | 2011年10月11日 (火) 16時51分

とても勉強になりました!
体調が悪くても「まず薬」ではなく、食生活・生活習慣を見直します。

投稿: kirichan | 2011年10月11日 (火) 17時10分

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