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2011年3月 2日 (水)

食習慣を変えたい?それならイメージトレーニング!

文:fumixie <fumixie@gmail.com>

習慣になったことを変えるのはなかなか難しいこと。一朝一夕にはできません。それならカナダ、McGill大学の Newsroom に載った "Planning and visualization lead to better food habits" (FEB. 25, 2011) という研究はどうでしょう。短い記事ですが、簡単に実践可能だし、必要な物などなにもないという点では注目すべき内容です。 Medical News Today でも 同名のタイトル で記事になっています。

まるで "Think & Grow Rich" を彷彿とさせる内容ですが、この記事によれば、何をすればいいかというと、「研究者らによれば、自分の食習慣を改善したければ、行動計画を立て、その計画を実行している自分を思い描くこと。これが最良の方法」とのこと。つまり大切なのは 1)目標を達成するための行動計画を立てること、そして 2)その計画を遂行している自分をイメージすることの2点のようです。

研究者が「ただ食習慣を変えなさいと言っても、それはうまく行かない。...中略...だが自分がやろうとしていることを具体的に計画に表せば、もっとうまく自分の意図を行動に表せるようになる。われわれの研究で何が新しいかといえば、行動計画にイメージトレーニング(原文では visualization techniques、つまり視覚化技術)を加えたことだ」と言っているように、計画は具体的な方がいいようです。そしてそれとイメージトレーニング(視覚化技術)の合わせ技です。

最近 "Psychology & Health"誌に発表された 研究 によると、この研究者らは177名の学生に対して、7日間、普段よりも果物を多く食べる目標を立てるよう指示しました。そしてこの研究に参加した学生は、結果的には全員、研究期間中ずっと普段よりも多くの果物を摂取したのですが、果物の摂取量には差が出ました。計画も立てず視覚化もせずに、ただ普段よりもたくさん食べようとした学生よりも、具体的な計画を立て、それを紙の上に書き表し、さらに自分がその行動計画をどのように実行しているかを視覚化した、つまり、いつ、どこでどのように果物を買い、食卓に出し、食べるかを具体的にイメージした学生の方が果物を2倍多く食べたのだそうです。

この手の視覚化技術はスポーツ心理学から借用したもので、「運動選手はさまざまなことをして、試合前に心理的なリハーサルをするものだが、これが実によい結果を生むことがしばしばある。そこで果物を買い、そして食べる様子を心の中でリハーサルすれば、現実でもそういう行動をする可能性が高まるのではないかと考えたわけだ。まさのそのとおりになった」と、この研究を率いた研究者は語っています。

そしてこの記事は次の言葉で締めくくっています。「食習慣を変える簡単でしかも効果的な方法はあるのだ。この研究はそのことを強く示唆している」

ビジュアリゼーションとはなんぞや?

では重要な鍵を握るイメージトレーニング、つまりビジュアリゼーション・テクニック(視覚化技術)とはなんぞや?ということになりますが、情報を探していたところ、"Tips for Mastering Visualization Techniques" という記事を見つけました。ここは、トランス脂肪ってなに? という記事の中で、トランス脂肪誕生の経緯を紹介した際に参照した マギー・スタンフィールド氏の記事 も収められているサイトです。

この "Tips for Mastering Visualization Techniques" という記事を書いたのは、記事の最後に書かれている紹介文によると、英国スコットランド在住のスコット・ホワイトというプロの認定トレーナだそうです。記事の最後に写真が載ってますね。

この記事によると、冒頭でビジュアリゼーションを次のように要約しています。

ビジュアリゼーション(視覚化)というのは、何かについての心象を作り出すこと。ビジュアリゼーションが重要なのは、それによって将来のことがより明確になるからだ。自分が掲げた目標はすでに達成したのだと思えば、脳もその目標が達成可能なのだと信じるようになる。どういうものであれ、掲げた目標に絶えず集中していれば、その目標を明確にできる。しかもまったく集中しない場合よりもずっと早くにだ。集中することで目標を自分に引き寄せるのだ。

そして「ビジュアリゼーションって難しかったよ」とか「そんなの無理だよ」という人のために、この記事では、手始めに次の方法を紹介しています。これはビジュアリゼーションの練習方法ということだと思います。まず写真を1枚用意します。そしてそれを細かい部分までじっくり見て頭に入れておきます。そうしたら目を閉じて、目に浮かぶ事柄を説明します。目にした写真と同じようなものが見えれば、それがビジュアリゼーションをしていることなのだそうです。ビジュアリゼーションはそれくらい簡単なのだということです。

でもこれはうまくいかなかったとか、ビジュアリゼーションがもっと上手くなりたいという人には、次の方法を紹介しています。写真を使うのは前述と同じなのですが、今度はその写真を見ては目を閉じ、見ては目を閉じ、というようにこれを数分間、できるだけ何度も繰り返します。こうすると写真と同じものが見えてくるそうです。でもそれを見ている自分が、目を開いているのか閉じているのかわからなくなるとも言っています。つまりそれくらい鮮やかに明確に見えてくるということなのでしょう。集中する対象は人の顔でも絵でもボタンでも何でもいいから、創造力を駆使して、楽しめばいいのだとのことです。

