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2008年6月26日 (木)

ホルモンは減量維持を助ける:米国の研究

今日の話は食欲を抑えるレプチンの話。ダイエット関連に興味のある人は知っている有名なホルモンだ。wikipediaでレプチンをチェックしてごらん。

ニュースはさらりと紹介しよう。

ホルモンは減量維持を助ける:米国の研究
Hormone may help dieters keep weight off: U.S. study

シカゴ(ロイター) - レプチンと呼ばれるホルモンレベルの低下は、食欲を我慢しようとする脳の働きを助けるかもしれない。そして、減量維持の難しさの説明にもなるだろう。米国の研究者は、先週の金曜日に答えた。

ダイエットをする前のレプチンノレベルに戻せば、この問題を元に戻るかもしれない。疲れ切った減量をしている人にとって、ダイエットに勝つ1つの方法になるだろうと説明した。

「減量できるのと同時に、元に戻ろうとする嵐が吹き荒れる。」ニューヨーク、コロンビア大学メディカルセンターのMichael Rosenbaum氏の研究報告がJournal of Clinical Investigationに載るけれど、こう話してくれた。

減量した後は、Rosenbaum氏によると、低カロリーで身体を維持するために代謝がより効率的になるだけじゃなく、脳は美味しそうに見えるごちそうに対して感受性が上がってしまう。

「食べちゃいけないと働きかける脳領域の活性は弱くなっているようだ。食事に対して反応的になり、食欲をコントロールできなくなっている。」彼は電話インタビューで答えた。

レプチンは、体内の肥満細胞から分泌される自然の食欲抑制物質だ。研究者がレプチンを使ってマウスの食欲を抑え減量に成功した1990年代から、このホルモンに関する熱狂を作り出してしまった。しかし、この効果は人間で起こらなかった。

それから、このホルモンを使ってどのように肥満者を扱ったらいいのか、研究者は最善の方法を探し求めるようになった。

初期の研究で、減量に成功した人の体内で、保存エネルギー量を守るためにレプチンノレベルが低下するという事が発見された。

Rosenbaum氏は、減量を成功した人の脳のレプチンレベル減少の効果と、レプチンを補充することで減量の維持の助けになるかどうか調べた。

脳の活動性を見ることができるfMRI(磁気共鳴機能画像法)と呼ばれるイメージング・テクニックを使った。病院で指導を受けて体重の10%の減量した6名の肥満者のダイエット前後で比較検討した。

被験者に食べ物と食べ物以外の写真を見せる。例えばリンゴとヨーヨーだ。減量に成功した後、食べ物の写真を見せられたら、食欲を調整する脳領域の活動は低下して、感情を司る脳領域の活性は上がった。

ダイエットをする前のレベルにレプチンを補充してやると、この変化は元に戻ってしまう。

よく似た結果が、遺伝的にレプチンを欠損している人々にも見られた。

Rosenbaum氏は、減量を維持するためにレプチンは非常に有用な手段であると思っている。「減量を維持するための全く新しい治療法になるアイディアがここにある。」彼は言った。

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コメント

田井先生お早うございます;先生のブログ読ませていただいています。本当に地域医療と予防医学に取り組まれている姿が見えるようです。私は年輪だけ増えた後期高齢医師で自分の経験を遺言のつもりで書いています。先生のような医師が増えることを願っています。お活躍をお祈りいたします。

投稿: 尊愚問 | 2008年6月27日 (金) 06時55分

先生ありがとうございます。
偶然でしたが先生のブログに出会えて幸運に思っています。
先生の話は、勉強不足の私にとって耳が痛いのですが、講義を受けているような気持ちで読ませていただいています。これからの更新も楽しみにしていますのでお体を御自愛下さい。

投稿: 屋台ブルー | 2008年6月27日 (金) 18時08分

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