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2008年12月19日 (金)

「ライトな飲酒」は妊娠中でも?ちょっと考え直そう

0811wineglassNewlogo文:屋台ブルー <ライフログ・オーガナイザー>

今日のDiet Blog(ダイエットブログ)の記事なんだけど、たった今、これを読んでいる読者にも考えてもらいたい内容です。

私がいつも人に話をするときに触れている問題と同じ。

この問題を説明する前に、次のような現象を考えてみて。

まず、目の前で何か現象が生じているとしよう。この生じている現象を、周りから多くの人が観察している。観察しながら、一人一人色々なことを感じ考えるだろう。誰一人同じことを考えている人はいない。そういうわけで、この現象を見なかった人に伝える時、同じ現象を見ているにもかかわらず、一人一人表現するために選ぶ言葉、内容も異なってくる。

これは当然ですよね。伝言ゲームと同じです。人から人へ情報が流れる度に、バイアスは重なっていく。

科学ニュースの場合、次のような流れになる。

事象 -> 研究者 -> メディア(文献) -> 記者 -> メディア(新聞、テレビ)

どうしても素人の記者(ジャーアリストで一流でも研究者として素人)のバイアスが間に入ってしまう。新聞報道やテレビ報道だけで判断すると怖いというのは時として、情報が大きくねじ曲げられるからだ(研究者だって、同じ結果を見ても解釈が変わるからね)。テレビ番組、あるある大事典の納豆騒動なんかも同じ類の事件ですよね。

そして今日のDiet Blogの話題なんだけど、私が先月紹介した「「ライトな飲酒」は妊娠中でもOK?」の私のコメントを読んでみてください。

自分でも反省しなければならないが、「でも、アルコールを毛嫌いして神経質になる必要はないだろう。」と締めているが、ちょっと安易なコメントをしてしまっている。

気になる情報なら、文献を請求して読むけど、この記事で紹介されていた文献は読んでいない。

この記事に対して本家Diet Blogでも大きな反響があったようだ。それを受けて次の記事が出ている。

「ライトな飲酒」は妊娠中でも?ちょっと考え直そう
Light Drinking While Pregnant? Think Again

この記事は「「ライトな飲酒」は妊娠中でもOK?」に答える記事で、Diet Blogの編集者によって加筆強調されている。

妊娠中のライトな飲酒をすれば胎児にいいかもしれないという最近の軽率な新聞記事は、医療業界の多くの人を驚かせている。この誤解を生む無責任な記事は、妊娠時期にライトな飲酒をした母親から生まれた3歳児の子供達に、ある種の問題行動のリスクは無かったというロンドン大学の研究報告を受けて書かれた。妊娠中の飲酒が「好」影響をもたらすという素人による間違った解釈は、研究から得られた知見と全く異なっていた。

実際、メディアからのコメントは、低濃度のアルコールでも胎児に障害を引き起こすという研究報告と相反する立場にある。

Yvonne Kelly医師と彼のグループによる研究結果は、ニュース報道では見落とされてしまうため、最大の注意を持って伝えるべきである。まず第一に、この研究で説明している「ライトな飲酒者」とは、大量飲酒者や、妊娠時期に全く飲まない女性に較べて、明らかに社交性があり経済的に成功していた。社会経済的に高いステータスがあれば、普通、栄養状態もいいし、胎児のケアも優れているし、産後の育児環境も整っていると考えられる。この研究の著者は、ライトな飲酒者と全く飲まない女性の子供達の成長の間に明らかな違いが見られなかったのは、社会的な理由であり、飲酒条件じゃないと言っている。

二番目に、この研究で注目しているのは3歳になった子供達である。一般的に、妊娠時期のライトな飲酒による悪影響は、小さな子供の時期には潜在的であり、表面上分からない状態で進行する。しかしながら、中程度の飲酒や「社交的」な飲酒をする妊婦を対象にした他のグループの研究によれば、子供達は思春期から若い大人の時期に、例え重要な環境要因を考慮しても、発達段階の数々の側面に悪影響を与えることが示されている。

三番目に、この研究で定義されている「ライトな飲酒」は、「一週間に1杯か2杯、飲む機会があっても2杯以上飲まない」人達のことである。この拡大解釈可能な定義付けは、実験室レベルの研究で、胎児の脳の発達に影響を与える飲酒パターンも含まれている。

公衆衛生の指針を作っている人、医療供給者や公共機関は、妊娠中のアルコール消費の危険性を理解したがっている。妊婦の研究報告では、ハッキリした答えはでない。しかし、非常に注意深くコントロールされた実験室レベルの研究報告によると、胎児脳の正常な発達に対して重要な生物学的なプロセスを「ライトな飲酒」によって障害されるという明確な結果は示されている。この少量のアルコールを妊娠時期に繰り返し消費してしまうと、脳の機能障害と行動問題が生じる結果もある。

アルコールが、身体的もしくは機能的な先天異常の原因になる化学物質、「催奇物質」であるといのは、生活において不都合ではあるけど真実だ。出生前のアルコールへの暴露は子供の成長に対してリスクファクターになるという認識で受け入れられているし、他の出生前、環境のリスクファクターとの関連も示唆されている。喫煙、ストレス、栄養障害に母親の健康を害する病気、例えば、糖尿病、肥満、高血圧などは他のリスクファクターになるえる。こういうリスクファクターが集積すると、発育において負の結果を生みやすい。

胎児性アルコール・スペクトル障害を研究している、何百人もの科学者や臨床研究者の共通した意見は、世界中の公衆衛生の一致した意見は非常にクリアカットだ - 出生前の素晴らしいケアをするためのプログラム全体の1つとして、妊娠時期に女性は禁酒すべきである。この総括的なケアにはいい栄養状態、適度なエクササイズ、十分休息をとり、適切な胎児ケアが含まれる。

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