« ジャンクフード中毒は肥満の手がかりになるか:研究報告 | トップページ | 平成22年4月の予定 »

2010年3月31日 (水)

活性酸素とオレンジジュース

ーパーマーケットでよく見かける食材で健康が保てるとすれば、手軽で財布にもやさしく、一般庶民とすれば願ったり叶ったりである。今回の記事もそういう内容である。

ューヨーク州立大学バッファロー校 の NewsCenter に "Flavonoids in Orange Juice Suppress Oxidative Stress from High-Fat, High-Carb Meal" (March 30, 2010) という記事 が載った。つまりオレンジジュースに含まれるフラボノイドが、高脂肪、高炭水化物の食事が原因の酸化ストレスを抑えるというのである。

の研究は 米国立衛生研究所、米国糖尿病協会に加えて 米フロリダ州政府柑橘局 からも助成金を受けているという点が気になるといえば気になるが、それはともかく...、この記事をざっと要約してみるとこうなる。

肪や炭水化物食が多い食事をとると体内で酸化や炎症が起きるが、併せてフラボノイドを含む食べ物をとると、酸化や炎症のストレスが中和されて、血管の損傷を防いでくれることが、ニューヨーク州立大学バッファロー校の内分泌学者らの研究で明らかになった。

回初めて分かったことだが、研究データによれば、高脂肪、高炭水化物食と一緒にオレンジジュースを飲むと、活性酸素種をはじめとする炎症性物質の著しい増加が抑えられた。しかし水や砂糖を入れた飲み物を飲んだ場合にはこの現象は発生しなかった。なお、この研究で使われたオレンジジュースは濃縮還元タイプではなく、ストレートジュースだった。

性酸素は血管の内壁に炎症を引き起こし、心臓発作や脳卒中の要因になることはよく知られたことだが、オレンジジュースのこの強力な予防作用は、おそらく大量に含まれるフラボノイド、ナリンゲニンとヘスペリジンという重要な抗酸化物質と関連がある。

の研究データで重要なのは、高脂肪、高炭水化物の食事は、あっという間に、しかも手酷く炎症を誘発すること、そしてこのプロセスは細胞レベル、分子レベルで起きていることである。そして炎症は肥満やインスリン耐性をはじめとするいろいろな疾患につながる場合がある。

から食後に炎症が繰り返し延々と積み重なっていかないように、炎症を起こさない安全な食物を選ぶことが大切になる。

どういう研究をしたのか

加したのは20歳から40歳までの健康で普通の体重の男女10名ずつの3グループ。一晩食事を抜いた後、参加者は900カロリーの朝食(エッグマフィンサンドイッチ、ソーセージマフィンサンドイッチ、ハッシュポテト)をとった。この食事には炭水化物が81グラム、脂肪が51グラム、たんぱく質が32グラム含まれている。

食と一緒に一つのグループには300カロリーの濃縮還元していないストレートのオレンジジュース、2番めのグループには300カロリーのブドウ糖ジュース、残りのグループには同量の水を飲んでもらった。参加者に与えられた食事の時間は15分。そして食事前と食事の1時間後、3時間後、および5時間後に採血した。炎症のメディエータは、いずれのグループも食事前には顕著な差異はなかった。

事後の血液サンプルを分析した結果、活性酸素の増加率は水を飲んだグループで62%、ブドウ糖ジュースを飲んだグループで63%、オレンジジュースを飲んだグループで47%だった。さらに Toll様受容体という血液成分も増加していた。

つまり、

とブドウ糖のジュース、オレンジジュースのうち、食事後の活性酸素の増加をいちばん抑えてくれるのがオレンジジュースだったというわけである。研究のスポンサーに名を連ねているのが米フロリダ州政府柑橘局だけにオレンジジュースを使ったのだろうが、ひょっとしたらオレンジジュース以外にも食事による活性酸素の増加を抑えてくれる食べ物はあるかもしれない。日本食の食材などは大いに可能性がありそうな気がする。

いうわけで Google をあたってみたが、なにせ Google なものだから玉石混交で、しかも大量にヒットしてしまい、その中から選び出すのはちょっと苦労するので、この件はペンディング f(^^) 。それでも一般庶民にはありがたい研究である。

文:fumixie <fumixie@gmail.com>

|
|

« ジャンクフード中毒は肥満の手がかりになるか:研究報告 | トップページ | 平成22年4月の予定 »

コメント

私は朝食とともにいつも果汁100%のリンゴジュースの飲んでおりました。オレンジジュース以外にも活性酸素を抑える食品があるかもしれないとのことでしたが、早速明日からオレンジジュースを飲んでみたいなと思いました。
28日の内容で食品の遺伝子の働きについて書かれておりましたが研究が進んでもっとたくさんのことが明らかになってくれば、健康がもっと身近なものとなり、逆に健康に悪いものは消えていくのかなと思いました。

投稿: はるうらら | 2010年3月31日 (水) 22時49分

コメントいただき、ありがとうございます。

私はここ1、2ヶ月ほど、豆腐も作れるという豆乳を朝食に飲んでます。子供の頃は豆乳があまり好きではなかったのですが、なぜか飲めるようになっていました。夕食時には純米酢を大さじ1杯。こういう情報を共有するのもいいですね。

欧米には

"An apple a day keeps a doctor away."
(1日1個リンゴを食べれば医者いらず)
という言葉があるそうですから、リンゴも捨てがたいですが、「恐るべし、オレンジジュース!」という感じでしょうか。

「研究が進んでもっとたくさんのことが明らかになってくれば、健康がもっと身近なものとなり、逆に健康に悪いものは消えていくのかな」というご意見、まったくおっしゃるとおりだと思います。食べ物でも環境でも、健康に役立つものは自然がちゃんと用意してくれているのですから、そちらの方面の研究をもっともっと進めてほしいですよね。そうすれば薬剤に頼る必要もなくなるでしょうし、おっしゃるように、健康に悪いものは自然と淘汰されていくのではないでしょうか。そうあってほしいですね。

投稿: fumixie | 2010年3月31日 (水) 23時18分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/117495/47958660

この記事へのトラックバック一覧です: 活性酸素とオレンジジュース:

« ジャンクフード中毒は肥満の手がかりになるか:研究報告 | トップページ | 平成22年4月の予定 »