« 異性化糖 "High Fructose Corn Syrup" はメタボのもと? | トップページ | ニュートリゲノミクス = パーソナル・ヘルスケア »

2010年3月28日 (日)

楽観主義は免疫を活性化するかも

ダイエットに限らず、健康的に生きるために重要なのは、食生活と運動習慣、それにメンタル面での取り組みが必要となる。そんな訳で、私は、この3つを統合的に考える「ダイエット・トリニティー」という造語を作ったけど知っているかな?

メンタル面の重要性は、誰もが経験的に知っているけど、エビデンスとなると極端に少ない。今日のニュースは、そんなメンタルな側面に目を向けた研究報告の1つになるから重要だよ。

ライフログでも以前に「楽観主義」に関する記事を紹介していて、昨年(2009年)の9月29日のエントリーに「楽観主義って減量に悪い?」ってのがある。タイトルから「楽観主義」はダイエットによくないと短絡的に考えてしまうかもしれない。非現実的な考えを持った楽観主義は確かに、ダイエットへの取り組みに失敗してしまうかもしれない。しかし、現実的なゴールをセットしていれば、楽観的な取り組みでいいかもしれない。ネガティブな気持ちが生まれてもポジティブな行動に変えられる人間こそ健康的な生活を送れるのだろう。

今日のヘルスデイのニュースは、当に私がいつも患者さんに話している内容の裏付けとなるエビデンスだろう。こういう報告は本当に重要だね。

文:屋台ブルー

Bnr80_15_04Banner_03<--気に入ったらクリックしてください。

楽観主義は免疫を活性化するかも
Optimism May Boost Immune System

生活態度が健康に影響するという小規模な研究報告

3月25日木曜日(ヘルスデイニュース) -- 楽観的な生き方は、感染に対して抵抗力を強化するかもしれないと新しい研究から言える。

この報告は、明るい側面に目を向けることで健康状態がよくなるという証明にはなっていないが、「同じ性格で同じ遺伝子を持った1人の人間でも -- 陽気な気分の時と暗い気分の時で、免疫反応が変化する」という現象から考えられている生き方と病気の関連性にエビデンスを加えることになったと、報告の著者、ケンタッキー大学の心理学科のSuzanne C. Segerstrom教授が話してくれた。

2001年から2005年にかけて、Segerstrom教授のグループは、法学部の1年生、124名の調査を行った。生徒達の大多数は、白人(90%)で女性(55%)、学校の成績に関してどのくらい楽観的に考えているか訊ねている質問票に答えてもらった。

被験者には、さらに、皮下に抗原を注射して膨疹を作って免疫反応を起こさせた。大きな膨疹は、強い免疫反応を起こしたことを意味している。

雑誌Psychological Scienceの3月号に報告した研究者によると、長い時間にわたって楽観的になった学生ほど、より強い免疫反応を生じ、悲観的になればなるほど弱い免疫反応を生じていることが分かった。

でも、それだけじゃない。「楽観的に思えば思うほど、人は幸福感を感じ、人に優しくなれて楽しむことができるから、それが楽観主義と免疫の関連性の説明になるだろう」とSegersorom教授は述べた。

もっと全体像で見れば、楽観主義が免疫に及ぼす影響力は限られているかもしれない、「長期間にわたって免疫反応の揺らぎを引き起こす他の多くの因子も考える必要性はある」と彼女は説明した。

ジョージ・マンソン大学の心理学科のJames E. Maddux教授によれば、この報告は、「1950年代から1960年代に言われていたポジティブ・シンキングという楽観主義の持つ力の1つの例である。」

彼は更に説明したが、「たった1つの研究で確固たる結論付けは難しいけど、本当に、何を考えるかってのは、色々な意味で非常に重要だって事のもう1つのエビデンスになった。」

いったい身体の中で何が起こっているのだろう?態度、感情それが健康と関連性があるとしたら、いったいどのように関連しあっているんだ?ピッツバーグ大学のヘルスケア研究センターの研究員、Hilary Tindle医師はいくつかの仮説を話してくれた。

1つ言えることは、「幸福になったり、ポジティブで希望に満ちている人は、生き方も健全になってくるんでしょうね」と彼女は話した。それに幸福な人は、ストレスに対して健全な対応をして、回復を早めているんでしょう。

さらに、「ポジティブな人は、医学的な治療やアドバイスを聞き入れやすく、それゆえに、基本的に健康的なのかもしれませんね」とTindle医師は説明した。

昨年の8月に掲載された女性研究の1つで、Tindle医師は、楽観主義が心臓の健康や寿命に影響を与えるという発見をしている。「楽観的な女性は、疾患リスクがより安定しているので、高血圧症や糖尿病は少ない。こういう女性は喫煙も少ないし、エクササイズをよくする。こういった低リスクな状態は、健康的な生活と相関するのかもしれない」と彼女は説明した。

それとも、彼女は書き留めているが、女性の人生観は、ストレスに対する反応性に影響を与える。ひがみっぽく敵意を持つ性格だったら、高血圧や頻脈を引き起こし、他の身体的なリスクにつながっていくだろうとTindle医師は報告していた。

|
|

« 異性化糖 "High Fructose Corn Syrup" はメタボのもと? | トップページ | ニュートリゲノミクス = パーソナル・ヘルスケア »

コメント

心と体が密接な関係にあることは、きっと一般的な周知の事実なのでしょうから、生き方が積極的なら免疫システムだって強くなるというのは、充分納得できる見方だと思います。

投稿: fumixie | 2010年3月28日 (日) 11時19分

一般的に周知のことでも、経験則から言われていることが多いんですよね。
だから、エビデンスの報告は非常に重要になりますよ。小さな報告でもこういうエビデンスを積み上げなければならないんです。そういうわけで、この報告が評価され掲載されているんです。経験的に当たり前だと思っていても、証明されていないことは多いです。

投稿: 屋台ブルー | 2010年3月28日 (日) 19時54分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/117495/47913128

この記事へのトラックバック一覧です: 楽観主義は免疫を活性化するかも:

« 異性化糖 "High Fructose Corn Syrup" はメタボのもと? | トップページ | ニュートリゲノミクス = パーソナル・ヘルスケア »