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2009年1月29日 (木)

エクセサイズ&フィジカル・アクティビティ:イントロダクション - 高齢者のエクササイズガイド

「勝手に訳しちゃえ」シリーズと言うことで、NIH(国立衛生研究所)に属する、国立老化研究所からフリーで公開されている高齢者のためのエクササイズ&フィジカル・アクティビティ:国立老化研究所による日常生活ガイドの日本語版をお届けしよう。

初版になる「エクササイズ:国立老化研究所のガイド」公開は、1998年だったから、もう10年以上前になる。新しい知見や情報を網羅して2009年1月27日に改訂版が公開されていた。

実は、いつものようにDiet Blog(ダイエットブログ)をチェックしていると、編集長、Mike Howard氏の「老化(エイジング)」に関する意見「How To: Keep Functional in Later Years」が紹介されていて、これを読んで、私は、表題のガイドブックを紹介していこうと思ったわけだ。

私は「アンチエイジング」という言葉が嫌いだ。「アンチエイジング」なんていう幻を追いかけていると腹黒い人にいいように利用されてしまうんじゃないかと心配している。Andrew Weil氏の言う「ヘルシー・エイジング」という考え方を自分なりに推し進めている私としては、健康的に老化するためには、ヘルシー・イーティングとヘルシー・エクササイズしか無いと思っている。特に、歳を取れば取るほど運動の重要性は増してくるだろう。

日本には高齢者のためのエクササイズ・ガイドラインは公開されていない。ちょうどいいと思って、今日から少しずつ紹介していくことにする。公開に当たって、本家に承諾を得ていないので、事後報告はするつもりです。では。

イントロダクション
チャプター1:ゲット・レディ(準備)
チャプター2:ゲット・セット(用意)
チャプター3:ゴー!(開始)
チャプター4:サンプル・エクササイズ
チャプター4:サンプル・エクササイズ - 持久力
チャプター4:サンプル・エクササイズ - 筋力
チャプター4:サンプル・エクササイズ - バランス
チャプター4:サンプル・エクササイズ - 柔軟性
チャプター5:どのようにする?
チャプター6:健康的に食べる
チャプター7:続ける
チャプター7:FAQ 20 リソース

エクセサイズ&フィジカル・アクティビティ:国立老化研究所による日常生活ガイド

イントロダクション

エクササイズ&フィジカル・アクティビティ
:国立老化研究所による日常生活ガイドにようこそ!国立老化研究所は国立衛生研究所の一部であり、我々の研究目的は、高齢者の健康を改善させることだ。

1998年、我々は「エクササイズ:国立老化研究所によるガイド」を作り上げた。それ以来、高齢者エクササイズの有用性や、アクティブにさせる方法について学んでいった。そういう理由から、私たちは、このガイドをアップデイトすることにした。

多くの人と同様、エクササイズなどして活動的になれば、身体にいいという話をあなたは聞いた事があるだろう。もし、既にアクティブでいるなら、そのまま続けてもいいし、もう少し活動レベルを上げてもいい。また、新しいアクティビティに挑戦するのもいいだろう。もしくは、毎日の生活にエクササイズを組み込む新しい方法を探すのはどうだろうか。

色々な理由から、エクササイズを止めているなら、再開して続けるためのお手伝いにもなるだろう。全くエクササイズをしてないのなら、この本を手に取って、おめでとう!エクササイズを始める助けになるといい。

どうして、フィジカル・アクティビティが、そんなに問題になるのか?

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一般的なエクササイズやフィジカル・アクティビティは、すべての人にとって、身体的、精神的に健康であるために重要になる、これは高齢者でも同じことだ。活動的になれば、今楽しんでいることや、自立した生活を、年老いても続けることができる。長時間にわたって規則的な身体活動を続ければ、長期間にわたる健康という恩恵を受けられる。そういう理由から、高齢者は健康を維持するために毎日の活動性を上げておくべきだと専門家は言っている。

