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2008年6月 4日 (水)

なぜ減量を維持することが難しいのか?

今日は、Los Angeles Times、6月2日のスペシャルレポートから「Why it's hard to maintain weight loss」を紹介しよう。少し長文なんで、かなりいい加減に訳している(汗)。内容は間違ってないだろう。でも細かいニュアンスは... あんまり深く考えていないから違うよ。

でも、今日のトピックは面白かった。リバウンドのメカニズムを具体的に説明していて説得力はあった。エネルギー・ギャップという概念は知っていたけど、具体的に1ポンド8kcalという値は知らなかった。どんな研究を根拠にして、この値が出てきたのか気になるな。James O. Hill教授の文献を当たってみる必要があるだろう。色々調べ物が多くて大変だ(溜息)。

もう一つ、ちょっと気になったのは、リバウンドをすれば内臓脂肪じゃなくて皮下脂肪が増えるという事実。これも動物実験なんで人間でどうなるのか気になるところ。

それにエクササイズはカロリーを消費するだけでなく、身体に生理学的な変化を加える事も再認識したよ。私がリバウンドしないのもそういう理由があるのだろう。何度も言うけど、ダイエットは一時的な生活習慣の改善じゃない。これから永遠に続くライフスタイルの変化だ。

まあ私の疑問は置いておいて、内容を見ていこう。

なぜ減量を維持することが難しいのか?
Why it's hard to maintain weight loss

減量後の体重を維持できない?身体がいけないんだ。脳、ホルモン、代謝に脂肪組織は元にもどろうとしている。

39歳のCaludia Hallblomさん、自分で計算すれば、今までに453キログラム増えたり減ったりした!

彼女が減量に成功したのは、卒業式や結婚式で、綺麗に見られたいという目的があったから。彼女の減量法はいつでも、厳格なカロリー制限だった。しかし、減量の成功は、いつも過ぎ去ってしまって、いつのまにやら、昔の習慣に戻ってモチベーションも消え去ってしまっている。

「どうやって減量を維持したらいいのか分からなかった。」ダウニーに住むこの女性は言う。

だいたいの人は減量できる。しかし、減量を維持できる人は少ない。研究者は、この問題に取り組んでいて、彼らが学んでいることは、あまり喜ばしいことでは無い。人間の身体は、一度太ってしまったら - どんな状況になっても減量の邪魔をするように作られているように見える 。太っていた身体に戻ろうと反応する。無情にも生理学的な2つの変化が起きる:身体は、消費カロリー消費を減らして維持しようとする。しかし、食欲は更に強くなる。

過体重は、例えて言うなら、金利の高いクレジットカードのようなもの。永遠に支払いが出来なくなってしまうだろう。減量を維持するというのは、脳、ホルモン、代謝、脂肪組織などすべてが総動員する生物学的な力と自分の意志を戦わせることだ。

「長期間の減量維持に関する知識は、今大きく変化している。」デンバー、コロラド大学医学部、Paul MacLean準教授は説明する。「この世の中には、山のようにダイエット本やダイエットプログラムが存在する。それを使えば痩せられるだろう。しかし、問題は減量を維持することだ。最近の評価では、5%から10%の人しか減量を長期間維持できていない。」

しかし、諦めてお菓子に手を伸ばす前に、これを考えてごらん:真実が我々を解放すると研究者は思っている。どういう事かと言えば、身体に起こる強力な生物学的反応を理解することで、この問題に取り組んで打ち負かすことができるようになるだろう。

エクササイズ、リバウンドをしないために、減量を維持する方法として、よく知られているけど、研究者は、最近やっとメカニズムを理解しかけている。いくつかの食材も、リバウンドを防ぐかもしれない。生化学的な反応に働きかけてリバウンドを防ぐと思われる薬も開発されている。

「減量をすれば、強力な生理学的な適応力が働いて元に戻ろうとする。」MacLean準教授は言う、「我々がこの問題の大部分を理解して、過去数十年間なぜ成功できなかったか知ったというのは良いニュースだろう。」

エネルギー・ギャップ

ヒューマン・バイオロジー - 適応の理由 - 減量に対して、飢餓に抵抗するように作られている。一定期間の肥満が続くと、身体は体重制御のメカニズムを永遠に変化させる、そのため、食欲を引き起こして体脂肪を維持しようと働く。