そして著者はビジュアリゼーションのコツをいくつか挙げています。

  • 大事なのは一人称の視点で行動すること。つまり行動している自分を離れたところから第三者の視点で見るのではなく、目標に到達しようとしている自分自身の目で見ること。第三者の視点で見るということは映画を見ているようなもので、自分の体験にはならない。効かないことはないが、一人称の視点ほどの効果は見込めない。
  • ビジュアリゼーションを楽しむこと。心象がリアルになればなるほど効き目も強まる。心象は静止画ではなく、自分を主役にした映画にするといい。何度もリプレイして、自分がヒーローになって目標を達成しようとしていると思うこと。

最後に、目標に到達する過程を実際に身体を動かして表現することも勧めています。「バカバカしく思えるかもしれないし、子供の遊びのように感じるだろうけど、これは強力なビジュアリゼーション・テクニックなんだ」と著者は言っています。つまり、とてもリアルな感情を交えた一人芝居をするようなものでしょう。始めから終わりまで実際に身体を動かして、実際の出来事のように体験すれば感情が伴います。

この著者によると、こういったことを毎日、または1日おきに、1日10分ないし30分実践して目標を視覚化するといいそうです。

そして最後に、こういう言葉で締めくくっています。

Remember, the more you focus on your goals, the sooner you will achieve them.
(いいかい、目標に集中すればするほど、目標の達成が早まるんだ)

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コメント

残業などで平日の帰宅がどうしても遅くなります。
空腹感が限界の状態で帰宅するので、料理を作る手間が煩わしく、お惣菜コーナーに頼ってしまいます。

独り暮らしの為の総菜が用意されていて、結構魅力的なラインナップ。ついつい手が出てしまいます。

しかし、どこか違うのです。幼いころに母親が作ってくれた料理と・・・・。
塩辛さ、甘さ、美味しいと感じるのですが、違和感があります。たまに素材から自分で作ってみると、調味料より、素材の味が際立ちます。

見た目は美味しそうに見えても、実は問題だらけの『お惣菜』なのかも知れませんね。

ちょっと前置きが長くなりましたが、食生活を変えたいならスポーツをお勧めします。
何キロをどれぐらいで走りたいから体重をコントロール、
激しい運動でも体を壊さないように、栄養素バランスを考える。等々、目標がないと食習慣の管理も意味を成すものではなくなるからです。

ほんのちょっとのきっかけで、食習慣は大きく変わります。
変える事によって、自ら考え習慣を見直す事も身に付きます。まさにタイトルの『イメージ』が大切なのでしょうね。

投稿: NV-CVM | 2011年3月 6日 (日) 14時28分

NV-CVMさん、コメントいただき、ありがとうございます。

たしかにおっしゃるとおり、目標があると改善しやすくなるというか、ビジュアリゼーションテクニック(イメージトレーニング)で何をビジュアライズするかといえば、「こうありたい、こうなりたい、こうしたい」という願望、目標ですから、この場合は、目標がなければそもそも始まりませんね :-)

願望だけではエンジンの止まっている車と同じですから、なんであれ自分を奮い立たせるきっかけを掴むのが大切ですよね。

投稿: fumixie | 2011年3月 6日 (日) 21時15分

営業なので昼は基本的に外食で、その昼食もあまり時間をといるわけにはいかず、どうしてもカロリーが高くなってしまいます。
それをカバー?するために夜は豆乳だけ。などどう考えてもおかしな食生活になっています。

毎食せめてコップ1杯の野菜ジュースをとるためにイメージしてみようと思いました。

投稿: パン子 | 2011年3月10日 (木) 09時13分

パン子さん、コメントいただき、ありがとうございます。

この記事によると、イメージと具体的な行動計画の「合わせ技」にすると、いっそう効果的らしいです。おそらく、自分なりに、文字で書き表してみるとハッキリするのではないかと思います。そしてそのプランを実行している自分を思い描く、ということでしょうね。

あとは、そもそも、自分なりの理想とする食事と比較して、今は具体的に何が違うのかを洗い出してみるといいのかもしれませんね。そうしておいてから自分の周囲、環境を見渡してみると、解決策が見つかりやすいかもしれませんね。

投稿: fumixie | 2011年3月10日 (木) 10時22分

この方法は、食習慣の改善以外にも応用できそうですね。スポーツ、仕事などにも生かせそうな気がします。

投稿: まっしー  | 2011年3月16日 (水) 16時11分

まっしーさん、コメントいただき、ありがとうございます。

おっしゃるとおり、これはかなり応用範囲が広いですよね。活用次第でしょう。

投稿: fumixie | 2011年3月16日 (水) 18時28分

”野菜が健康にいい”のは重々承知しているのですが、進んでお箸が向わない。無理にでも口に入れている昨今であります。

投稿: あさひかせい | 2011年3月18日 (金) 11時21分

あさひかせいさん、コメントいただき、ありがとうございます。

「無理にでも」食べているのですから、素晴らしいと思います。逆の意味で禁煙と一緒ですね。続けることが大切なのでしょうね。(^^)/

投稿: fumixie | 2011年3月18日 (金) 22時14分

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