人間の身体は長距離に向いている
皆さん!私が小太りウルトラランナーだって知っているよね?
今年は、フルマラソンを3時間17分で走って、ウルトラも10時間43分で完走しているけど、見た目は全くランナーに見えない。走っている事を知らない人に驚かれることはよくある。なんせ、体脂肪率は14%で、頬はぷっくりの丸顔だからね。
どうして小太りなのか、それは身体を追い込む練習をしてないからだと思うよ。今年の目標だった年間3000kmはとっくに超える距離練習はしてるんだけどね。
身体を追い込む練習をしていないから過去2年間で怪我は無い。関節も全く問題無い。今年は2度ウルトラを走ったけど、筋肉痛以外の痛みは無いからね。
練習の基本はロング・スロー・ディスタンス(LSD:長距離をゆっくり走る)だけ。インターバル練習は全くしていない。
「40歳からアスリート」というテーマを作って走り始めたけど、無理をしないアスリートて存在するのだろうか?為末大さんのブログに「5%理論」という考え方が書かれていたけど、トップアスリートは5%の合理性の無い世界に生きていて、努力に見合わないものを追い求めているようだ。
5%の世界を覗く事、それ自体を喜びとする人。5%より手前の世界、そこで値段に見合う、努力に見合うものと交換し続ける人。これは世界観の違いです。
トップアスリートの為末さんに、こう書かれると、あくまで健康のために走っている私は格好悪くなっちゃうよね。なんか考え方が劣っているようで後ろめたさを感じてしまう。
アスリートでいるためには競技で勝つことを目的にしないといけない。しかし、健康のためにアスリートになるって考えは、やっぱり矛盾しているのだろうか?
結論は出ないまま、走り続けている。相変わらずLSDを中心にインターバルや心拍トレーニングは無しで走っている。
そんなことを考えていたら、先日ニューヨークタイムズの記事が目に留まった。
「おー!私の練習法を続けてもいいんじゃないか!」、と思わせてくれた面白い内容だった。
もともとデブだった人間がランナーとして変化するためには時間が必要なんだ。ゆっくりと小太り体型を是正していきゃいいなという考えが強くなりました。
練習法も間違って無いだろう。インターバルも心拍トレーニングもしないでサブ3が狙えるか、頑張ってみよう。
裸足(もしくはダイレクトに路面を感じられる靴)で走る練習っていうのもいいかもしれないね。独自の練習法で記録を狙っていこう。
人間の身体は長距離に向いている
The Human Body Is Built for Distance
マラソンを走ったら、身体が持っている本来の能力を超えられるのか?
一般的な考えでは、長距離走ることで、特に関節部分を摩耗して消耗していくだろう。しかし、こういう考えがあっても、記録的な数のランナーがマラソンのスタートラインに集まってくるのを止められない。
昨年、米国では、425,000人のマラソンランナーがゴールテープを切った(英語)けど、これは10年前から20%増えていると、Running USAは発表している。来週、ニューヨーク市民マラソンに40000人参加する。怪我もうなぎ登りで、ある報告(英語)によれば、26.2マイルレース(フルマラソン)の練習をしている90%の人は練習中に怪我をしている。
しかし、最近になって、ベストセラー本が長距離走の考え方に再び議論を巻き起こしている。Christopher McDougall氏の「Born to Run」という本の中に書かれているが、彼は熱心なランナーだったけど怪我に悩まされ、メキシコのタラウマラ族インディアンの世界へ飛び込んでいった、この種族は薄っぺらいサンダルだけで、とてつもなく長い距離を走ることで知られているからだ。
McDougall氏は、ランニングは本質的に危険な行為じゃないという結論付けをした。その代わり、都会的なマラソンでもたらされた商業性により、過度なトレーニングをかき立て、その上、ハイテク靴の売り込みは、粗末なランニングフォームの原因になったため、怪我が増えていると訴えている。
「長距離走るって馬鹿げているという感覚は、どういう訳か20世紀の後半にアメリカで始まった」、とMcDougall氏は私に話してくれた。「ランニングが苦痛と怪我に結びついて考えられるようになったのは、つい最近のことなんだよ。」
人間はランナーになるための進化をしているという概念をサポートする科学的なエビデンスはある。雑誌Sports Medicineの2007年の報告(英語)、ハーバード大学の進化生物学者、Daniel E. Lieherman氏とユタ大学の生物学者、Dnnis M. Bramble氏は、人間のユニークな特性について記述しているけど、それによると、持久走は、人類の進化の中で重要な役割を担っているらしい。
