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2010年11月13日 (土)

妊婦の喫煙と乳幼児突然死症候群(SIDS)

Ctomさんの記事とも微妙に絡みますが、"www.medicalnewstoday.com""New Report Suggests Why Risk For Sudden Infant Death Syndrome Is Greater In Babies Of Mothers Who Smoke" (11 Nov 2010) という記事によると、妊婦さんが喫煙すると、その妊婦さんから生まれた赤ちゃんは、乳幼児突然死症候群(SIDS)で死ぬ確率が大幅に高まるそうです。

なんとなれば


直近の"Pediatric Allergy, Immunology, and Pulmonology"誌に発表された記事 によると、妊婦の喫煙と乳幼児突然死症候群(SIDS)が結びついているのは、呼吸を調整する脳中枢の発育にニコチンが悪影響を与えることと関係している。

乳幼児が1歳までに死亡する原因のトップが SIDS である。母親の喫煙と SIDS の関係は明白である。出産前にタバコの煙にさらされると、乳児が SIDS を発症するリスクは2倍ないし5倍高まる。これが SIDS のもう1つのリスク因子である早産の一因となる。しかし、子宮内でタバコの煙に含まれている化学物質にどの程度さらされると SIDS のリスクが高まるかは不明である。

"The Effect of In Utero Cigarette Smoke Exposure on Development of Respiratory Control: A Review"(子宮内のタバコの煙にさらされた場合の呼吸調節の発育におよぼす影響)というタイトルの記事では、ヒトと動物の研究で得られた証拠から、タバコの煙に含まれているニコチンは呼吸を調整している脳の部位の発育を阻害することが立証されている。子宮内でニコチンにさらされると、それが原因となって呼吸パターンと換気応答が変化する。これが呼吸喚起と自然蘇生に損傷を与える。妊娠中に喫煙した母親から生まれた乳児には、呼吸の休止(乳児無呼吸)が多くなり、低酸素状態に反応して睡眠から目覚める能力が低下していた。妊娠中の喫煙が乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクを高める理由がこれで明らかになった。

「この発見が強調しているのは、思春期の女の子に見られるタバコ依存の拡大を食い止めるための公衆衛生政策と妊娠前の母親のタバコ依存に対する治療がいかに重要かということだ。『よくがんばったね、君の赤ちゃんのために』と本当に言えるのは、若い女性がタバコ中毒の連鎖から解き放たれたときだろうね」と語るのは "Pediatric Allergy, Immunology and Pulmonology"誌 の編集者 Harold Farber, MD, MSPH である。


いかがでしょうか、皆さん。

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コメント

妊婦さんと喫煙する事のリスクがこれでまた一つ明らかになった訳ですね。乳幼児が喫煙にさらされるのももちろんですが、やはり胎児、乳児にとってもタバコは百害あって一利無しなんでしょうね。

投稿: yasupon | 2010年11月15日 (月) 14時16分

yasupon さん、コメントいただき、ありがとうございます。

タバコの煙の「あの臭い」からして怪しげですよ。喫煙しているときはさほど感じませんでしたが、禁煙すると、あの臭いはたまりませんね。ですから子供、乳幼児はもちろん、胎児にとってもたまらなく嫌なものじゃないでしょうか。

投稿: fumixie | 2010年11月15日 (月) 18時50分

外国の煙草に口唇ガンになっても吸い続ける絵が煙草に貼ってあるのが印象的です。
以前にも述べましたが、ニコチンへの依存度は幻覚作用がないにしろ、とても強力な依存度があるのですね。
とある糖尿病の先生が『食事は栄養を得る事が動機ではなく、幸福感を得る事が動機となる』と言っておられました。

食事をしなくてもタバコを吸っている場合がありますので、食事以上の幸福感をもたらすとしたら、かなりやっかいな存在となります。
一度、形成されたら不可逆ではないにしろ、ニコチンから離脱するには相当苦しむことになります。

煙草を通して『依存』の怖さを身近に感じると、とても煙草を嗜好品と見ることができなくなります。
余りにも大きすぎる代償は、麻薬に近いインパクトがあると思います。

とりあえず気軽に街中で煙草を購入できる環境を無くさないと、いくら健康を説いても意味のない事になってしまいますね。


投稿: NV-CVM | 2010年11月16日 (火) 00時19分

NV-CVM さん、コメントいただき、ありがとうございます。

twitterなどでも禁煙の話がよく出ますが、人によってはかなり辛いようです。そういう話を耳にするにつけ、ニコチンが持つ依存性の強さが怖くなります。しかもその依存性と得られる幸福感が合体すると手強いですね。でも中にはスパッとやめられる人もいますから、人によっては、それほど難しいわけでもないのかもしれません。自分がどちらなのかは、禁煙してみないと分かりませんね。

