ビスフェノールA:ベビー・ボトルで訴訟を起こす家族
追記:2008年10月17日:ベビーボトルのビスフェノールA(BPA)は乳児期の発達に悪影響があるだろう
-----今日は予定していた記事のアップをお休みして、ビスフェノールA関連の話題をお届けしよう。「ビスフェノールA」を検索ワードにして、ここに来る人がいらっしゃるので、どうしてかなと思って、土門さんのブログを覗いてみた。
日本でも厚生労働省がビスフェノールAの毒性を調べるために食品安全委員会に調査を依頼したんですね。なるほど、このニュースを見てビスフェノールAを調べるために、ここに来たんだ。
じゃあ、私の所で、アメリカのビスフェノールAに関する最新情報を紹介しよう。最新と言っても6月19日のCBSニュースの記事なんで知っている人もいるかも。
過去の流れを見ながら紹介しよう。
2008年5月2日:プラスティックの化学物質を禁止
2008年5月16日:肥満を引き起こす化学物質
2008年5月17日:ビスフェノールA
2008年6月19日:ベビー・ボトルで訴訟を起こす家族:Families File Suit Over Baby Bottles
オハイオ州に住む4人の親は、ベビー・ボトルを製造する会社を相手取って連邦裁判所に訴訟を起こした。公聴会で物議を醸して世界1大きな卸会社は使用を中止した危険な化学物質が使用されているからだ。
先週、地方裁判所に提出された訴状によれば、ビスフェノールAとして知られる化学物質は健康問題に関係があることを会社は知っていたのに公表しなかったと主張している。科学的な研究から、BPAは、ベビー・ボトルや幼児用のマグカップから簡単にしみ出てくる化学物質であると記されている。
どのような健康障害でも国民の不安を解消するための調査をした連邦健康機関は、プラスチックボトルで暴露されるBPAのレベルは安全だということを米国下院エネルギーおよび商業対策委員会の小委員会で先週報告をした。今まで報告されている多くの研究は、非現実的な環境下になる高濃度の暴露を受けたときの結果であると、FDAの科学部門の次長であるNoris Alderson医師は話した。
「私たちのレビューはまだやっている最中だ、ビスフェノールAが使われている製品の使用禁止を勧める理由は何もない。」と彼は言った。
提訴は、集団代表訴訟の形を取り、5つの会社を名指ししている:オハイオ州、バンデーリアのEvenflo Co.、イリノイ州にあるAvent Ameria Inc.、ミズーリー州のHandicraft Co.、コネチカット州のHandicraft Co.、そしてスイスの会社Gerber Novartis。
特定できていない損害の規模を原告は調査をしている。
Handicraftのスポークスマン、Steve Richardsonは水曜日にコメントを拒否した。Playtexのスポークスマン、Jacqueline Burwitz氏は、審理中の事項に対してコメントしないと言った。Gerberのスポークスマンは、スイスに拠点を置くNestle SAに対して出された質問に言及した。Nestle SAは、Novartis AGから、Gerber Products Coを去年買収したこと。
Nestle、Evenflo、Aventに送られた通達文書は直ぐには戻ってこなかった。同じ通達文書は原告の弁護士にも送られた。
米国政府の国家毒性プログラムが4月に発表した内容によれば、ラットの実験から、この化学物質は、思春期の早い段階の行動や脳の発育に変化を与え、前立腺や乳腺に前癌変化を起こす可能性があるため、「ある種の心配」は存在するとした。このような動物実験からは、「限られた」危険性が示されただけではあるけど、このドラフト・レポートで、人間への影響を「完全に否定できない」と記されていた。
この報告から、Wal-Mart Stores Inc.、世界一大きな卸会社は、来年早々までにBPAフリーのボトルしか扱わないと宣言した。Toys "R" Usも、年末までに、自分の店の棚からBPA含有のボトルを一掃すると宣言した。
BPAは家の中で使う製品のいたるところで使われている。サングラス、食品用コンテナ、CDやDVDもだ。歯に詰める充填剤にも使われている。米国では、Dow Chemical Co.、Bsyer AGそして他の製造会社によって、毎年、6百万ポンド以上のビスフェノールが製造されている。
米国化学工業協会、化学メーカーを代表する業界団体は、BPAはよく知られている化学物質なので、心配するに及ばないと言う。
「もし政府が示した評価を見れば、BPAは非常に強力で、均一で濁りがないため、消費者が曝されるレベルで消費者に危険性を与えない。」米国化学工業協会プラスティック部門のStephen Russell氏は説明した。
何十年にもおよぶ研究で、日々の暴露をしても心配ないと示されているにも係わらす訴訟を起こす事例を今までRussell氏は経験したことが無いと言う。
「EU、FDAそして日本政府、すべてが確証して、BPAの現在使用レベルは安全というアセスメントの後ろ盾がある。」彼は言った。
Arkansasの女性は、先月、今回の訴訟とは別に、Playtexに訴訟を起こした。その訴状によるとBPAは低容量でも毒性があり、会社は自分たちの製品にこの化学物質を使っているということを適切に公開していなかったという。訴訟は、ニュー・ヘブンの地方裁判所に提出されて、集団代表訴訟の形を取られている。
Playtexは、セント・ルイスに拠点があるEngergizer Holdings Inc.の子会社だ。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント