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2008年10月14日 (火)

ビタミンD:十分に摂取している?

Db_vitamin_d_2Newlogo 2010年3月15日追記

厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準」は5年ごとに改訂を受けている。ここの記事を紹介した時、2005年版が利用できたけど、今年(2010年)から2010年版が使用されている。

したがって、ライフログでも古い記事に加筆するよ。

エネルギー及び栄養素の「真の」望ましい摂取量は個人によって異なり、個人内においても変動するため、「真の」望ましい摂取量は測定することも算定することもできず、その算定及び活用において、確率論的な考え方が必要となる。

食事摂取基準はここに示されているように確率論から基準値を求めている。となると、栄養素によって十分な研究データがあるものと無いものが出てくるよね。そういう訳で、「推定平均必要量」「推奨量」「目安量」「耐容上限量」「目標量」なんてややこしい値が設定されることになるんだよ。

H05291d

さて、ここで話題にしているビタミンDは、データが少ないことから、目安量(adequate intake: AI)[推定平均必要量及び推奨量を算定するのに十分な科学的根拠が得られない場合に、特定の集団の人々がある一定の栄養状態を維持するのに十分な量]と耐容上限量(tolerable upper intake level: UL)[ある母集団に属するほとんどすべての人々が健康障害をもたらす危険がないとみなされる習慣的な摂取量の上限を与える量]の2つだけ設定されている。

Vitd

これは下の表を見てもらったら分かるように、目安量と耐容上限量もさほど変わっていない。男女とも成人以降は50μg以上は撮らない方がいいということだろう。

-----2008年10月14日の記事はここから-----

今日はビタミンDの話題なんだけどDiet Blogの話だけで、日本の状況を説明するのは不十分かもしれない。ちょっと栄養素に関する基礎知識を説明しておこう。

厚生労働省のホームページに「日本人の食事摂取基準(2005年版)について」というまとめが載っているからちょっと見ておこう。「科学的根拠に基づいた策定を行うことを基本とし、国内外の学術論文並びに入手可能な学術資料を活用することとした」という記載からわかるように、今のところ使えるデータを使用して確率論的な考えで摂取量の範囲を決められている。

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栄養素の摂取に関して「推定平均必要量」、「推奨量」を用いるべきだけど、科学的根拠に乏しい栄養素の場合、「目安量」を設定している。今日の話題になっているビタミンDの場合も根拠に乏しいため、「目安量」と「上限量」しか設定されていない。

D

上の表を見たらわかるけど、目安量と上限値の間にかなり隔たりがあるよね。

栄養素の単位として、IUっていう国際単位もよく使われているし、Diet BlogでもIUなので、μgから換算しなければならない。ここで注意しなければならないのが、ものによって換算の単位が変わる。ビタミンDの1IUは0.025μgになる。ということは、男女とも高齢者の上限値50μgが2000IUになり、今日の記事でも2000IUは安全域だと言われているけど...

厚生労働省が示しているから正しいという根拠はない。根拠になっている文献報告だって否定されることがあるから難しいよね。柔軟な頭を持って新しい情報を取り入れていこう。

ビタミンD: 十分に摂取している?
Vitamin D: Are You Getting Enough?

ビタミンDは新しい魚油かもしれない。過去の数年間に及ぶ研究報告を読んでいるなら、ビタミンDは意味がないという報告はほとんどないように思える。どこに住んでいるかによるけど、日射しが弱くなる季節が近づいているから、ビタミンDを十分に摂ることを考えるいい時期だろう。

どうしてビタミンDが話題になっているのだろう

ビタミンDに関してひっきりなしに生まれてくる報告で、糖尿病、多発性硬化症、うっ血性心不全、そして各種の癌(乳がん、前立腺癌、大腸癌、白血病、膵癌)などの疾患は減少して、寿命も伸びることが示されている。これはいい加減なことじゃない。免疫能を強化させる - ループス、関節リウマチなどの病気や、乾癬などの皮膚のコンディションも回避する能力も示されている。骨の形成にも必須の要素でもある。

身体中の組織(脳、骨、乳腺、大腸、小腸、心臓、腎臓それに前立腺)では、活性型ビタミンDのレセプターを発現している。理論的に働けば、活性型ビタミンDは、細胞増殖を抑制する最も強力なホルモンの1つである。これは、ビタミンDによって無秩序な癌細胞増殖を抑制するかもしれないということだ。

太陽を浴びよう

ビタミンDは、南方に住んでいない人や、ビタミンDを生産のために十分な日光を浴びていない人たちにとって特に重要である。サンスクリーンでSPFが8なら、身体がビタミンDを生成する能力を90%低下させてしまうけれど、スキン&ボーン研究所、ビタミンDのディレクター、Michael Holick氏は、日光暴露には注意するように勧めている。彼が「注意」としているのは、腕、足、顔なら10〜20分以上の太陽に暴露されないこと、週に2〜3度は日中の午前11時から午後2時の間(この時間帯の前でも後でも十分じゃない)。

どのくらい?

新しい研究では、高齢者や色の黒い人達に1000IU[25μg]を推奨している。科学者の中には、こういう人達には2000IU[50μg]以上の量でも保証範囲内と言っている。10000IU[25μg]以上摂っても安全という報告もある。太陽への暴露、食事からの摂取、そしてサプリメントのバランスを考えることが重要にはなるだろう。多くの科学者は、例え余分に日光暴露して食事からの摂取量があるとしても、1000IU[25μg]のサプリメントを毎日摂っても安全としている。

ビタミンDを含む食事

肝油(スプーン1杯) 1400IU[35μg]
鮭(100g) 360IU[9μg]
ツナ缶(70g) 200IU[5μg]
サーディン缶(50g) 250IU[6.25μg]
ミルク(1カップ) 100IU[2.5μg]

References

  • Yee YK, Chintalacharuvu SR, Lu J, Nagpal S. (2005). "Vitamin D receptor modulators for inflammation and cancer". Mini Rev Med Chem
  • van Etten E, Mathieu C. (2005). "Immunoregulation by 1,25-dihydroxyvitamin D3: basic concepts". J Steroid Biochem Mol Biol. 97 (1-2): 93-101
  • Holick MF (2004). "Sunlight and vitamin D for bone health and prevention of autoimmune diseases, cancers, and cardiovascular disease". American Journal of Clinical Nutrition Full Text 80 (6): 1678S-88S.
  • Holick MF (2005). "The vitamin D epidemic and its health consequences Full Text". J Nutr 135 (11): 2739S-48S
  • Grant WB (2002). "An estimate of premature cancer mortality in the U.S. due to inadequate doses of solar ultraviolet-B radiation". Cancer 94 (6): 1867-75.

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