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2011年7月15日 (金)

睡眠を取り巻く現状と「じゃあ、どうすれば?」(その3)

睡眠を取り巻く現状と「じゃあ、どうすれば?」(その3)
文:fumixie <fumixie@gmail.com>

"Getting A Good Night's Sleep"(05 Jul 2011) (written by Catharine Paddock, PhD) より。

十分に睡眠を取る方法

「終日そして毎日」を標榜する技術社会が睡眠の境界を侵食しているという事実を背景に、日々の生活から生まれるストレスや緊張も日常茶飯事になっている。家庭を維持し家族を支える責任と経済的不安に、失業の恐怖と現実が輪をかける。こうなると、十分に睡眠を取ることがいっそう困難になるのは当たり前だ。

このような状況の中でわれわれが一つできることは、睡眠に対する理解を転換することだ。つまり寝るのは贅沢なのではなく、健康な体重を維持し、健康的な食事をとり、たくさん運動することが大切なように、睡眠も健康に必要なものなのだ。「睡眠は健康のバイタルサインだ」と考える必要がある。

十分に睡眠を取るうえで役に立ちそうな方法を挙げよう。

睡眠日記をつけよう

質ないしは時間の点で睡眠が不十分だと思ったら、まずは睡眠日記をつけてみることだ。何時間寝たか、寝つきは良かったか悪かったか、いつ運動したか、いつアルコールやカフェインを摂取したか、(目覚めて)どの程度気分爽快になったか、などを記録しよう。そして睡眠の質と量と日中の活動および寝る前にしていることの間にパターンがないかどうか探そう。こういうことは、医者に診てもらうとよく訊かれることだ。

就寝時刻と起床時刻を守ろう

就寝時刻と起床時刻は、毎日だいたい同じにしよう。たとえ週末でもだ。米国Mayo Clinicの専門家によると、このパターンを守ると、身体の就寝・覚醒のサイクルが強化され、寝つきが良くなる。目覚まし時計がないと時間どおりに起きられないなら、就寝時刻をもっと早めた方がいい。

居眠りと眠気を抑えよう

昼間うたた寝するとかなり気分爽快になるし、睡眠負債が返済できる場合も多々ある。それに遅くまで寝ていて、睡眠・覚醒のリズムを乱すよりはマシだ。ただし昼寝が必要なら、時間は20分以内で、午後早めにとること。

たっぷり食事をとると、そのあと眠気がくることがよくある。しかしそのまま、ズルズルと寝てしまわずに、皿洗いをしたり散歩に出かけたり、ちょっとした家事をするとか、友人に電話してみよう。テレビを見ながらでも簡単に作れるような食事は鬼門だ。食べると眠くなるので、ソファーでそのまま寝てしまう。そして何時間かして目が覚めると、そのあと、ちゃんとベッドに行っても寝つけない。誰もが経験することだ。

就寝前のドカ食いはやめよう

この格言を心に刻みつけよう。「朝食は王の如し。昼食は王子の如し。夕食は貧者の如し」(Adelle Davisの言葉)なるべく就寝の2時間前には食べ終わること。夕食は軽めにしよう。脂っこいものや辛いもので胸やけするなら、夕食にはそういったものを食べないようにしよう。

コーヒーやお茶など、カフェイン入りの飲み物は要注意。カフェインは体内に残留する刺激物で名を馳せている。だから夜そういうものを飲んでも眠る役には立たない。食後はコーヒーの代わりにカモミールティにしてみよう。心が落ち着き眠気を呼ぶ伝統的な飲み物だ。

夜のアルコールは避けよう

鎮静作用があるとよく言われるが、アルコールは、少量でも睡眠の質を損なう。脳内でメッセンジャーの役割を果たす化学物質の作用を乱し、REM睡眠とノンREM睡眠のバランスを崩す。睡眠パターンと脳波の正しいバランスが、目覚めの爽快さを与えてくれる。

英国Sleep Councilのジェシカ・アレキサンダーは、タイムズ紙のインタビューでこう言っている。「アルコールを摂取するということは、すなわち睡眠では、もはや身体は回復しないということだ。なぜなら、寝ている間に行われるはずの身体を回復させる脳の正常な機能が実行できないからだ」

眠りやすい寝室にしよう

寝室は暗く、涼しく、静かで、居心地よくしておこう。これが理想的な睡眠環境だ。だから寝室に置く物はよく考えて選ぼう。特に情報端末の類だ。どうしても無いと困るのなら、ベッドから遠ざけるか、スイッチを切るか、サイレントモードにしよう。

ベッドに入ってテレビを見てると寝入りやすくなると言うが、試しに2週間、それを止めて、睡眠の質がどう変わるか確かめてほしい。画面が発する光のせいで睡眠・覚醒の自然なリズムが乱れるだろうし、暴力シーンや広告、急な大音量などが刺激となってアドレナリンが増加するので、安眠とは逆効果になる。

犬が吠えたり、緊急自動車のサイレンが鳴ったり、朝になると鳥の鳴き声がするなど、騒音が減らせないときは、ファンやホワイトノイズで騒音を遮蔽しよう。

運動は朝しよう

運動はリラックスさせてくれるし、しっかり眠らせてくれる優れた方法だ。でも、いつ運動するかが睡眠の質に影響を与える。

就寝間際に運動すると、身体が緊張を解きほぐすのが遅れてしまう。覚醒に関わる化学物質が増加するためだ。

アパラチアン州立大学の准教授スコット・コリア博士が今年初めに発表した研究によると、有酸素運動を午前7時に行うと、午後1時および午後7時に行うよりも睡眠の質がかなり改善される。




鳥の鳴き声を「騒音」と表現しているところが面白いです。ここらへんは感性の違いでしょうか。

また、ホワイトノイズで騒音を「遮蔽する」というのも面白いですが、実際にはどうやるのでしょう。

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コメント

確かに睡眠は日々の生活を送るために大事な行動ですね。

以前は2、3時間の睡眠でスッキリ目覚めていましたが、今は6時間睡眠を取ってもぼーっとしてしまうことが多いです。

睡眠の質を良くするにも、室内を暗くし、これからの時期は特に寝やすい様に少し涼しくしてみる必要がありますね。

投稿: ten | 2011年7月20日 (水) 16時02分

tenさん、コメントいただき、ありがとうございます。

おっしゃるとおりですね。それに、睡眠中に体内で行なわれている(はずの?)ことを考えれば、特にその思いを強くします。

生きている間は、できる限り「介護する」側でいたいものですが、そのためにも睡眠が健康に及ぼす影響(効果)を頭に入れておきたいですよね。

投稿: fumixie | 2011年7月20日 (水) 16時27分

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