« 幸せは心臓病予防の鍵?! | トップページ | 摂取カロリーと寿命の関係(その2) »

2010年4月19日 (月)

摂取カロリーと寿命の関係

ScienceDaily.com How Eating Less Might Make You Live Longer ScienceDaily (Mar. 6, 2007) "という記事があります。これはカロリーを制限した食事と寿命の関係についての記事です。カロリーと寿命なんて関係ないじゃないかと思っていたのですが、とんでもない、どうやら深い関係がありそうなのです。

もそもカロリーを制限した食事(カロリー制限食)とはなんぞやというと、健康に必要な栄養はすべてもれなく含まれていて、しかも摂取するエネルギー(カロリー)が最小限になっている食事のことです。

験によると、この種の食事をとったマウスは寿命が伸び、ガンや心臓病、卒中といった老化にともなう慢性疾患の発症が遅くなっています。これをヒトにも当てはめてみようじゃないかというわけです。つまり 必要な栄養をきちんとすべて摂取しつつ摂取カロリーを抑える と、病気にもかからず健康で長生きできる?!もしこれが事実なら、一般人としては、過不足無く栄養がとれる食事をどう実現するかが悩みどころですね。しかも摂取カロリーを抑えて...

トの場合でも、マウス同様カロリー制限食の方が過食する人よりも長寿になる場合があり、インスリン感受性の低下(糖尿病の前駆的兆候)をはじめとする老化にともなういくつかのバイオマーカーに良い影響をもたらすのだそうです。それはカロリーを制限することによって、酸化による体内の損傷が減少するからだということです。

もどうして?という疑問は残るわけですが、ここで話の都合上、少々深入りすることになります。

の記事によると ...

化によって身体機能が低下する大きな要因は、体内のタンパク質、脂質、DNA に酸化による損傷が積み重なっていくことにあります。酸化物質、特に「遊離基」と呼ばれる化合物は、食べた物がミトコンドリアという細胞構造によってエネルギーに変換されるときに作られます。ある理論によると、カロリーを制限すると老化が遅くなるのは、効率の良いミトコンドリアが生み出されるようになるため遊離基の生成量が減少するためなのだそうです。

こで 米ペニントン バイオメディカル リサーチ センター のアンソニー シビタリス、 エリック ラブシン などの研究者チームがこんな実験をしました。

肥満とは言えないもののやや体重過多の若者36名を募集し、

  • 必要なエネルギー量をすべて満たした 食事を与えたグループ
  • 摂取カロリーを 25% 減らした カロリー制限グループ (CR)
  • 摂取カロリーを 12.5% 減らし、エネルギー消費量を 12.5% 増やした カロリー制限に運動を加えたグループ (CREX)
の3グループに分けました。こうして半年間実験したところ、CR と CREX のグループでは、24時間あたりの全身エネルギー消費量(つまり全身で燃やされるカロリー量)が減少しました。これはミトコンドリアの機能が向上したということになるそうです。

らに CR グループと CREX グループのいずれでも、筋肉中のミトコンドリアの数が増加したし、いずれのグループでも、被験者の筋肉に存在する DNA の損傷、つまり酸化によるストレスの兆候の量が減少していました。

ういったことから、たとえ短期間でもカロリー制限食にすれば生理学上有益な変化が起こり、それが健康増進につながる ことが考えられるとのことです。

だし記事の最後にこう書かれています。

ヒトの場合、カロリー制限とそれがもたらす健康上の効果が長期にわたって維持できるものかどうかは未解決のままである。

によると、腹八分という言葉はアーユルベーダから来ているらしいですが、なんとミトコンドリアまで登場する科学的根拠に支えられた奥深い言葉だったんですね。恐るべし、腹八分!

to be continued...

4月20日追記

今朝(4月20日)NHK のニュースを見ていたら、 パーキンソン病 仕組みを解明 という話題が出てました。その中で研究者はパーキンソン病の原因について、PINK1 と Parkin という2つの遺伝子に着目し、

このため(正常に活動していないミトコンドリアを見つけて分解している)2つの遺伝子の機能が失われると、正常に活動していない「ミトコンドリア」が増えて細胞活動に必要なエネルギーが減り、脳内の神経細胞が破壊されていく
と語っています。

ミトコンドリアは細胞の中にあるごくごく小さなものですが、ミトコンドリアを大切にいたわることは、人の健康に重要な意味をもっているんですね。

文:fumixie <fumixie@gmail.com>

|
|

« 幸せは心臓病予防の鍵?! | トップページ | 摂取カロリーと寿命の関係(その2) »

コメント

カロリー摂取の制限は必要だとはなんとなくわかっていましたが・・・
そんな裏があったんですね!!
細胞の神秘とはすごいものです・・・・。
カロリー摂取量は無視できませんね。

投稿: @K | 2010年4月19日 (月) 16時20分

コメントいただき、ありがとうございます。

私もこの記事を読んで「へえーーーー!」と感じ入ってしまいました。まさかミトコンドリアまで絡んでくるとは思いませんでしたから。

でも、健康を保ちつつ長生きできる 希望に研究の裏付けが得られた形で、うれしい限りです。

投稿: fumixie | 2010年4月19日 (月) 16時39分

 カロリーと寿命の関係…やっぱり日常生活と健康は深いつながりがあるんですね。私の食事は…寿命を縮めているような気が…。気をつけます!!

投稿: タケノコ | 2010年4月22日 (木) 10時41分

コメントいただき、ありがとうございます。

カロリーは少なすぎてもダメなのはもちろんですが、多すぎてもダメなようですね。食事に満足したという「サイン」を見逃さずに、そこで食事を終わると「腹八分」になるのかもしれません。

投稿: fumixie | 2010年4月22日 (木) 12時48分

おもしろいですね☆でも、この飽食の時代で、おいしいものがたくさんある中で腹八分目というのは難しいですね!小さいミトコンドリアもたまには労らないといけないですね☆

投稿: maronn | 2010年4月23日 (金) 11時35分

コメントいただき、ありがとうございます。

腹八分というのは、実に到達しがたい、手強い相手です。食事前には、よし! と心に刻んで席に着くのですが、食べ始めると、刻んだはずの「よし!」がどこかに行ってしまうんですよね。

でも、私の場合はダイエット実践中(3年半)ということもあり、一日単位でカロリーの帳尻をざっくり合わせればいいかな、と安直に考えてます f(^^)

投稿: fumixie | 2010年4月23日 (金) 15時20分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/117495/48126461

この記事へのトラックバック一覧です: 摂取カロリーと寿命の関係:

« 幸せは心臓病予防の鍵?! | トップページ | 摂取カロリーと寿命の関係(その2) »