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2009年6月19日 (金)

新しい研究で示される肥満者の食べ過ぎる理由

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今週はお休みにすると言っていながら、騙し討ちのようにアップしてしまった。

Diet Blog(ダイエットブログ)をチェックしていたら、さほど考察の必要なさそうな記事がアップされていたので、紹介しておこう。

一言だけは言いたいことはある。

肥満体になると、単純に体脂肪が増えている状態じゃないということを理解しなければならない。脂肪細胞は内分泌腺と言われるほど多彩な生理活性物質(アディポカイン)を産生していて、脂肪細胞が膨化することでこのアディポカインの産生パターンが変化する。すると、適正体重の人と異なる生理反応を引き起こしてても不思議じゃないよね。

食欲に働くアディポカインには、アディポネクチン、レプチン、グレリンなどがあり、それぞれ食欲との関わりが示されているから、今日のDiet Blogの記事で紹介されている唾液量が重要ということじゃないだろう。ただ、唾液の産生量も変化するように生理学的な反応が変わっちゃうのが肥満だ。

なかなか痩せないし維持することも困難だけど、強い意志と正しい知識があれば難しくない。正しい情報をドンドン吸収してくだされ。

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新しい研究で示される肥満者の食べ過ぎる理由
New Study Suggests Why Obese People Overeat

雑誌Obesity Surgery(訳注:肥満外科学だって。笑っちゃうようなタイトルの雑誌だ)に掲載された新しい研究によると、過度の肥満者は、適正体重の人に比べて、食事に対する生理反応が異なることが示唆された。

私たちはほとんどは、食べ過ぎの理由に関する報告に対して、飽き飽きしているけど、この研究は本当に面白い。

この研究では、被験者の舌の上に水を載せてから、レモンジュースを載せる、コットンスワブを使って、経過時間で唾液量の測定をした。研究者によると、過度の肥満者(すべて肥満手術候補者)は、適正体重の人に比較すると、新しい味覚に対する反応として唾液分泌が長時間続いた。

これ自体は、目を見張るような結果じゃないけど、この研究の主要著者であるBond医師は次の様に説明している:

唾液の産生に関して言えば、普通、食事の味になれたり、十分食べ終えたら、減少していくものだ。この過程は、馴化(ハビチュエーション)と呼ばれていて、満腹感と関連性がある。

結果として、この研究の肥満者は、満腹感を感じにくかったと、Bond医師は説明する:

肥満者は満腹感を感じにくいし、その結果として、食べ続けてしまう。

これは面白い研究であり、そして過食傾向になる理由を調べるための道筋となる可能性はある。しかしながら、非常に規模の小さい(34名の肥満者、18名の適正体重者)であり、Bond医師は強調するけど、必ずしも唾液反応が過食の原因という訳ではない。

肥満者は肥満になる前に異常な反応を示すようになるかどうかは分からないし、肥満になっている過程で引き起こされるのかどうかも分からない。それに、減量をしたらこの反応にも変化が起きるかどうかも分からない。

研究の詳しい内容は:Differences in Salivary Habituation to a Taste Stimulus in Bariatric Surgery Candidates and Normal-Weight Controls.

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コメント

お久しぶりです。唾液と満腹感の関係に着目するところがユニークですね。そんなところに関係なんてあるんかなあ、という感じです。

なお「???」という訳が二点ほどありました。

一つ目。「新しい味覚に対する返納として唾液分泌が長時間続いた」の「返納」は「反応」ですよね。

二つ目。「肥満手術の適応のある」の部分。"all candidates for bariatric surgery" の candidate は「候補者、対象者」という意味だから、「肥満手術の全対象者」とか「肥満手術が必要なほど太っている人全員」というニュアンスだと思います。

投稿: fumixie | 2009年6月21日 (日) 20時53分

fumixieさん、お久しぶりです。

かなり誤字脱字の多い私の文章を読んでいただきありがとうございます。ご指摘の通り「返納」じゃないですよね「反応」です。修正します。

二つ目も仰るとおりです。ちょっと勘違い意訳をし過ぎましたね。修正します。

いつもありがとうございます。また何でもいいからコメントしてください。

投稿: 屋台ブルー | 2009年6月23日 (火) 10時52分

「肥満手術の適応のある」の部分ですが、屋台ブルーさんの「意訳をし過ぎましたね」という言葉で、意味が分かりました。なるほどね、そういう意味だったか。。。という感じです。(^^)/

投稿: fumixie | 2009年6月23日 (火) 18時52分

文意を変えないようにしないとね。
もう少しちゃんと訳さないと翻訳家にはなれませんね(^^;)

でも、サイエンス関連では、酷い日本語訳をしている人もいるし、
根本的に酷い原文の場合もあるから何とも言えませんよ。

投稿: 屋台ブルー | 2009年6月24日 (水) 16時26分

たしかにおっしゃる通りだと思います。コンピュータ関連の書籍でも、質の悪い訳文がたまに見受けられます。そういう本を買ってしまったときはがっかりしてしまいますf(^^)
分野は違いますが、これは「超一級」の訳文だと思うのが、丸谷才一という人が訳した、「ボートの三人男」というイギリスのユーモア小説。これには翻訳臭が一切感じられません。個人的には別格だと思っています。

投稿: fumixie | 2009年6月24日 (水) 22時54分

唾液と肥満が関連があるのは興味深いです。
人間の体は環境に適応するように出来ているんですね。
自分自身でも食べる量が増えれば、体が量を食べないと満足しなくなっていく気がします。
逆に適度な量に慣れて行けば、自然に維持できるようになるということだと思いますが・・・なかなか根気がいりますね。

投稿: うりりん | 2009年6月25日 (木) 09時11分

fumixieさん、

丸谷才一さんですね。名前はよく聞きますが、意識したこと無かったですよ。「ボートの三人男」ちょっと気になります。

文学作品の翻訳って、翻訳者に文才が無いと話になりませんよね。私は専門分野の翻訳しかできないな。

投稿: 屋台ブルー | 2009年6月25日 (木) 12時17分

うりりんさん、

やっぱり根気はいりますよ。何事も続ける事が重要で、当たり前すぎるけど「継続は力なり」です。

投稿: 屋台ブルー | 2009年6月25日 (木) 12時19分

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