更に付け加えると、規則的なエクササイズや活動的であると、年齢が進むことで進行する、ある種の疾病や障害のリスクを低下させることもできる。一例を挙げれば、エクセサイズが慢性的な病態に対して効果的な治療法になっている。例えば、関節炎、心疾患、糖尿病の患者は、規則的なエクササイズをすることで改善が得られるという研究報告もある。エクササイズは、高血圧症、バランス感覚障害、もしくは歩行障害の患者にも有効である。

フィジカル・アクティビティの最も素晴らしい点の一つは、活動的になる方法がいくらでもあることだ。例えば、一日の中で、一時的に活動的になることもできる。もしくは、エクササイズをするために、一週間の中で特定の日の特定の時間を作ることもできる。フィジカル・アクティビティの多くは - 快活に歩いたり、落ち葉をかき集めたり、できるかぎり階段を使うといったことは - 無料か低価格で実行できて、特別な道具を必要としない。図書館でエクササイズのビデオを見ることもできるし、老人センターのフィットネスクラブを利用することもできる。

このガイドでは、色々な種類のエクササイズやフィジカル・アクティビティを紹介する。あなたのライフスタイル、興味、健康状態、予算に合ったやり方、エクササイズを始めるためでも、エクササイズを再開するためでも、5kmだけ走るためだけでもいい、活動的になるためのヒントを数多く紹介している。これは、すべての人に向けられている - 健康的な人でも、健康に問題があったり障害を持っている人にもだ。

フィジカル・アクティビティとエクササイズの違いは?

この両方の言葉は共に、カロリーを消費する自発的な運動を意味している。フィジカル・アクティビティとは、身体を動かす活動であり、庭仕事、犬と散歩、落ち葉のかき集め、エレベーターの代わりに階段を使うとかいったものだ。エクササイズは、計画性があり、一定の型があって、繰り返すような行動の様式を示すもので、ウエイト・トレーニング、タイチーやエアロビック・クラスなんかが含まれる。

フィジカル・アクティビティとエクササイズは両方とも、毎日の生活を楽しむための能力を向上させるために重要である。

要点は?毎日を活動的でいる方法は数多にある。何か楽しんでできること、規則的にできることを見つけたらいいだろう。それから、徐々に活動のレベルを上げるといい。

優先順位を上げる

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活動的になって規則的にエクササイズをすればあなたの生活は変わる。エクセサイズを規則的にすることでグレダさんが得られたものを見よう:

「67歳になって、私の体調は人生で最もいい。2年前、近所のシニアセンターのロー・インパクト・エアロビック・クラスに参加した。プログラムは音楽と一緒だったし、プランを立てて、インストラクターの指導を受けた。私のバランス感覚は見事に改善し、骨粗鬆症のレベルも安定しました。」

この本を使って

このガイドは、あなたの健康の重要な部分を引き受けることになる。最初は、エクササイズやフィジカル・アクティビティの利点を知るために、本全体を通して読みたいと思うだろう。それから、どうやって始めるのか、病気のリスクをどうすれば減らせるか、そしてどんな見返りがあるのか、知りたくなるだろう。いつも手元に置いて、エクササイズのサンプルを確認したり、本の最後にあるチャートに活動記録を書き留めるといいだろう。時々、習慣的に続けていた運動をやらなくなり、再開するためのヒントを読みたくなるかもしれない。健康的に食べるヒントも必要かもしれない。ガイドを通して、個人的な経験談も読めて、毎日運動をするための意欲をかき立ててくれるといいだろう。

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チャプター1:準備、エクササイズや身体的活動をするのは「なぜ」について説明する。活動的でいることの利点や、種類の異なるエクササイズについて話題にしている。

チャプター2:用意、どのように進行させるか、現在の身体能力を知り、短期間と長期間の目標を立て、そして今後、ゆっくり時間をかけて活動的になるための現実的な計画を立てられるようにする。

チャプター3:開始、「どうするか」について論じる。このガイドでは、スタートするためのヒントを与え、毎日アクティブでいるためのアイディアも含んでいる。もし、色々な理由からエクササイズを止めてしまった人のために再開させるアイディアもある。

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チャプター4:エクササイズのサンプル、特定のフィジカル・アクティビティとエクササイズの説明。筋力を増強させたり、バランス感覚を鍛え、柔軟性を上げ、持久力を鍛えるエクササイズの説明。すべてのエクササイズは簡単に取り組めて安全にできるようにしている。