減量をすると代謝が変わってしまう:1ポンド(453g)減量すると、身体は毎日8kcal不足した状態になる。このため、40ポンド(18キログラム)減量したら、減量前より毎日320kcal不足した状態だ。この減量前後で生じるエネルギー欲求量の変化を「エネルギーギャップ」と、デンバー、ヒューマン・ニュートリション・センターの所長、コロラド大学のJames O. Hill教授は呼ぶ。

食欲ホルモンも変化する。レプチンは、主要な食欲制御のホルモンであり - これがあると食事を止めて食後に脂肪を蓄積させる。人によって、遺伝的にレプチンの分泌が弱い人もいる。彼らはより肥満になりやすい。しかし、研究結果で、減量をした後、減量前に比べてレプチンのレベルが低下する事が示された。これは、食欲を抑えにくいということだ。車で言えば、突然ブレーキを失ったようなものだ。

また別のホルモン、グレリンは食欲を刺激する - 食後に脳内のグレリンレベルは低下する。しかし、減量した後は、血中レベルは高いままで、食後をしても明らかな低下は見られない。

「体重の10%を減量してしまうと、これらすべてのシステムが突然動き出して、減量した分を取り戻そうとする。」サンディエゴ、スクリプス・クリニック、栄養代謝研究部門の所長、Ken Fujioka医師はこう説明する、「リバウンドして体重が戻ってしまうと、自分に対して腹が立って落ち込んでしまう。しかし、私が説明すると、これはあなたのせいじゃない。生物学的反応にやられたんだ... 年がら年中お腹が空いて、食事のことばっかりを考えさせられるんだよ。」

脳ばっかりが体重をもどそうと働くわけじゃない。MacLeanの研究で示されたのは、中枢神経系も、腸管や周辺の組織からシグナルを集めてくる。例えば、内臓脂肪は失った分を取り戻そうと働く。

こういう感覚で、エネルギー消費が支出を越えてしまうと、身体はエネルギーの使用法や貯蓄法を変化させる。グルコース(糖)はエネルギー源として好まれ、脂肪は体脂肪としてエネルギー貯蓄される。過剰の糖は脂肪へ変換される。トロント大学の研究で、24時間血糖値をモニターできる装置を使って、肥満者の血糖値の変動を見ると、正常体重の人は安定した血糖値変動をしているのに比べて、上がり下がりがきつい。

血糖が落ちたときに食欲が増す。カナディアン・機能医学センターの所長、Michael R. Lyon医師は説明する。

体重の戻るのは早い。「カロリーを取り戻せ、効率に蓄えろ、脂肪を元に戻すまで食欲を落とすな、と身体全体からシグナルを発する。」MacLean医師は続ける、「見た目は痩せてた人に見えるだろう。でも、身体の内部は変わらないんだよ。」

更に、動物実験から分かっているのは、リバウンドして増える脂肪は皮下脂肪だ。内臓脂肪は心血管疾患や糖尿病との関わりが言われているけどね。

難しいけど、失いやすい

じゃあダイエットをどうしたらいい?

「我々が知っている方法で、この反応に対処する方法は何もない。」Fujioka医師は、体脂肪を防御する生物学的力を説明する、「めちゃ難しい。」

しかし、決して不可能なことではない。National Weight Control Registry はこれに立ち向かっているダイエッターに賞賛された役割を担っている。ブラウン・メディカル・スクールの減量と糖尿病センターの所長、Hill and Rena Wingによって1994年に始められた。この登録システムは、どうやったら減量を維持できるか、色々と重要なデータを提供している。登録者は、定期的に調査され、1年間で少なくとも30ポンド(13キログラム)の減量を維持できている。

7000人以上のデータから解析されたデータから言えるのは、減量をする方法にあまり共通点がみられない。しかし、減量成功者はその後は同じような経過をとるということ。

彼らは、エナジー・ギャップを埋めるため、これから続く生活を小食でいるんじゃなくて、エクササイズをしっかりしようとする。毎日1時間以上、エアロビック運動をして、テレビを見る時間を制限している。

フィジカル・アクティビティ、研究者は良く理解できていないけど、リバウンド起こす生物学的なシステムに影響を与える。レプチンやインスリンの感受性を更に増すというようにだろう。

「エクササイズは、カロリー燃焼作用があると誰もが考える。」Fujioka医師は言う。「しかし、エクササイズによって元あるべきシステムに戻ろうとする反応が起こる。すべて最初のあるべき働きに戻るのだろう。」

