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2008年6月 5日 (木)

食品着色剤の使用禁止...

BMJ、2008年5月24日にこんな論説がありましたよ。

Food additives and hyperactivity(食品添加物と多動性)

ここで読めるのは最初の150語ということで、只今、文献は請求中。

それでも、社会的な動きを知るために紹介しよう。

食事から着色剤や保存剤を除去する準備期間をもうけることを支持するエビデンスが示されている。

保存剤や着色剤は多動性の原因になったり悪化させるのか?多くの小児科医と親にとって重要な質問である。3歳〜9歳の297名の子供を使った最近の無作為プラセボ比較試験から、着色剤と防腐剤(安息香酸ナトリウム)の使われている食事をすると、多動性は増加するデータが示されている(#1)。以前に報告された多数の研究と異なり、この子供達は、普通の集団から抽出されていて、ADHD(注意欠陥・多動性障害:wikipedia)の子供達はいない。グローバル多動性統合スコア:global hyperactivity aggregate score(GHA)を使って判定すると、色々な行動への悪影響が見られた。1日の摂取量は、だいたい56gの甘いお菓子2袋に含まれている量。

この結果の重要性を考えると、European Food Safety Authority(EFSA)は、最近になって、他のエビデンスも考慮するように意見を出した。EFSAが発表した事実というのは、BMJの新しい記事で、「政府機関は食品添加物の研究を拒否した」と... (ここからは読めない)

(#1)で示した文献を日本語で紐解いている先生がいました。

私も時々チェックをしている「内科開業医のお勉強日記」の次のページを読んでみよう。私の話より詳しいよ。

人工着色剤と安息香酸ナトリウムは3歳児、8・9歳児の多動性と関係

どうして私が今日になって、この話をぶり返したと思う?

実はこれを受けて次のニュースが出たからだ。

eFluxMedia、2008年6月4日付けの記事に次のような記事がありました。

US Watchdog Group Calls for FDA to Ban Food Dyes

アメリカの監視団体がFDAに着色剤の使用禁止を求めた記事である。

アメリカの監視団体は、FDAに対して、8つの食品着色剤の使用禁止を推し進めている。この着色剤は、子供達に見られるADHDのような多動性の行動障害の原因になるかもしれない。

公益科学センター:Center for Science in the Public Interest(CSPI)は、着色剤入りの食品を食べた子供達は、多動的になるという過去30年間の比較試験の結果を支持している。実際、今のアメリカ人は、一人当たり50年前に比べて2倍の着色剤を消費しているとCSPIの最高責任者、Michael F Jacobson氏は言っていた。

こういう理由で、この監視団体は、FDAに対して、次の8つの着色剤使用禁止を要求している:黄色5、赤色40、青色1、青色2、緑色3、橙B、赤3、そして黄色6。これらの成分は基本的に石油とコールタールから作られていて、キャンドル、シリアル、飲料水、それにお菓子まで、何にでも使われている。これらの化学物質を使用すると、食品から本当の食材が抜けている事実を隠す効果があり、さらに低栄養の食品に魅力を付け加えることができるとJacobson氏がAssociated Pressに説明する。

しかしながら、FDAはこの要求を却下して、彼らのウエッブ・サイトでこう言っている。「1970年代からこの仮定は一般的に広まっているけれど、十分に検討された比較試験で、食品添加物によって、子供達の多動性や学習障害を引き起こすエビデンスは何も無い。」

FDAというのは、有名な産業界、保存食品製造業者協会に擁護されていた。ここの主要科学官、Robert Brackettは、親や子供達にこう説明している。「これら着色剤の含まれた商品を安全に楽しめるからね。」

米国精神医学会によれば、ADHDは3〜7%の子供達に影響を与えている。女児よりも男児の方が診断を受けることが多い。擁護グループである、メリーランド、ランドバーにあるChildren and Adults with ADHDは次のように言う。遺伝、妊娠困難、妊娠時のアルコールやタバコへの暴露、高濃度の鉛汚染などの因子の方が、ADHDを発展させる原因として非難されるべきだ。しかしながら、食事の問題がADHDの発症にどのようにかかわるか示す説得力のある研究はない。

と、ここまでが今日のニュース。人工添加物の問題はいつもグレーだ。これはアメリカでも日本でも同じだけど、ハッキリと黒にならないと規制をしない。

ここに社会構造が絡むからだろう。着色剤でも保存剤でも使用できなくなると食品会社は多大な損害を受けてしまう。存続の危機に立たされるかもしれない。そうなると日本経済は大打撃を受けるかも。

やはり国の立場として、黒になるまで法規制はしないんじゃないかな。

添加物の影響は長期にならないと出てこないし、因果関係を証明するのは難しくなるだろう。

ということで、私はグレーを避ける姿勢をとっている。ハッキリしたエビデンスは無いけど、着色剤や防腐剤など添加物の入っている食品はできるだけ食べないよ。たとえ法律で規制していなくても、食べる食べないは個人の自由だ。皆さんはどう思います?

最後に一言。例え添加物がグレーでも、Children and Adults with ADHDの言うように、妊娠時期のタバコやアルコール、水銀汚染の魚に注意する事が重要だよ。関連性の高い物を無視して、添加物をとやかく言っていると本末転倒になるからね。

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