野菜を調理する最高の方法を探せ
今日のトピックは私も以前から気になっていた話題だ。やっとこういう報告が出てきたって感じだね。じゃあThe New York Timesの5月20日付けの記事「Finding the Best Way to Cook All Those Vegetables」を見ていく。
野菜をもっと食べなきゃいけないって事を知っている人は多いけど、今食べている食べ方より、いい方法はあるのだろうか?
果物や野菜はただ食べればいいって問題じゃないんだよね。でも、食べていない人は、それ以前の問題になるからね。今日のトピックは野菜をしっかり食べている人に向けた話だ。私も以前から「果物と野菜を食べないと健康的に長生きできない」と思っている人間なんで、今日の話はしっかりと読んだよ。
増え続ける研究では、野菜に関して言うと、どのくらい食べたかが問題じゃなく、どのように用意されるかによって、フォトケミカル(植物化学物質)、ビタミン、その他の栄養素の吸収に影響がでるという。
野菜の有用性は明らかだ。数多の研究報告から、野菜を沢山摂る人は、心疾患、高血圧、糖尿病、眼疾患、それに癌の危険性も低いと言われている。ハーバード大学公衆衛生学部による最新の食事ガイドラインによれば、5〜13種類の野菜 - 2杯半〜6杯半カップの量を1日に必要とする。体重を維持するために1日2,000kcal必要とすれば、9種類、4杯半カップの野菜が必要となる。しかし、どのように用意したらいいのだろう?
驚くことに、生で味を付けていない野菜がいつでもベストということではない。The British Journal of Nutritionの来月号によれば、生の食材、これは食べる食事の95%以上を生の食材を使っていることだけど、この食事に固執した198名のドイツ人を対象にした研究が報告されていて、それによると、彼らのビタミンAのレベルは基準値内、βカロチンは比較的高いレベルだった。
しかし、トマトや他の赤い野菜に含まれていて、最も強い抗酸化物質の1つ、リコピンは低下していた。80%以上の人の血漿リコピンレベルは基準値より低かった。
「生の食材がいつでも最善であるという考えは誤解だ。」オハイオ州立大学の医科腫瘍学部門、内科教授であり栄養学の研究者、Steven K. Clinton氏はこう言う。「果物と野菜に関して、多くの場合、ちょっと調理して加工すると本当はいいみたいだ。」
結局、野菜に含まれる栄養素の量や種類は、お皿の上に乗る前から、色々な条件によって影響を受け変化する。購入する前に、どこでどのようにに育てられ、どう加工され、どう保存されていたかかという影響も受ける。その後は、君自身のやり方で決まる。単一の調理法にしない方がいいだろう。ビタミンC、Bやポリフェノールと呼ばれるグループは水溶性の栄養素で、調理によってしばしば失われてしまう。例えば、冷凍のチェリーは6ヶ月間保存したら、赤や青い果物や野菜に含まれる健康にいい成分、アントシアニンの含有量は50%失われる。新鮮なホウレン草は調理をしたらビタミンCを64%失う。缶詰の豆や人参はビタミンCを85%から95%失っているというデータはカルフォルニア大学のデイビス校から報告されている。
ビタミンA、D、EそしてK、そしてカロチノイドと呼ばれる抗酸化物質のような脂溶性の成分は水に漏れ出にくい。調理をすれば野菜を構成する厚い細胞壁を破壊して、内容物が放出され吸収されやすくなる。そう言うわけで、調理をしたトマトの方が、フレッシュなトマトに比べてが高濃度のリコピンを含んでいる。
1月にThe Journal of Agriculture and Food Chemistryからの報告では、総合評価として、人参、ズッキーニ、ブロッコリーは、「蒸す」、「揚げる」、「生で食べる」より「茹でる」方がいいという結論を出している。「揚げる」はめちゃ悪い...
しかし依然として、代償はある。例えば人参を茹でると、カロチノイドのレベルは目に見えて増えるけど、ポリフェノールのレベルは完全に消失してしまう。
今回の報告では、電子レンジの影響は考慮されていない。しかし、2007年3月のThe Journal of Food Scienceの研究では、「茹でる」、「蒸す」、「電子レンジを使う」、「圧力鍋を使う」ことでブロッコリーの栄養素がどのように影響を受けるか調べられている。「蒸す」のと「茹でる」場合、ビタミンCは22%から34%消失するけど、「電子レンジ」と「圧力鍋を使う」ば90%は保持できていた。
野菜と一緒に摂る物も重要になる。オハイオ州の研究では、サルサとサラダを食べる人の栄養素の血中レベルを調べている。サルサもしくはサラダを「脂肪分たっぷりのアボガド」もしくは「油の多い普通のドレッシング」と一緒に摂れば、「生の野菜」もしくは「低脂肪ドレッシング」と一緒に摂った食事より、4倍のリコピン、7倍のルテイン、そしてなんと18倍のカロチンが吸収される。
脂肪分は野菜の味も良くする。ということは、もっと沢山食べられるって事になるよね。今月号のThe American Journal of Preventive Medicineに1,500人のティーンが高校生だったときと約4年経った後の食習慣に関するインタビュー報告がある。これによれば、10代の頃は、果物と野菜を食べるってことに色々な要素が絡み合って影響していることが分かった。データが10人分集まったところで、果物や野菜を食べる事を左右させる唯一のファクターは「味」だった。若い人達は、ただ美味しくないという理由だけで野菜を食べない。
「味を良くする何かを加える - スパイスや塩 - そうすれば新しい経験になって食事を楽しめるようになる。そして野菜をもっと食べるようになるんじゃないかな。」Clinton医師はこう言った。
食材の持つ栄養や味は、どのように調理されどう用意されるかによって左右されるため、色々は野菜を色々な方法で用意することが重要だろう。
タフツ大学のフリードマン栄養学校のエネルギー代謝ラボのディレクター、Susan B. Roberts氏によれば、「色々な野菜を食べることは本当に重要で、好きになれば沢山食べられるだろう。」
野菜嫌いなあなた、色々な調理法で沢山野菜を摂りましょう。
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コメント
私は幼少の頃から食べ物の好き嫌いがありません。
野菜も結構好きなのですが残念ながら一人暮らしなので平日はコンビニの野菜でとり、休みの日は鍋でとるようにしています。
投稿: 桑原英夫 | 2008年5月29日 (木) 22時02分