行動療法が減量の鍵になるか?

第17回欧州肥満学会議が、オランダ、アムステルダムで今月6日から9日まで開催されていたらしい。
こういう国際会議に参加したいよね。学会に参加すると、その分野の大まかな流れを簡単に知る事ができるし、文献になっていないプリミティブな内容も聴けて楽しいからね。
さて、ここでは取りあげなかったけど、実は、Reutersで、欧州肥満学会議の話題が出ていた。
Overeating to blame for U.S. obesity epidemic
過去30年にわたって、米国が肥満大国としてひた走る原因は、運動量の低下じゃなく、カロリー過多だったという報告だ。
運動量の低下なんて、カロリー過多に比べれば、取るに足らない問題らしい。実は、過去30年にわたって米国民がどのくらい食べ、どのくらい太ったか、国民代表調査票や食糧供給データから計算したらしい。すると、成人の場合、10.8kgの増加という予想値が導かれた。しかし、実際は、8.6kgの増加だった。予想値ほど増えなかった理由としてエクササイズをしているという結論だった。
当然と言えば当然のような結果だけど、国が肥満問題に取り組む際、この結果は重要な意味を持ってくるだろう。
米国の肥満問題への取り組みが転換期を迎えたと思ったよ。
米国を太らせている原因が食生活という理由なら、食生活への介入が容易になるからだ。
実際、米国では、清涼飲料水の課税額を引き上げる話が出ている。今後、肥満を増長させる加工食品の課税額引き上げの流れになるんじゃないかと思う。
肥満問題は個人的な問題だけど、明らかに社会問題にもなっているため、国が介入すべきだ。国が介入するために、確固たる根拠が示された方法を選択しなければならない。この結果から考えても、運動の啓蒙活動より加工食品を規制した方が効果があるって素人でも考えられるだろう。
しかし、これには難しい問題が絡んでくる。食品メーカーや外食産業は、強大で金を持っている。ということは、政治的にも強いから簡単に規制するなんてできやしないだろう。
ちょっと外れた例え話になるけど、私の住む香川県は、讃岐うどんで有名だ。もし、讃岐うどんは身体に悪いと思う人が増えてしまうと、讃岐うどんを食べる観光客は減り、うどん消費量も減ってしまう。すると、香川の地場産業が崩壊することになる。一番困るのは、ここに住んでいる我々だ。私は個人的にうどんをあまり食べない(学生の頃に一般的な人のうどん消費量を既に食べてしまったという話もあるけどね)けど、他県民にはうどんの自慢をするし、他人がうどんを食べることを否定しない。矛盾した自分がいるんだよ(^_^;)
日本政府も、同じような立場かもね。生活習慣病対策として「健康日本21」という国民の健康づくりへのプロジェクトが平成15年に始まったけど、中間発表があった一昨年、芳しくない報告だったため、昨年改訂された。しかし、改訂されても、運動への取り組みが中心であり、食生活への取り組みはサポート的なまま。これが上手くいくと思う?たぶん、この政府の試みは失敗するかも。
米国の肥満問題への取り組みがどの方向に向かっていくのか興味深いところだ。日本でも、加工食品の課税額を引き上げて、生鮮食品を無税化にすれば、どうだろう?
さて、前置きが長くなったけど、DIet Blog(ダイエットブログ)でも欧州肥満学会議の話題に触れていたので、取りあげてみたよ。
行動療法が減量の鍵になるか?
Is Behavioural Intervention the Key to Weight Loss?
欧州肥満学会で、肥満の原因は食事なのか運動なのか、両者を比べる研究が金字塔になったと言うことに疑いはない。
しかしながら、この会議で発表された他の研究を見ていると、減量維持のために行動変容を促す試みの重要性が明白であるという考えが再び生まれた。ここに知見の詳細を説明しよう:
スコットランドの研究者(Susan Murray, MA, University of Aberdeen)は、10%以上の減量をさせて維持するために、どのような介入が最も効果的であるか調べた。減量の方法は、次のような方法で厳格にコントロールされた研究だけ対象にしている:
- ライフスタイル
- 行動
- 薬物
- 外科治療
非情に高度な行動変容のためのテクニックを組み合わて食生活を変えられた時、減量維持に最も効果があったということを研究者は見つけた。減量維持の比率を個別に示すと:
食事療法/行動変化の組み合わせ:減量時の89.5%を維持
食事療法のみ:60.4%を維持
薬物:81.5%を維持(食生活や行動の指導に薬剤を組み合わせている)
どのような行動変容のテクニックが最も効果的か?
最も一般的な(成功している)介入には次のものがある:
- 食事記録
- 健康的な選択ができるように教育
- 障害になる問題の把握
二つ目の研究(Mirjam Lips, MD, Leiden Univeristy)では、2型糖尿病を対象として同様の成功を示していた。ライフスタイルの介入の結果、改善したのは、BMI血や血糖の値だけでなく、87%の患者さんは、研究期間が終わった後、65週間経っても減量を維持していた。
最後の言葉
ここで示されているのは、減量という旅は、ライフスタイルの変化が必要で、ライフスタイルの変化には、行動変容が必要であるということ。これはすべて、健康でいるという意志を発展させることに関わる。
体重問題に悩んでいて、どこから始めたらいいのか知りたいなら、次の事を実践すればいい:
- 今日から食事記録をつける。
- 続けていくのに障害になる可能性のあるものを書き出す。
- 問題にどのように対処すべきか書き出す。
- 簡単な代用食を考える、色の濃い食材や、良質のタンパク質、それに他の栄養素に富んだ食材。
- 生活の一部にエクササイズを組み込み、筋力トレーニングも加える。
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