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2010年4月10日 (土)

ブルーベリーは脳にも効く?!

ルーベリーが目の健康に良いという話はよく耳にします。それに調べたところでは血圧を下げたり酸化ストレスを防いだり、お腹の脂肪まで落としてくれるとかくれないとか...。まさに八面六臂の活躍です。だからというわけでもありませんが、スーパーマーケットや隣町の農協直売所に行ったときはブルーベリーを買うようにしています。乾燥させたドライブルーベリーなんかもあったりして、それだと直径が5ミリメートルほどなので一度にたくさん食べられて便利。

ういうブルーベリーですが、最近新たな効能が発見されたらしいです。それが 脳に効くという話。脳に効くというのは、正確に言えば記憶力と学習能力が向上する ということのようで、その証拠が初めて発見されたのだそうです。

"Journal of Agricultural and Food Chemistry" に載った "Blueberry Supplementation Improves Memory in Older Adults" (2010年1月4日付け) という研究によると、12週間といいますからおおむね2ヶ月ほどでしょうか、その間、記憶力が低下し始めた平均年齢が76歳の被験者数名に毎日市販のブルーベリージュースを一日2カップから2カップ半飲んでもらったところ、その被験者の記憶力と学習能力が著しく向上したという結果が得られました。

ルーベリーには抗酸化作用と抗炎症作用があるポリフェノールが含まれていて、その中でも突出しているのがアントシアニンという物質。先の研究論文の抄録によると、

... アントシアニンは脳中枢のニューロン信号伝達の強化にも関わっており、ブドウ糖処理の改善や神経変性を軽減してくれそうな効果はもとより、記憶機能の仲介役にもなってくれる。... この予備研究の結果から、ブルーベリーの中期的摂取により認知神経科学上の効果が得られることが考えられる。さらに予防措置の可能性とニューロン機構を研究するためのより包括的な臨床試験の基礎も確立した。
と、まあ、かなり有望な結果が得られたようです。どうして 予防措置の可能性 という言葉が出てきているかというと、認知症は重大な社会問題なのですが、認知症に対する効果的な治療法は無いところから、予防措置が大切になるという背景からきていて、ブルーベリーがその予防措置として有望だということです。

む量は毎日2カップから2カップ半といいますが、日本の1カップは200mlなのに対して、アメリカの1カップは240mlだしイギリスになると285mlにもなります。ですからいずれにしても、毎日0.5リットル強は飲んだことになります。値段は当然ピンキリで、ネットで調べた範囲では1リットルあたり1000円から1500円。ということは、実売価格ならもう少し安くなるかも。しかしいずれにしても安い買い物じゃなさそうです。仮に1リットル1000円だとしても、それで2日分しかないから、60日飲むとなると 1000円 x 30 = 30000円。うは!

究論文の抄録では、「...ワイルド・ブルーベリーのジュースを毎日摂取してもらい...」とありますが、このワイルド・ブルーベリーとはなんのことかと思って、英語版 Wikipedia の blueberry の項を調べてみると、

Commercially offered "wild blueberries" are usually from species that naturally occur only in eastern and north-central North America.
と出ています。つまり市販されている「ワイルド・ブルーベリー」というのは、一般に北米でも東部および中北部にだけ育つ天然物を指すようです。

ジェローム・K・ジェローム作「ボートの三人男」という秀逸な英国ユーモア小説の主人公で、膝に水のたまる病気以外の病気はすべて背負い込んでいると思い込んだ「僕」が友人の医者に診てもらったところ、その医者はこのような処方箋を書きました。

  • ビフテキ1ポンド
  • ビール1パイント(6時間ごとに服用)
  • 散歩10マイル(毎朝)
  • 就寝正11時(毎晩)
  • 小難しいことはいっさい頭に詰めこむな
なんとも粋な処方箋ですが、この研究ももっと広く知れわたって認知症の予防に役立つということになれば、
  • ブルーベリージュース200ミリリットル(毎食後に服用)
なんていう処方箋を書いてもらって、それに健康保険が適用されたりして3割負担で買えると嬉しいんだけどなあ。

自然をより深く理解した予防医学 がもっともっと発展普及すればいいのにね。

文:fumixie <fumixie@gmail.com>

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コメント

1月3万円はすごいですねsweat01
それだと、今日本で処方可能なAD治療薬より
23倍(1割負担計算)高いですねsad

でもブルーベリーの隠れた力って凄いですねsun

投稿: E.F野 | 2010年4月10日 (土) 20時09分

コメントいただき、ありがとうございます。

ひと月というか、60日分で30000円 という 机上の計算 ですが。ブルーベリージュースが実際いくらで売られているかは知らないもので (^^;)。ネット上の情報をつらつら眺めても、やはり高いという印象ですね。近所のスーパーマーケットで売っている生のブルーベリーも20ないし30個前後のパックで数百円ほどします。

AD治療薬の23倍ということは、えーと、電卓、電卓 ...
X x 0.1 x 23 = 30000
として、保険適用前のAD治療薬は13000円前後ということですか。やはりブルーベリージュースにも健康保険を適用してもらわねば :-)。

でも、恐るべし、ブルーベリー!!ですよね。

投稿: fumixie | 2010年4月10日 (土) 21時19分

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