« ニュートリゲノミクス = パーソナル・ヘルスケア | トップページ | ジャンクフード中毒は肥満の手がかりになるか:研究報告 »

2010年3月29日 (月)

「最後の晩餐」も過食ぎみ

「最後の晩餐」といえば、イタリアはミラノ、サンタ・マリア・デレ・グラツィエ教会にある、かのレオナルド・ダ・ビンチが描いたものがもっとも有名だが、「最後の晩餐」を描いた画家は、なにもレオナルド・ダ・ビンチ一人ではないそうだ。たしかに「最後の晩餐」というのは新約聖書(マタイ 26章20節、マルコ 14章15節、ルカ 22章12節)に記されている話なので、多くの画家が題材にしたことだろう。

事には当然食べ物が付き物で、「最後の晩餐」にももちろん料理が描き込まれている。実は絵が描かれた年代を下るにつれて、そこに描かれている料理の一人前の分量が増えているのだそうだ。

"The New York Times" 紙の Week in Review に掲載されている Prime Number (March 26, 2010) という小さな記事によると、過去千年間に52人が描いた「最後の晩餐」について、そのメインディッシュ、皿、パン一塊りの大きさを調べた人がいる。それはブライアンとクレイグのワンシンク兄弟(前者はコーネル大学、後者はバージニア・ウェスリアン・カレッジ)。その結果によると、一人前のメインディッシュはこれまでに 69.2% 増えたし、皿は 66%、パン一塊りは 23% それぞれ大きくなったのだそうだ。

事に供される食べ物の量とそれを乗せる皿が増大しているこの現象は人々を過食に追い込むものだが、これは、過去千年の間に食物が豊富に出回り簡単に手に入るようになるにつれて徐々に現れてきたものだということがこの結果から言えるだろう、とブライアン・ワンシンクは語る。

しかに、屋台ブルーさんのお書きになった 食事量をコントロールするシンプルな3つの方法 という記事の中にも、

1.お皿の大きさを小さくする
お皿、ボウル、カップのサイズも時代と共に大きくなっていった。食事を載せる食器類が大きくなると食べる量に影響があるってのもよく知られていることだ。
という記述があるが、これまでに食料が増産され、多くの人が食料を容易に、そして豊富に入手できるようになってきたという過去千年間の歴史的経緯から見ても :-) 現在ダイエットを心がけている人にとっても、これからダイエットに取り組もうという人にとっても充分納得できるアドバイスだろう。

どうやって調べたか

"International Journal of Obesity" に掲載された "The largest Last Supper: depictions of food portions and plate size increased over the millennium" (23 March 2010) というの論文の抄録でワンシンク兄弟は、「芸術が人生/生活を写し取り、食事の量が時とともにおしなべて増加してきたものなら、その傾向は食べ物を描いた絵画に反映していそうなものだ」と語っている。そして彼らは、代表的な「最後の晩餐」52点について、"Last Supper" (Phaidon Press 刊)という本に描かれている絵を基準に置き、CAD-CAM の手法を使って料理と頭の大きさの相対比率を計算した。その結果、メインディッシュは69.2%、パンは23.1%、皿は65.6% それぞれ大きくなっていた。

文:fumixie <fumixie@gmail.com>

|
|

« ニュートリゲノミクス = パーソナル・ヘルスケア | トップページ | ジャンクフード中毒は肥満の手がかりになるか:研究報告 »

コメント

初めてのコメントです。
たしかにお皿を小さくするのは一番効果的な気がします。
そう考えると、よく言われていますが、小さいお椀に少しづつよそわれている、野菜と魚が中心の日本食はとても体にいいのですね。
最近、「とりあえずお腹がいっぱいになればいいや・・」という目線で食べ物を選んでいたので、少し見直します。

去年の4月から大幅な体重の増減があるので、そろそろ落ち着かないと、体に悪い気がします。

投稿: イロイロぱんだ | 2010年3月30日 (火) 10時14分

コメントいただき、ありがとうございます。

そうなんですよね。料理を盛る皿を小さくするというのは、一番簡単、かつ効果的な対策のような気がしますね。私なども、数年前から、ご飯を盛るお椀は一回りか二回りほど小さくなっています。もっとも、そのお椀にてんこ盛りしたのでは無意味ですけどね (^^;)

あとは「腹八分」をメドにすることかなあ。これって、意外と難しいんですよ、私にとっては。皆さんはどうなのでしょうね。

キーポイントは、何が腹八分のサインなのかを知ることと、そこで箸を置く決断力 f(^^) でしょうか。頂上を目前に下山の決断をせざるをえない登山家の心境とでもいいますか...

投稿: fumixie | 2010年3月30日 (火) 10時45分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/117495/47940717

この記事へのトラックバック一覧です: 「最後の晩餐」も過食ぎみ:

« ニュートリゲノミクス = パーソナル・ヘルスケア | トップページ | ジャンクフード中毒は肥満の手がかりになるか:研究報告 »