投稿: fumixie | 2010年11月16日 (火) 13時58分

タバコは何もいいことがありませんね。

この場合、妊婦さんの喫煙は受動喫煙も含まれるのでしょうか。
受動喫煙でもSIDSの危険性が高まるなら、一緒に住んでる方にも気をつけてもらわないとだめですね。
(でも、赤ちゃんを授かった時点で本人も周りもタバコはやめるべきだと思いますが・・)

投稿: パン子 | 2010年11月17日 (水) 10時13分

パン子さん、コメントいただき、ありがとうございます。

参照した記事では受動喫煙と能動喫煙の区別はありませんでしたが、その区別なくタバコの煙は危険だと考える方が妥当ではないかと思います。

それに この記事 でも取り上げましたが、部屋にタバコの煙が無くなったからといって、煙草の煙の害が無くなるわけではないようです。つまり、煙草の煙と空気中の成分から発ガン物質が作られて、それが家具や壁に付着するのだそうです。

タバコの害は煙そのものだけではなく、この記事にもあるように、それによって(ある意味必然的に)作られ、(自分の衣類、身体を含めて)周囲に付着していつまでの残ってしまうと言われる発ガン物質も危険だということです。極端に言えば、喫煙者は毒を身にまとっているとも言えます。

このようなタバコの害にもっとも弱いのが赤ちゃん、乳幼児、子供たち、そしてお母さんのお腹にいる胎児なのです。

投稿: fumixie | 2010年11月17日 (水) 10時36分

なるほどと思えることが沢山書いてありとても勉強になりました。

乳幼児突然死症候群(SIDS)という病気があることを全く知らなかったのでこちらももちろん勉強になりましたが、コメントの「食事は栄養を得る事が動機ではなく、幸福感を得る事が動機となる」や「部屋にタバコの煙が無くなったからといって、煙草の煙の害が無くなるわけではない」ということはなるほど~!!とかなり思いました。知られているようで意外と知られていないことかもしれませんね。

私のまわりの人達にどんどん話して教えてあげたいと思います。

投稿: はるうらら | 2010年11月17日 (水) 16時51分

はるうららさん、コメントいただき、ありがとうございます。

タバコの害に対して、今までとは異なる新たな視点が生まれればと思っています。

それから、禁煙が巷で言われているほどほんとうに難しいものなのか?という点でも、別の視点が生まれればと思います。たしかにニコチンの禁断症状がきつい人もいらっしゃいますが、1日最低60本吸っていた私が、薬も何も使わずにやめられたのですから、けっしてできないことではないのです。

  • 途中で挫折してもいいから、日を置かずに何度でもチャレンジする
  • 要は吸わなきゃいいんだろ、簡単だよ!!
必要なのはこの気持ちだけではないでしょうか。

投稿: fumixie | 2010年11月17日 (水) 17時18分

妊婦さんの喫煙は今までは漠然と害があるんだろうと考えていましたが、ここまで具体的に示されると衝撃です。幸い家内は喫煙をしていませんでしたので元気な子供にも恵まれましたが、考えますと女性だけの自覚に任しておくにはあまりに身勝手な気がします。父親にもそれ相応の覚悟が必要なのでしょう!

投稿: ojalman | 2010年11月18日 (木) 15時34分

ojalmanさん、コメントいただき、ありがとうございます。

禁煙のきっかけはいくつか考えられますが、その1つが、新しくパパやママになるときだそうです。なるほどな、と思います。でも、それよりも、結婚するとき、あるいは結婚式で禁煙の誓いも併せて宣言しちゃうというのがいいかもしれませんね。ニコチンが母体に影響するのなら、同じニコチンが父親の身体に影響を与えると考えても、ぜんぜんおかしくないと思うのですが、どうでしょう。

投稿: fumixie | 2010年11月18日 (木) 16時09分

昔、お付き合いさせて頂いた女性で喫煙をしていた方は2人いましたが、いずれも付き合っていた彼氏が喫煙していた影響で喫煙を開始したと言うことでした。こういうケースは若い女性に多いと思いますので、男性も影響を考え注意する必要があると文章を読んでいて感じました。

投稿: スワン | 2010年11月18日 (木) 17時52分

スワンさん、コメントいただき、ありがとうございます。

おっしゃるとおり、喫煙のきっかけには、周囲の影響がかなり大きいですよね。私の場合も、思い起こせば友人の影響でした。父親も吸ってましたが、だからといって吸いたいとは思いませんでしたが、友人の影響は別なのでしょうね。

投稿: fumixie | 2010年11月18日 (木) 22時22分

喫煙してないのに子供が突然死でなくなりました。いい加減な情報かかないでください

投稿: ゆう | 2011年5月 1日 (日) 02時36分

お察し致します。
私もつい2週間前に大切な近親者を亡くしました。

投稿: fumixie | 2011年5月 1日 (日) 10時19分

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