減量維持に成功している人は、食事も変えている:登録者は、自分の必要なカロリーバランスを確認して続けている。まじめにカロリー表を見て、食べる物の記録を付ける、彼らは比較的低脂肪の食事をしている。

しかし、食事の選択には、これ以上の意味があるだろう。「我々は、食材の中に含まれる成分の研究に興味が向いている。」Fujioka医師は言う。「たぶん、ある種の栄養素を摂れば、システム全体が良くなるんじゃないかな。」

例えば、研究によって、カルシウムが体重制御に働くらしい。彼が言うには、「誰もカルシウムがどんな働きをするか分かっていない - 事実、この理論は認められていない。しかし、カルシウムの多い食事は、カルシトリオールと呼ばれるビタミンDを抑制して、脂肪燃焼の過程を刺激する。」

他に、血糖値を安定化させる食事、GI値が低く繊維の多い食事の研究をしている。この研究では、GI値の低い食事、例えばレタス、ナッツなど水や繊維質の多い食事を食べると、血糖値は安定して、食欲を増す反応もゆっくりだ。食物線維は食材に含まれる炭水化物の吸収を遅くする。これは血糖値の上昇を抑えることになる。

「減量自体は現実的なゴールじゃない。」Lyon氏は言う。「減量はいいというより身体に悪い。鍵になるのは、脳を自分の見方にすること。まずやらなきゃならない事は血糖値を安定化させることだ。」

2年経ったら楽になる

一度太った身体から正常な身体に身体が慣れるまでどのくらいかかるか科学者はわからない。もしわかるなら、永遠に続けることが可能になる。

研究報告で示されているけど、リバウンドは減量後の最初2、3年で生じる。そしてWing医師によると、減量を維持するのは最初の2年間が難しいと登録者は言う。しかし、徐々に新しい習慣とライフスタイルに慣れていく。

「その後、ダイエットの達人のようになるだろう。」彼女は言う。

現代の肥満研究で2点だけ強調されている。この2点はどちらも人間の行動に依存している。まず最初は、太らないでいるということ。そして、もし太ったら、減量して維持するためにライフスタイルを永遠に変えてしまうということ。

Hallblomさんは、Weight Watcherの方法を使って、14ヶ月かけて63ポンド(約29キログラム)体重を落とした。Weight Wtacherは食材の栄養素を学び、食事の記録を録るやり方だ。そして、精力的にエクササイズをこなした:毎週10から12マイル(16キロから20キロ)走って、週に3階エリプティカル・マシーンを使った。

彼女は7年間健康的に減量を維持して、2001年にWeight Watchersの南カルフォルニアのスペイン語サービス向上のため雇われた。彼女が言うには、まったく違うライフスタイルを変えないと永遠に維持できないことを数年前に認識したという。

「今回は」彼女は言う、「生活を改善するために永遠に変える準備は出来た。」

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コメント

田井先生

こんにちは、

ブログに勉強に来ました。屋台ブルーさんは、
病院の先生で、すごい人なんですね。

そんなすごい人にコメント貰っていたなんて、
びっくりしました。

それと同時に、

「それならダイエットもっと頑張ろう!」

と、(とても軽薄ですが)思いました。

毎日、ダイエットには心がけているのですが、
仕事が溜まったのと、中だるみで、体重は、
この1ヶ月減っていません。

「屋台ブルーさんのおかげで、又、5kg
痩せることができました。」

と、いえるよう頑張ってみます。

屋台ブルーさんもダイエット頑張ってください
ませ。

吉岡

投稿: 分裂勘違い的ダイエット 吉岡 | 2008年6月 5日 (木) 12時21分

ダイエットの話、大変勉強になります。ただ、私もそうですが、ダイエットそのものをを目的にしてしまうと長続きしないように思います。糖尿病のリスクと云われてもあまりピンと来ないのが現実ではないでしょうか。ダイエットの先にある本来の目的をはっきりと自覚することが大切だと思います。女性ですと例えば綺麗なドレスを着たいとか、男性ですともっとゴルフが上手くなりたいとか、フルマラソンを完走したいとか...ダイエットはあくまでも手段として捉えるべきだと思います。私の周りの方を見渡しても、人生に前向きな人にメタボは居ないような気がします。そんな意味で、メタボ対策にはもっと心のケアが重要なのでは?そんな気がします。

投稿: おじゃるまん | 2008年6月 8日 (日) 23時34分

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