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2009年7月15日 (水)

中等量の飲酒は認知症を遠ざけるだろう

文:屋台ブルー <ライフログ・オーガナイザー>

昨日の続きで、アルツハイマー型認知症の話をしよう。オーストリアのベニスで国際アルツハイマー病カンファレンスが開催されているって話をしたよね、連日色々なニュースが出ている。

今日も、そんな認知症の話題を取りあげる。

今日のLife-LOGの記事で扱う記事は、酒飲みの屋台ブルーには嬉しい内容だった。しかし、ニュースを読んでいて感じたことは、やはり発症すると治療に難儀する病気は予防が重要だってこと。じゃあどうすれば予防できるんだろう?まだまだ確証を得た予防法は無いけど、健康的な生活を送るしかなさそうだ。

このカンファレンスで話題になっていたトピックを紹介しておこう。

アルツハイマー型認知症は、今のところ早期治療が非常に重要なんだけど、早期発見は意外に難しい。有効なバイオマーカーが無いからだ。確定診断をするために、亡くなってから剖検をして脳の組織にβアミロイドやタウ蛋白質の沈着を認めて、後付で確定診断をしている状態なんでね。

今年のカンファレンスで2つの診断法が紹介されていた。アイルランドのグループは、MRIを使った脳容積測定と3つのメモリーテストを組み合わせによる早期診断。米国のグループはPETを使って脳内の糖代謝測定とメモリーテストの組み合わせ。

なかなか末梢血で診断する方法は無さそうだ。

興味深い話が1つあった。アルツハイマー型認知症にAPOE4遺伝子が関わっているという話は有名だけど、Allen Roses医師が発見したAPOE4関連遺伝子TOMM40遺伝子も発症進展に関わっているということ。

APOE4とTOMM40の両遺伝子を調べることで85%から90%の遺伝的な発症が分かるらしい。

さあ、一般の臨床利用にどのように反映されていくことやら。

治療法の話もいくつかあるけど、βアミロイドの沈着を軽減させことができる経口の新薬が臨床試験をしていた。なんと副作用があり問題にぶち当たったようだ。

リウマチに使っているTNF-alphaアンタゴニストのアルツハイマー型認知症への利用の話も面白いよ。2008年の報告で、劇的な効果を示したパイロットスタディの報告があるからね。

まあ、こういう話は外来で話す話題かな。今日の話題を読んで下さい。

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中等量の飲酒は認知症を遠ざけるだろう
Moderate drinking may stave off dementia

ニューヨーク(Reuters Health) - 毎日1杯か2杯の飲酒をすれば、高齢者の認知症を予防するかもしれない、2009年国際アルツハイマー病カンファレンスがオーストリアのベニスで開催され、月曜日の講演で発表された内容だ。しかし、アルコールを飲み過ぎると認知症を進めてしまう。

この結果から、中等量の飲酒をしている認知能の正常な75歳以上の高齢者は、6年間観察していると、全く飲まない人に比べて、認知症に40%なりにくい。これには反して、既にある程度認知能が落ちている高齢者の場合、アルコールを飲めば、全く効果が無いどころか、悪化させる可能性もある。

「中年期から75歳以上になっても認知能は保たれるという、中等量の飲酒の利点を発表できて嬉しい」、とノースカロライナ、スイスコン-サーレムのウエイク・フォレスト大学のKaycee M. Sink医師はReutes Healthに話してくれた。

Sink医師によれば、彼女のグループの研究は、アルコールの摂取と認知症の相関を初めてみたものではないけど、いくつかの要因は独創的だそうだ。

「この研究は、米国で住む高齢者を長期間観察した規模の大きな研究の1つであり、被験者は今までの研究報告のどれよりも高齢で、アルコール摂取の影響も、正常な認知能の高齢者と中等認知能低下の高齢者、両者で比べることができている。」

Ginkgo Evaluation of Memory Study(GEMS)に登録している3069名の高齢者が被験者に含まれている。広範な内容のテストに基づいて、被験者は正常人知能と中等度認知能低下のグループに分けられた。アルコールの摂取量、無し、少量、中等量、そして多量の分類は、週に飲む回数、0、1〜7、8〜14、そして>14を基準にして分けられた。

試験開始時に、2587名の正常認知能と482名の中等度認知能低下が認められていた。アルコールの摂取に関して言えば、40%がアルコールを飲まないか少量飲酒者であり、中等量と多量の飲酒者はそれぞれ10%ぐらいだった。

試験追跡期間の間に500例以上の認知症発症例を認めた。既に述べたように、研究開始時に正常認知能だったグループでは、中等量の飲酒をしていれば認知症の予防効果が認められた。

しかしながら、開始時に中等度の認知能低下を認めるグループでは、多量の飲酒者は、飲まないグループに比べて、認知症になるリスクがほぼ倍になる、とSink医師は話した。

「誰でも医学的なコンディションや既往歴は異なっているから、アルコールの摂取が認知症のリスクを止めるのに適している訳じゃないだろう」、Sink医師はコメントした。「我々が言えることは、この研究から、今ガイドラインが推奨しているアルコール摂取量を高齢者になって、正常の認知能で中等量の飲酒者なら、習慣を変える必要性はないってことだ。」

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コメント

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投稿: sirube | 2009年7月16日 (木) 01時18分

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