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2008年7月 7日 (月)

ダイエットサイズは意志を損ねる

食品会社やレストラン業界は、利益を得るために色々な方法を使って消費者にアピールしてくる。決して消費者の健康を考えているとは思えない。賢い消費者になるために知っておいたらいい情報は何度でも繰り返して紹介する。今日のNewScientistのニュースは、ちょっと古いけど知っていた方がいいだろう。

ダイエットサイズは意志を損ねる
Diet-sized snack packs turn off willpower

昔のダイエットのジョークがある、冷蔵庫から直接取り出して食べる物にカロリーは無い。これは間違いだ。小さなパッケージのスナックって減量の手助けになるよね。当然?いやこれも間違いだ。

食料品を売っているコーナーには「ダイエットサイズ」である小袋のキャンディ、クッキー、油で揚げたスナックなんかで溢れていて、食べ過ぎにならないから罪悪感を感じなくていいという宣伝がされている。しかし、Rik Pieters氏とオランダ、ティルバーグ大学の彼の仲間は、こういうダイエットサイズの食品は、本当のところ、消費者の警戒心を和らげて、更に食べさせてしまうんじゃないかと疑っている。

テレビの広告を評価するように言われた140名の学生を集めて、彼らに、200gのポテトチップの大袋を2袋か、45gの小袋を9袋のどちらかを与えた。「自己管理」をさせるために、半分の学生に、体重に関する注意と、鏡の前で体重測定をさせた - あくまでも他の実験のためと説明してだよ。

体重に関して注意を受けなかった学生の中で、3/4の学生は小袋のポテトチップを開け、半分の学生は大袋を開けたけれど、両グループ共に、食べたポテトチップは同量だった。しかしながら、体重に関して注意を受けたグループで、1/4の学生しか大袋のポテトチップを開けなかったけど、量に関して言えば、小袋のポテトチップを開けた59%の学生に比べて、半分の量しか食べていなかった(Journal of Consumer Research, DOI: 10.1086/589564)。

小袋を開けた人は「自己管理」をする必要が無いと考えたのではないかと研究者は考えている。なぜなら、この小袋は既に考えられて小分けにされていると思っているからだ。これと同じ影響が、他のちょっとした誘惑にも当てはまる。例えば低脂肪とか自然食品といった類だ。

なぜ食品会社は小袋の食品を製造するのか?「本当に消費者を助けたいと思って作っているのかもしれない - この実験の結果で、そんな効果は全く無いと分かっていても...」Pieters氏は説明する「消費者が太ってしまう責任は、食品会社に無いということを示して法的な予防措置をとろうとしているのかもしれない。それか、もしかしたら、こういう事を知っていて、高利益で製品を売ることで、いい会社に見せたいのだろう。」

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