ほとんどの哺乳動物は、人間よりも短距離を走るのは速い - 4本足を持っている彼らに利がある。しかし、長距離になると、人間はどんな動物でも負かすことができる。なぜなら、我々は喘いで熱の発散より、汗をかいて身体を冷やしているので、他の動物で熱が身体に籠もってしまう長距離を走っても、身体を冷却し続けられる。暑い日だったら、26.2マイル(フルマラソン)ランであれば、人間は馬よりも速く走ることができるんじゃないかと二人の科学者は書いている。
なぜ進化の過程で長距離ランナーが好まれたのか?よく知られている考え方では、持久力があることで、原始人は自分たちの食事に肉を取り入れることができたのだ。彼らは、空を見上げてハゲワシを見つけ、長距離を走って殺されたばかりの新鮮な肉に辿り着き、最初に獲物を捕らえた動物が何であれ、肉を盗んだのだろう。
他の研究でも、弓矢が発達する前に、初期のハンターは粘り強い狩りをしなければならなかった。簡単に獲物を仕留めやすくするため、動物が熱で動けなくなるまで何時間も追いかけ続けた。雑誌Current Anthropologyの2006年の報告書(英語)によれば、現代の狩猟採集民族もアフリカのブッシュマンも粘り強い狩りをしている。
「太古の人間から得られる事実を見れば、人間は本質的にランナーだよ」、とBramble医師は説明する。「我々は本当に素晴らしい冷却システムを持っているんだよ」 - 多くの汗腺に少ない体毛。
進化の過程で持久走が好まれたというエビデンスは他にもある。雑誌Experimental Biologyの2月号の記事(英語)では、人間の短い足趾は、他の長い足趾を持っている動物に比べて、効率的に走れるようになっている。足趾の長さが少なくとも20%伸びると足の緻密性は2倍になる。親趾が横に付いているのでは無く真っ直ぐついているという事実を見れば、我々は走るために進化したと言えるだろう。
「親趾は他の趾と並んで真っ直ぐに並んでいる、猿や、最も人類に近い走らない種で見られるように、親趾は変な方向に付いていないんだ」、Bramble医師は続ける。「これこそ走るために最も力がかかるところ:親趾こそ最後に地面から離れる部分だ。」
バネのように働く足の靱帯や腱は走るために不可欠だ。(我々に最も近い種であるチンパンジーには無い。) 細いウエストや身体の中央部分は、腕の振りを助けて、道を走る時に身体がジグザグにならないようにする。人間はバランス感覚を極端に発展させている。これは走っている時に頭部を安定させるために都合がいい。人間は更に、20マイル分に匹敵するグリコーゲンを筋肉中に蓄えることもできる。
そして、身体の中で一番大きな筋肉である大臀筋は、走っている時だけ必要としている。「君のお尻は走るための筋肉だよ;歩いている時は殆ど使われないからね」、とLieberman医師は話してくれた。「頭の先からつま先まで我々の身体にある多くの機能が、ランニングをするために上手く使われている。」
それじゃあ、もし走るために生まれたとしたら、どうしてランナーは怪我ばかりするのだろうか?多くの理由の絡み合いが原因を作っている、と専門家は説明する。幼少からエクササイズを始めれば、靱帯や筋肉の発育に影響を与えられるだろう。しかし、多くの人は大人になるまでランニングをしないから、身体は長距離を走るために身体ができていないのかもしれない。人工的な道やハイテク靴を履いて走ると、ランニングをするための生物学的な特性が変わってしまい、怪我をする危険性が高まるのだろう。
じゃあどうすればいいのか?ゆっくりと、気楽なトレーニングを長時間かけてすれば効果があるだろう;そうだよ快活に歩くのだっていい、こうすれば辛抱強いハンターの行動を真似していることになる。そして色々なコンディションの道をクッションの少ない単純な靴を履いて走ると、生まれもっているランニングフォームに戻ることができるだろう。
McDougall氏は、自分の執筆のために調査をしてる時、自分のランニンフフォームを是正して厚いクッションの入った靴をやめた。彼は三年間の間、怪我もなく走り続けている。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
なんだか凄く納得しました。
確かに人間は多くの哺乳類に対して短距離を走るという点では劣っていますが、長距離を走るという点では大変優れていますよね
冷却システム、短い足趾・・・なるほどo(*^▽^*)o
あと、為末大さんの「5%理論」・・・深いですね・・
投稿: E.F野 | 2009年11月 8日 (日) 04時57分
少しでも勉強になっているって知るだけで、ブログを書いている私は嬉しいですね。またコメントしてください。
投稿: 屋台ブルー | 2009年11月17日 (火) 11時50分