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2010年8月26日 (木)

やっぱり日光浴は大切なようです

英国 Independent紙の "Revealed: how vitamin D can protect us from cancer" (Tuesday, 24 August 2010) という記事によると、ビタミンDがある種の重い病気から守ってくれることを示す直接の証拠が見つかったのだそうです。ビタミンDをお手軽に手に入れるには日光浴が一番です。記事の細かい専門的な内容はともかく、私のような一般人には、一番最後の「毎日数分間、素肌を直射日光にさらすこと」という実践的なアドバイスが一番大切かもしれません。

"Scientists discover how substance controls actions of genes" (遺伝子の働きを制御する物質を科学者が発見) という書き出しで始まる興味深いこの記事曰く、


ビタミンD がヒトの細胞の DNA と結びつき、多発性硬化症や糖尿病、ガンといった疾患に関わる遺伝子を直接制御することによって、身体をさまざまな重い病気から守ってくれることが研究で示された。

皮膚を日光にさらすと、いわゆる「日光ビタミン」が生成されるが、さまざまな重い疾患に関わる遺伝子ネットワークをこの日光ビタミンが直接制御していることを示す直接の証拠が科学者によって初めて発見された。

これまでの研究から、ビタミンD不足に関わる疾患は、たとえば多発性硬化症といった自己免疫疾患や関節リュウマチ、1型糖尿病といったように、増加の一途をたどっているが、これほど多種多様な疾患が発症する仕組みについて、科学者は説明できなかった。

しかし最新の研究が示す有力なメカニズムから、ビタミンD がヒトゲノムの一部と直接結びつくことがわかった。そこに存在する遺伝子は、免疫システムが自分の体内の組織を攻撃することによって生じる、前述のような重い自己免疫疾患に関わることがわかっている。

「自己免疫やガンなどの分野で行われている遺伝子関連の研究で取り上げられている遺伝子は膨大な数にのぼるが、それらはビタミンDによって制御されているようだ」と言うのは、英国オックスフォードにある Radcliffe hospital 臨床神経科医 George Ebers 教授。

「遺伝子と環境の重大な相互作用によってヒトが病気になる場合、そこにはビタミンDが大きな役割を果たしているということが判明する点で、これは間接的だが興味深い証拠だ」

世界中で10億人が不足していると見積もられているビタミンDは、少量なら食事から取り込めるものの、ほとんどは直射日光に当たることによって皮膚が生成するものである。したがって、日光が少ない北方高緯度地域の住民にとって、この発見は健康に大きく関係している。

Welcome Trust の資金援助を受けた研究者らは、活性型ビタミンDで活性化しておいたヒトの細胞を分析した。その結果ゲノムの DNA に沿って、合計 2776 箇所にビタミンDレセプタータンパク質が結合していることがわかった。さらに、その付近にある 229個の遺伝子の活性状態にビタミンDが大きな影響を与えていることもわかった。

「ゲノム全体を調査して、ビタミンDが結合している箇所をすべて探し当てた。これは、ただ結びついているだけじゃなく、遺伝子の機能に実際に影響を与えていると言えるきわめて確かな証拠だ。しかも単にそれだけに止まらない。実は遺伝子の発現を変えているのだ」とEbers 教授は言う。

同教授の説明によれば「ビタミンDが制御しているのが特徴だと思われる多くの自己免疫性病態に関わる遺伝子は有り余るほどあることがわかっている。だからといって因果関係があるとは言えないだろうが、偶然ではない。たまたまそこにあるわけじゃないことは明白だ。自己免疫性病態に影響を与えることがわかっているこのような遺伝子はかなり偏って存在している。それをビタミンDが制御していることがわかったのだ」

"Genome Research"誌に発表されたこの研究がさらなる調査で支持されれば、広範囲の疾患に対してビタミンDがこのように重要な役割を果たしている理由や、もとから北方高緯度に住んでいる人たちが、何世代にもわたって色の濃い肌よりも効率的に日光を吸収する白い肌を進化させてきた理由が説明できるかもしれない。

「ビタミンDの状況は、比較的最近のゲノムにかかる選択圧の中でも最強の部類になる可能性を秘めている。我々の研究はこの解釈を支持しているように思われる。もしかすると、完全に適応するには時間が足りず、我々は北方の環境にうまく対処できていないのかもしれない」と同教授は言う。

オックスフォード大学 Wellcome Trust Centre for Human Genetics の Sreeram Ramagopalan によると、この発見からビタミンDを補うことが重要になると考えられる。「妊娠中および生後早い時期にビタミンDを補うと、後年その子供の健康によい影響を与える可能性がある」

どうすればいいか

ビタミンDは皮膚で自然に作られるものだが、それに欠かせないのが日光の存在である。日光には UVB、つまりB領域の紫外線が含まれており、これによって、皮膚に偏在する 7-デヒドロコレステロールという前駆体物質がビタミンD3に変換され、これが、肝臓や腎臓で生化学的に活性化されたビタミンDに変換される。

このビタミンは魚や貝類にも比較的多く存在するが、卵や乳製品には少ない。身体にビタミンDを充分供給には、毎日数分間、UVケアを一切していない素肌を直射日光にさらすのがもっとも簡単で最良の方法である。ただし肌の色が薄い人たちは、日焼けしないように気をつけること。


たかが日光浴、されど日光浴ですね。

文:fumixie <fumixie@gmail.com>

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コメント

ビタミンDは、とても前から弥勒菩薩が、話されていたように

日光浴が一番よいようです。その言葉をわすれなかった、

ラエリアンが健康ですごせることを、感謝いたします。

そして、この話を未来の素晴らしい子供達に捧げます。

                   ヒサノリ、

投稿: 中川久幾 | 2010年8月29日 (日) 23時35分

中川久幾さん、コメントいただき、ありがとうございます。

ビタミンDと日光は切っても切れない関係だし、誰でも手に入る無尽蔵のリソースである日光を適切に活用するのは健康の元ですね。

投稿: fumixie | 2010年8月30日 (月) 09時50分

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