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2011年1月13日 (木)

就学前の子供の高血圧因子 - 親の喫煙の影響

ブログの大先輩で、お手本にしようとしている内科開業医のお勉強日記で、子供の前でタバコを吸う親のことをアホ呼ばわりしていて嬉しかった(^^;)

ここでとり挙げられている文献、 「Determinants of Blood Pressure in Preschool Children The Role of Parental Smoking(就学前の子供の高血圧因子 - 親の喫煙の影響)」は、ドイツの疫学調査であり、高血圧のリスク因子になりえる、BMI値、成熟度、出生時低体重、両親高血圧などの交絡因子で補正した後でも、親の喫煙は、単独で子供の収縮期血圧を1mmHg上昇させる因子になっているというもの。

平均年齢5.7歳の就学前の子供達4236名を調査していて、彼らの父親の喫煙率は28.5%、母親は20.7%、両親は11.9%だった。

日本の喫煙率はどうなのか、 ウィキペディアで調べてみると、2002年の明治大学国際日本学部が調査した主要先進国の喫煙率が紹介されていた。これを見ると日本の喫煙率は33.1%で、ドイツが35.0%だった。なるほどドイツは日本より喫煙率が高いから問題は深刻なのだろう、と早とちりしてしまいそうですが、このデータは2002年... もうかれこれ10年前のデータになる。状況はガラリと変わっているだろう。

そこで推測してみる。このドイツの報告、今のところサマリーだけしか手に入らないので親の年齢が分からないけど、就学前の子供のいる親だったら30歳代だろうね。

すると、JTの2009年の調査を見れば、30歳代の男性喫煙率は46.9%、女性は16.8%になる。子供の有無による喫煙率の変化が分からないため、ドイツの結果と直接比較できないけど、日本の男性喫煙率の高さが気になってしまう。

さらに驚いてしまったのが、 2007年の日本禁煙学会の報告。男性の都道府県別喫煙率ワースト1位がなんと、香川県... 悲しいね。

禁煙外来をしているので、香川県の男性諸君、禁煙をしましょう...

文:屋台ブルー

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コメント

親の喫煙がこどもの血圧に影響する記事を読みたばこを吸ってなくてよかったなーと思いました。
 また、香川県の喫煙率の高さは、最近引っ越ししてきたばかりなので実感します。なにか理由があるのでしょうか。

投稿: まっしー  | 2011年1月25日 (火) 10時37分

まっしーさん、コメントありがとう。
香川で生まれ育って、今まで喫煙率が高いことを知りませんでした。
どうしてなんでしょうね。また新しい情報が分かれば報告します。

投稿: 屋台ブルー | 2011年1月25日 (火) 13時05分

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