肥満を引き起こす化学物質
最近になって、ダイエット関連の最新ニュースを紹介しているけど、私の意図するところと読者の捉え方に食い違いが出てるよ。
ニュースで紹介している研究報告を客観的に見よう?
先日紹介した「アクリルアミドで腎癌?」のエントリーで、アクリルアミドと腎癌の関わりを紹介した。でも、これはあくまでもデータ解析から得られた関連性だ。
「アクリルアミドが多い食材はコーヒーかな?」といのは著者の意見。
「コーヒーで腎癌?」というのは読者のバイアス。
このように人を介せばデータの解釈は変わる。コーヒーに含まれているものは、アクリルアミドだけじゃない。色々な物質がどのような相互作用をしているか誰も分からない。
少なくとも添加物の含まれていないコーヒーが好きなら止めてしまう事はないだろう。適度に摂ればいいんじゃないのかな。私もコーヒー大好きなんで量は控えるようにしているだけ。
さあ、今日のニュースも誤解しないように。
最近の米国のニュースでは、ビスフェノールA(BPA)の話題がトレンドのようだ。以前も「プラスティックの化学物質を禁止」のエントリーで書いているけど、このBPAに関するReutersのレポートを紹介しよう。
Research links common chemicals to obesity
水曜日に、2008年ヨーロッパ肥満学会があり、子供が子宮にいる段階で、一般的な化学物質にさらされると、大人になってから肥満を引き起こす可能性があると米国の研究者から報告された。
「胎児の発達段階の限られた時期に、かなり低濃度の暴露の話をしている。」と国立環境衛生科学研究所のJerry Heindel氏は言う。
「胎児期のある時期は、非常に感受性が高く、身体の組織は変化しやすく、成長過程でより肥満を引き起こしてしまうかもしれない事実。」
この一般的な化学物質の1つは、ビスフェノールA(BPA)である。飲料水や食品のプラスチック容器に使われていて、過去の研究で、BPAはプラスティック容器から溶出される事が示されている。
タフツ大学の研究チームは、妊娠初期のマウスにBPAを暴露させると、生まれてきた子供達は、例え同じエサ、同じ活動性でも、成長すると肥満になる。
同じような結果は、ペルフルオロオクタン酸でも示された。このペルフルオロオクタン酸は耐油脂製剤として、マイクロウエーブポップコーンのバッグに使われている。これに曝された子供は生まれたときは小さいけど大きくなれば肥満になる。
ペルフルオロオクタン酸を研究する米国環境保護庁の生物学者であるSuzanne Fenton氏は「問題は、これらの化学物質がどのように働くのか分からない事だ。」
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント