食事の変化で高齢者のコレステロール値改善 - オメガ3
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皆さん、ご免なさい(^_^;)、先週は全く更新してませんでした。というのも新しい知識をインプットするのに忙しく、アウトプットする暇が無かったのよ。
いやあ、目から鱗の知識を仕入れたんで、吟味して咀嚼していたら新たな疑問が生まれ、それを調べていると、とてもライフログで取りあげられる容量を超越してしまった。なんかもったいぶって話しているけど、この秘密の内容は。4月から始まる超10大学の講義でしていくよ。近隣の人は参加してね。
エクセサイズの知識も増えている。実は、先週末、日本体育協会のスポーツドクター養成講習会に参加して、伊藤静夫先生から最新トレーニング理論の講義を受けた。「40歳からのアスリート」を目指している身として、非常に興味深い内容だったから、更なるリサーチと実践をしていこうと思っている。
パワーアップした食事理論とエクササイズ理論を組み込んだ「超10大学」の講義は面白いと思うよ。参加して下さい(宣伝、宣伝(^^;)。
じゃあ今日のライフログの内容に移ろう。食生活の改善に遅すぎるってことは無いという話だ。ちょっと前まで高脂血症と呼ばれていた脂質代謝異常だけど、医療機関でコレステロール値の高値を指摘され、既にスタチン系の内服薬を飲んでいる人でも、食生活を改善させる意味はある。
表向き、3ヶ月の食事や運動療法でコレステロール値が改善されない場合、スタチン系の薬剤を勧められて飲んでいるだろう。3ヶ月の食事や運動療法で改善効果が見られなくても、頑張って続けていると良くなる可能性はあるよ。諦めないことが重要だと思う。
オメガ3系脂肪酸を摂れば改善効果は高いとい話だけど、これは昔から言われているよね。だってオメガ3系脂肪酸のエイコサペンタエン酸(EPA)は保険適応薬として使用されているからね。スタチン系に比べればコレステロール低下作用は弱いけど、その他のオメガ3系脂肪酸の効果は無視できないんじゃないかな。こういう内服薬は積極的に使っていきたいと思うよ。
食事の変化で高齢者のコレステロール値改善 - オメガ3
Diet changes improve older adults' cholesterol too
ニューヨーク(ロイター・ヘルス) - 食事から摂取する脂肪を改善することで高齢者のコレステロール値を低下させ、コレステロール低下させるスタチン剤を既に飲んでいてもこの効果があるという新しい研究報告がされた。
健康的な食事と定期的なエクササイズをすれば、コレステロールや中性脂肪の値をコントロールしやすくなるという一般的な見解はある。しかし、実際に高齢者が食生活を改善することで、コレステロールや中性脂肪の値がどのように変化するか調べた研究はほとんど無かった。
新しい研究で、900人の49歳以上のオーストラリア人において食生活の変化がどのような効果をもたらしたか10年間にわたって調べられた。開始時に、5%の人は既にコレステロール低下剤、スタチン剤を使っていて、10年後に4分の1が薬でコレステロールのコントロールをしていた。
最終的に、この研究で分かったことは、バターや一般的な飽和脂肪酸摂取を制限した人は、総コレステロール値の低下を示したけど、スタチン剤を飲んでいることに関わらなかった。
これと同じくして、「善玉」HDLコレステロール値は、魚やオメガ3系脂肪酸 - ヘルシーで、脂身の多い魚、サケやサバに多い不飽和脂肪酸を多く食べていると、少しだけ上昇した。食事からオメガ3系脂肪酸の摂取量を増やした人は中性脂肪のレベルも低下させていた。
この結果から、高齢者でもいい油を食材として選択すれば、心臓にいい効果が生まれていると、ドイツ、ドルトムントの小児栄養研究センターのAnette E. Buyken女史は説明した。
重要な事は、彼女がロイター・ヘルスに電子メールでコメントしているが、「飽和脂肪酸の摂取量を減らし、オメガ3系脂肪酸の摂取を増やす有益な効果は、スタチン剤を飲んでいようがいまいが同等だということ。」
個人を見ていけば、食事の変化によるコレステロールと中性脂肪の値の改善はあまり劇的じゃない。
例えば、オメガ3系脂肪酸の摂取が1%増えれば、「善玉」HDLコレステロールの値は約2.5mg/dl上昇する;HDLコレステロール値は40mg/dl以下になると心疾患のリスクファクターになるけど、60mg/dl以上であれば理想的と思われている。
しかしながら、Buyken女史のコメントでは、個々の食生活の変化の効果は積み上げられていく -- 仮に、例えば、バターや飽和脂肪酸の元になる肉をオメガ3系脂肪酸の多い魚に変更するということだ。
これに加えて、健康的な食生活は、コレステロール値の改善という以上に身体にとって有益だという事実があると、Buyken女史は説明する。オメガ3系脂肪酸は、高齢者の加齢黄斑変性や認知症のリスク低下との関連性が示されている。
米国心臓協会によると、成人は飽和脂肪酸の摂取を1日摂取カロリーの7%以下にすべきとして、週に2度、オメガ3系脂肪酸の豊富な魚料理を食べるように勧めている。
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