チャプター5:どのようにする?自分の進行状況をテストする方法や、成功から生まれる見返りについて説明する。

チャプター6:健康的に食べる、健康的にいるため、別の鍵について簡単に説明する - 栄養素の富むものを食べる習慣

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チャプター7:続ける、進展具合を記録するワークシートが含まれているし、高齢者のエクササイズに関して、良く訊ねられる質問にも答えている(FAQ)。健康問題や障害を持っている人が活動的になるための情報もある。更に、少なくとも一月以上活動的でいられたら、記録を送るフォームも用意されている。健康増進に携わったことをたたえるために国立老化研究所から表彰が贈られるだろう。

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コメント

フィジカル・アクティビティとエクササイズの違いって考える機会がこれまでなかったです。まさに納得!!

私の母(59歳)は今年になってから膝が痛むようになりました。身長・体重は推測160cm70kgぐらい?食欲は旺盛で「食べ過ぎなのでは?」と心配になる時がありますが、楽しめるスポーツとしてママさんバレーボールを週1回しているのでカロリーを消費するきっかけがあるからと思い食べる量について特に注意はしなかったのですが・・増える体重に膝が悲鳴をあげたようです。今はシップをせっせと貼ってる様子です。
母はこれを機に減量を意識しており、食に関してはまず間食を減らす事から始め、運動においては近隣に買い物に行く際は自転車で行くようになってます(2009年1月から)

やる気・モチベーションを維持するために家族として何ができるか?を考えておりますが、屋台ブルーさんは自分の健康増進活動を維持していく中で心がけている事ってありますか?またモチベーションがあがる瞬間ってどんな時ですか?

投稿: フルーツポンチ | 2009年1月29日 (木) 22時57分

自分で言うのもなんだけど、私は立派なことが言える人格者ではない。頭の回転も遅いし、創造性や実行力にも欠けていて、それを補う勤勉さも足りないときた。まあ、言ってしまえば典型的な凡人なのかもしれない。

調べれば分かるけど、私は、医者として専門性(専門医)を持っていないし、博士課程も中退した只の医者だ。おおかたの日本人が好きな、資格や地位を全く持っていない、頑張っている仲間や有名な先生をみると羨ましく思う卑しい人間でもある。

じゃあ頑張ればいいじゃないかと思うかもしれない。でも、実行力が足りない上に継続力に欠ける。こんな落ちこぼれのような医者であるからこそ、何かしなければならないという強迫観念のようなものが生まれて大きくなった。「焦り」ですよね。

生きる土俵が違っても、こういう「焦り」を感じている中年期の男は多いんじゃないかな。特に、現在の金融危機や経済状態の悪化した社会で、焦っている人は多いだろう。本屋に行けば自己啓発の本は売れているし、資格を取る人は増えている。私と同じような人が多いって事だ。

この「焦り」は、将来を見据えることのできない不安感から生まれる。この不安感に対処しないと、潰れていくだろう。黙って時の流れに任せ潰れていくという選択肢もある。

私は、現在、クリニックの院長として仕事をしているけど、父の後を継いだからだ。よくある話だよね。悩みながらも地元の国立大学を留年することも無く卒業して医者になった。大学教育に文句を言う訳じゃないけど、医学部の六年間は解答のある問題を解く力を鍛えていただけだった。

卒業して、現場に出て、答えの無い問題ばかり対処しなければならなくなり、戸惑ってしまいって、ついて行けなくなった。何を考えたのか、この業界以外で生きていく道を模索した。

しかし、実行力も決断力も足りない私は、この業界から飛び出す勇気を持つことが出来なかったし、結局、大学で自堕落な生活を送ることになり、体重は84kgになっていた。

生きる術を失った私に残されていたのは、病気の父が働いているクリニックに戻ることだった。

この頃の「焦り」と「不安」は計り知れない程大きかった。仕事をする自信も無く、答えの無い問題に取り組み、自分で解決しなければならなくなった。しかも、問題はあらゆる側面から沸いて出る。

