311 東日本大震災 - 寝たきり、寝ながらできる運動
文:屋台ブルー(ライフログ オーガナイザー)
先日紹介した「 避難所での筋力維持運動(11/03/24に一部修正)」で紹介したけいゆう病院の川村先生から、寝たきりの人でも、寝たままできる運動療法に関する情報をいただいたので紹介します。
運動をするためにスペースは必要ないです。どんな状況でも身体を鍛えて更なる不測の事態に備えてください。
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1) 寝ながらウォーキング
寝ながらウォーキング:そんなことできるか! と思わないで、試してみて下さい。横になって、両手を頭の上に伸ばし、体の筋肉全体を使って伸びをしてみて下さい。この際両方の下肢(脚)はほとんど動かしていませんが、腿にも、脹脛(ふくらはぎ)にも、向こう脛(ずね)の筋肉にも、力が入っているのを感じられますね。この動作を利用するのです。この足に力が入る筋肉の動きを片脚ずつ交互に行うのです。なんとなく歩いている感覚に似ていませんか。この動作は場所がほとんど要らず、筋肉に力を入れる動作に関しては、麻痺があって脚を動かすことが出来ない人でも行うことが出来ます。脚を動かさなくていいのです。脚の筋肉に力を入れぬくだけでよいのです。筋肉の収縮により、血管が一過性に圧迫され、筋肉の弛緩に伴い、血管が拡張するので、下肢の静脈血栓症「エコノミー症候群」の発症予防にもなります。膝がいたくて歩けない人の膝の周りの筋肉強化にもなります。是非行ってみてください。
2) 寝ながら腹筋
お腹に力数秒間力を入れ、その後に力を抜く。この動作を繰り返すだけで腹筋体操になります。
お腹を突き出して、その後にへこます運動でも構いません。
お腹の動きを繰り返して行うと、お腹の周囲の脂肪組織から、脂肪を分解してエネルギー源として利用されるので、お腹周りがスッキリします。私は、通勤時間に歩く間この動作を行うことによって、三ヶ月で臍周りが10cmも減りました。寝ている状態でも出来ます。是非やってみてください。
3) 寝たまま腕立て伏せ
腕を曲げる動作を考えましょう。腕を曲げるための筋肉を収縮させる一方、腕を伸ばす際に使う筋肉は弛緩させ、抵抗がない状態を作っています。この際、腕を伸ばす際に使う筋肉を収縮させ、腕を曲げる筋肉と同じ強さに力を調節すると、腕は動かずに、腕の筋肉を使うことができるのです。体重を支える付加もなく、負荷の程度は自分で自由に変えることができるし、腕の曲げ伸ばしをしなくても、力を入れて抜くことをするだけでよいのです。
4) 寝たまま大胸筋増強運動
両脇に物を挟んだ意識で、上腕を体にくっつけるように力を入れましょう。大胸筋に力が入るのが意識できます。力を入れたり抜いたりするだけで、大胸筋が発達します。
5) 寝たまま握力強化
軽く手を握ります。そして力を入れたり抜いたりします。
これらの動作を、左右同時に行ったり、右と左交互に行ったりして、変化を付けていただくと、結構長時間行うことができます。是非行ってみてください。
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コメント
運動も、気持ち次第で寝たままでもできてしまうということですね。場所があるのに運動しないのはもったいない。でも運動しない人は多いです。
投稿: まっしー | 2011年3月28日 (月) 16時55分