患者さんの問題に取り組みながら、自分の問題にも取り組んでいくというのは、結構大変なことだ。今のままでは駄目だという気持ちが、ただ時に任せていた生活を変えていく。

開業医をしながら、ある種の「専門医」を取るのは難しい、ジェネリスト(総合医療医、家庭医)という道もあったけど、総合医療という専門性の流れも生まれて、総合力という専門性が問われるようになってきた。ここを動けない身として、どこかで研修をするという選択枝は無い。

じゃあ何ができるのか考えてみると、普通の医者があまり興味を持たない分野に目を向けるしかない。日頃から疑問に感じていた予防医学が益々大きな存在になってくる。現状で、疾病予防は、お金にならないし、医者以外の業種が絡んでいるため専門性は低いし、真剣に取り組んでいる人は少ない。したがって、世間には、怪しい情報に溢れている。

しかし、医療保険制度が崩壊しつつある現状では、更に予防医学の重要性が説かれるようになっている。食事療法と運動療法。この二つを絡め、専門性を持って指導できる人間になりたいという野心が生まれた。

私の中で、ハッキリとした「目的意識」が生まれた瞬間だ。栄養学の世界と、運動療法の世界では、魑魅魍魎な情報に溢れ秩序が無い。世界での研究の流れを知り、体系的に知識をまとめていく試みを始めたところだ。

ここまで言うと、私がどうして健康維持にここまで力を入れてやれているか分かるでしょう。強い目的意識があるからだ。この「目的意識」は人から与えられたものではない。オバマ新大統領の就任演説の中でも、「〜 greatness never a given, it must be earned.(偉大さは与えられるものでは無く、自ら得るものである)」という言葉があり、目的意識も自ら持たないと続かないということだ。

他人からに何かをしなさいと言われても人は動じない。ネガティブな励ましをすれば、ネガティブになる。ポジティブな働きかけが必要になるでしょう。自転車で買い物に行くようになったのなら、彼女自身、やる気になっているわけで、それを褒めるのがいいんじゃないかな。彼女の前で、自分も何か運動をすることを宣言して、実行するのも効果的だ。一緒にする運動でもいい。お互いに進行具合を確認しあうことができるからだ。他人を巻き込むと自尊心が生まれる。そして、それがモチベーションになる。家族全員で何か運動に取り組むといいんじゃないかな。

バレーボールを一週間に一度だけというのも怪我の危険性からお勧めできません。特に体重が重ければ、足首や膝への負担が大きいからだ。ママさんバレー程度の練習になると、基礎的な練習より試合形式の練習が主になるんじゃないでしょうか?

試合になると予測しない動きや事故が発生しやすくなるからだ。今日の「エクササイズ&フィジカル・アクティビティ:チャプター1」で説明したように、4つのカテゴリーを考えて下さい。

モチベーションを上げるために、自尊心を上手く刺激するといいでしょう。ご存じのように私はランニングをしていて、マラソン大会に参加している。それも仲間と一緒に参加して、こっそりとタイムを競っている。自分の過去の記録と較べたり、同年齢の仲間に勝って称賛されると嬉しい。こういうやり方も、いつまで続くか分からないけどね。年齢を重ねると共に記録は伸びなくなるからだ。しかし、同年齢の運動をしていない人と較べることはできる。動機として低俗だけど、普通の人は、仲間から称賛を受けるとモチベーションが上がるものです。

ママさんバレーだけでなく、他の活動に参加するのも一つの手だろう。でも、最後に繰り返して強調するけど、どうれだけ強い「目的意識」を持っているかだ。なぜ運動をしたいのか、しっかり考える必要がある。何度でも繰り返し、自分に問いかける必要がある。時間をかけて「運動をしないこと」から生まれる問題を考える必要がある。行動を起こさなければ、間違いなく、母親の膝は悪化するでしょう。医者やトレーナーから意見を受けてもいいでしょう。漠然と「運動をした方がいいんじゃないかな」と考えているようじゃ、続かなくなるは間違いない事だ。

皆さん、私みたいな凡人でもできるんです。皆さんの話も聞かせて下さい。

投稿: 屋台ブルー | 2009年1月30日 (金) 18時32分

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